2015.07.スペインの旅、La Rioja編、その17
次に向かった町も、村よりは町といった方が合うような、それなりの住宅街が広がっているのですが、やはり店などが目につかない、やっぱり村なのか、というオチャンドゥリOchanduri。
サンタ・マリア・デ・ラ・コンセプシオン教会Iglesia de Santa Maria de la Conception。
だらだらっと広がる住宅地のはずれの、ちょっとした高台にあります。
暑い日でしたが、高台を上った場所だけに、教会の前は、風の通る木陰が大変気持ちよかったことを、よく覚えています。
ここもまた、南側に正門があります。
正門前に水道があり、おいしい水なのか、近所の子供たちが、入れ替わり、水汲みに来ていました。なんか、田舎だなぁ。
立派な門構えです。
どうやら、かなり最近、それが認識されたようで、こんな廂が置かれていました。でもちょっと遅きに逸した感、否めません。相当溶けちゃってますんで。
アーキボルトは、シンプル無装飾と、植物帯の組み合わせで、とても品があります。一番内側と中が葉っぱで、外はお花の彫り物。植物は、とてもデザイン的で、面白い表現になっています。
柱にも、それぞれ意匠が異なる彫りが施されていたのでしょう。今、のっぺらぼうなのは、あとから入れているものと思います。彫りが残っているものも、相当摩耗しており、残念な状態です。
大柄な感じではありますが、それぞれにこういう彫りがあったら、なかなか印象ですよ。柱の間にも、お干菓子入りのつる草文様が一部残っていますが、これも、完全にあったら、プーリアのカテドラル状態。それにしても、この半端な一部って、試し彫りとか?彫りだしては見たものの、これ大変すぎるから、やめとく、とか?
柱頭も、もうかなり意味不明ですよね。
比較的よく残っているものを見ると、技術のあった石工さんの作品と思われます。
羽根の彫が、とても細かい。衣のひだひだも、頑張っていますよ。
ここも、当然という感じで、閉まっていましたので、後陣の方に回ります。
ここも、地域の外の教会同様のスタイルで、立派な開口部と、大好きなつけ柱、そして、欠かせない軒持ち送りです。
窓のところの柱も、入れ替えられてしまっていますが、もしかすると、ここにも、彫りが入っていた可能性、あります。
教会は、12世紀後半のものらしいのですが、アーキボルトの植物帯など、ちょっとイスラム入っているのかな、と思わせるような、空間恐怖的な緻密さがあります。時代のせいでしょうか。
軒持ち送りのモチーフにも、若干ゴシック臭を感じました。
動物も、ロマネスク全開の面白さよりも、明らかに馬だろう、という描写力が勝るものが多くて、私の好みではないかも。
これなんか、ちょっと面白いけど、デッサン力ある感じですよね?
これも、ストーリー性が感じられる柱頭。
右側の人の手が、何ともチャーミング。
あっという間に終了。中に入れないと、見学は本当に早いです。
最近はまっている写真サイト。ロマネスク写真を徐々にアップしています。
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- 2017/08/12(土) 23:10:08|
- ラ・リオハ・ロマネスク
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