2015.07.スペインの旅、La Rioja編、その18(最終回)
あ~、びっくり。まさかボルト、こういうことになるとはね~。それにしても、日本のリレー力、すごいな。感心しました。
さて、若干端折り気味になっていますが、何とか、夏休み前に、区切りが付けられそうですね。今回、ラ・リオハ、そして、2年前の夏休みの修行旅、最終回となります(番外が少しだけ、ありますが)。
当日、宿泊していたホテルへの帰り道にある教会に立ち寄りました。
バニョレスBanoresという村にある、サンタ・マリア・デ・ラ・アンティグア教会Iglesia de Santa Maria de la Antiguaです。
村の入り口、幹線道路沿いにあるため、遠目にもすぐわかり、迷いようのない、という点では、大変気に入りました。
オリジナルは、12世紀の教会だそうですが、20世紀に再建してしまっていて、往時のものは、浮彫などの装飾品だけのようです。
要は、この入り口部分だけがオリジナルということなのです。よくも残してくださいましたっていうところですね。
タンパンには、立派な彫り物。テーマはエピファニア。
左の三人がマギみたいですね。相当痛んでしまっていますが、凛とした聖母が印象的です。
装飾を含む、扉全体の構造は、あまり面白みがないです。
タンパン以外では、扉上部に遺された軒持ち送りでしょうね。やはり、最後は軒持ち送りです。
やはり、傷んでいるんですが、愛らしさ健在のやつも、ちゃんといました。
愛らしいとは言いにくいやつも…。
ヨーダ度、かなり高いですね。
奥にあるのが、今の教会。あまり立派すぎて、この小さな教会の扉を置くには、そぐわなかったのでしょうし、時代が、きっと欲していなかったのでしょうね。
土地があるから、残されたのでしょうが、でも、よく、全部壊されちゃわなかったな、とこの現在の教会との近さを見て、改めて思いました。壊すどころか、おそらく、教会の建物がダメになっちゃっているのを、ちゃんと再建して残したんだから、この村の人たち、見どころあるじゃん。と上から目線。
さて、ラ・リオハ、最後に訪ねたのが、州都であるログロニョLogronoです。
深奥に入る前に、立ち寄りはしたのですが、あまりに都会だったため、どうでもよくなって、立ち寄らずに去ってしまったのです。しかし、たまたま宿で、町の地図を入手できたので、駐車場の場所がわかり、それなら帰路にどうせ近くを通るのだから、と挑戦してみることにしました。
地図をじっくりと研究しただけあり、町中にある地下駐車場には、比較的簡単にアクセスできました。で、なんとなく、町の中心部に向かいました。
久しぶりに都会にドキドキします。
あの塔はどう見ても教会、と、何の疑いもなく、そちらへ進みました。都会では、まったく感も働かないし、それでいて地図も見ない、方向音痴の悪いところどりです。
かなり近くに行ってから、明らかに目的の教会ではないことがわかり、そこで初めて、自分の目的の教会を記したメモと、地図を確認。あほですよね。
なんとなく目指していたのは、カテドラルでした。バリバリのバロックで、私が見るべきものは、一つもありません。
で、全然違う場所にあるのが目的地でした。
アポストル・サン・バルトロメ教会Iglesia de Apostol San Bartolome。
すごく地味な上、なんだか不穏な空気が漂う一角なんです。ジャンキー、またはアル中みたいな人たちがたむろしていて、どちらかといえば避けたい…。
でもここまで来て、引き返すのもなんだし、と思い切って、目的のファサードへ。
なんか、時代下っちゃってますね、このファサードは。
ロマネスクの名残は、かなり僅か、朽ち果てつつある柱頭にとどまるのみ。
この、下の柱頭など、天使の動きのある感じがとてもよくて、完璧に残っていたら面白い仕事だと思われるんですが、この状態は残念です。
入り口に張り付いている人が怖かったけれど、思い切って中にも入りました。
構造はオリジナルが残っていますが、全体には後代の手が入っていて、面白みは少ないです。かすかに残る、スペインに多い市松モチーフの帯に、ちょっと嬉しくなるくらい。
置かれていた写真を見ると、相当傷んでいた部分があったようです。特に鐘楼は、激しく修復されたようです。
下部にある小さな窓には市松モチーフ、上部の区切り帯にはムデハル系の装飾が入っていますが、完全な再建疑惑です、笑。
とはいえ、この柱頭の遊び心は、なかなかのものです。
というわけで、最後はちょっとしょぼい感じですが、とりあえず、やっと、2年前の修行に、片を付けることができました。ほっ…。
最近はまっている写真サイト。ロマネスク写真を徐々にアップしています。
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- 2017/08/13(日) 06:26:59|
- ラ・リオハ・ロマネスク
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