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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

初めての山の虹で、お口直し

春のグラッパ合宿、東部編、その4

前回のValentiniに続いて訪ねた蒸留所も、残念ながら、訪問がかないませんでした。




Rossi d'Anaunia - Dallavalle
Via Corti Arsio 1, Revo'

一見、ダサい一般家屋みたいですが、ちゃんとしたモダンな看板がかかっていて、電話番号とか堂々と書かれていて、訪問は事前アポの上、とか書いてある割に、電話にも誰も出ない、とちょっと対応の悪い蒸留所。車も置いてあるし、人の気配がないこともなかったのですが、出てきてくれないので、仕方ありません。

今回、一日でまず、これだけ回ったので、ずいぶん頑張りました。
合宿は、現役メンバーなので、どうしても週末になってしまうのですが、日曜日はまずクローズの蒸留所がほとんどで、下手すると、土曜日も、半日しか開いていない、という場合も多いので、初日の金曜日に、回れるだけ回る、というのが鉄則となります。というわけで、かなり頑張ってしまうんですよね、いつも初日は。

出発時点からお天気が不安定で、ひどい雨になることはなかったものの、自分の晴れ女ぶりを持っても、時々の雨にやられた一日ですが、そのおかげで、素敵な眼福にあずかることもできました。

この居留守っぽかった蒸留所から宿に向かう道、激しい雨が落ちてきた後、道の右側に広がる広々とした谷間から、虹が立ち上っていたのです。




わかりにくいと思いますが、写真の中央左より、緑を背景に、うっすらと見えますでしょうか。
これだとわかるかな。




我が家も、たったの2階の割には、家の前が公園のために、視界が広々としていて、虹のアーチ全体が見えることもあるのですが、山だと、なんと虹を見下ろせるんですね。これは、初めての経験でした。
谷底にアーチの根元があって、アーチと自分の高さが同じくらいで、見上げてしまう町の虹と全然違うんです。

とっても得した気分になって、宿にたどり着きました(宿とお食事については、別途記事にしま~す)。

さて、翌日について、また地図を貼りますね。




まずは、宿泊した町Lanaの超大手蒸留所から。




Distilleria Pircher
Boznerstrasse 17, Lana (BZ) www.pircher.it

ラーナの町のすぐ外に、広大な土地を使った工場を持っており、ここは、製造所直営のお店というよりは、普通の酒屋さんみたいで、ワインなどの並べられていて、わざわざ映像所を訪ねた楽しさ、みたいなものは一切ありません。
そして、販売員も、決まった給料もらって、仕事だから働いてます、的なただの一般社員さん風で、情熱も何もなし。いや、実は経営関係者だったようですが、そういう空気ゼロですね。
とにかく超大手なので、ほとんどイタリア全国のスーパーで販売していますし、別に、特に小売りに力を入れるような発想はないのも、わかりますけれど、でもねぇ。




一応、試飲とかできるか尋ねると、かなりしぶしぶで、ではこれはどうですか?と一杯。
果物系も、ちょっといいか、これもお願いできますか、とこっちから頼んで、やっと三種、でしたか。
別にまずくはないけれど、特段おいしいわけでもなし。お値段は、とびぬけて安くもなし。
とにかく対応ががっかりすぎ。
でも、仕方なく、小瓶を1本だけ買いました。同行者は、一応大瓶を一本。




後からあきれたことが。町のスーパーで、お土産あさりをしたのですが、そこでもピルケル(ドイツ語読みだとピルヒェーでしょうが)のものはたくさん並んでいて、私が購入した小瓶は、直売所より、0.50ユーロほど、スーパーの方が高かったようですが、同行者が購入したものは、スーパーの方が、安かったんです、涙。同行者、激怒り!
直売所の方が高いって、ありえないですから。
ここは、二度と行かないでしょうねぇ。

お口直しも兼ねて、次は、おなじみとなったUnterthurnerに向かいました。




到着したら、なんと、門が閉ざされています!それも、ハデハデ~!
いつだって開いていたので、こんな派手な門があるのを知りませんでした。

掲げられたものを見たら、改装中のため、別の場所の直売所の案内がありました。よかった~。
同じ町だけど、ちょっと郊外。早速移動です。素敵な蒸留所で、憎い(?)ピルケルの口直しをしないと、どうにもなりませんからね~。
到着。




Distilleria Unterthurner
Via Pattis 14, Marlengo (BZ)

思いっきりプレハブ小屋~。工場の片隅で、ちょっと寂しいものですが、あとわずかで、昨年11月から改装中の店舗が新規開店となるようですから、次回は素敵な新しい店舗にお邪魔できるかと思うと、それもまた楽しみです。訪ねた時に、あと2週間とおっしゃっていましたので、今はもう新しい店に戻られていることでしょう。

店舗は狭いし、居心地も今一つですが、スーパー販売員クラウディアさんは健在で、歓迎してくださいました。3回目ともなると、向こうも、覚えてくださいますから、再会って感じになるのも楽しいものです。




ここの果物系は、本当においしくて、今回は多めに買ってもいい、と思ってきていました。新作は何かあるのか尋ねたら、一押しはこれ!と出されたのが、ジンでした。
これがもう、びっくりするおいしさで、購入即決です。

あとから知ったのですが、ジンって、今世界中で流行しているんだそうですね。これまでは、ジンを楽しむというより、カクテルのベース的な扱いだったのが、今はジンそのものを楽しむ方向になっていて、ジンに、様々な香り付けをしたものを、各社が開発しているとか、そういう話です。
ここのジンは、レモンと、キイチゴと、バラ科の植物の実で香り付けしてあって、さわやかで、ストレートでいただかないともったいない風味になっています。

果物系は、お勧めで試飲させていただいた中から、これまで買っていないものを二種。
都合3本。




リンゴのビアンコと、プルーンのリゼルバ。
ここのは、お値段は決して安くはないのですが、クオリティとのバランスでは納得できるレベルです。
そして、いつも、おまけをくださるのも、嬉しい~!




クラウディアさん、まさにスーパーです。こういう販売員さん、なかなかいないと思いますし、彼女がいるから余計に売れているのは確か。会社がちゃんとわかってくれてるといいなぁ、と余計な心配までしてしまいます。
今回知ったのですが、社長は、元自転車の選手で、今でも会社経営より自転車、みたいな人らしく…。どうせ二代目とか三代目でしょうけれど、販売も、そして製造も、よい人材を抱えていて、幸せな経営者です。

そういえば、今回の合宿では、リゼルバのおいしさをあちこちで再発見しました。
続きます。

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  1. 2017/06/29(木) 06:10:47|
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