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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

にゃんこと遊んだ記憶が鮮明でびっくり(ル・ピュイ・アン・ヴレその7)

2016.08.オーヴェルニュの旅 その7

ル・ピュイ・アン・ヴレLe Puy en Velay、巡礼的な階段を登って、サン・ミッシェル・デギユ礼拝堂Chapelle Saint Michel d'Aguilheを見たら、もう終わりだろうと思ったのに、降りたら、ふもとにもう一つ…。
これは、事前にチェックもしてなかったので、あらら、でした。




サン・クレア礼拝堂Chapelle Saint Clair。
サン・ミッシェル・ダギレ礼拝堂のふもとに佇んでいる、小さな礼拝堂。もともとは、巡礼救護所に併設する礼拝堂だったそうで、12世紀終わりごろの建築で、サン・クレアに捧げられたのは、17世紀も終わり。おそらく救護所としての役割も終わっていて、礼拝堂として独立したということなのでしょうね。

入り口のアーキトレーブに、月の満ち欠け図があらわされているために、ディアナの神殿とも呼ばれていたとか。




実は、現場でちゃんと説明を読んでなかったので、今更、ほぉほぉ、と感心している次第です。
小さいながら、八角形の特徴的な建築で、印象的。




内部の天井。形からは、まるで洗礼堂のようです。
正確な石積みの様子から、確かに時代が下る感じがわかりますよね。このグレーの石は、想像していましたが、この地域の火山岩です。いかにもそういう色合いです。

地味ながら、ちょっと愛らしい柱頭もありました。




やっぱり小さいと落ち着くし、全体の雰囲気が好ましい空間です。

外壁の装飾は、サン・ミシェルと同様のつくり。赤がない分、さらに落ち着いたたたずまいになっているのかもね。




こっち側の壁はかなりの部分、新しくなっているようだけど、背景にサン・ミッシェルを背負うこの眺めは、なかなか印象的です。




こっち側からだと、より、往時の雰囲気なのかな。




この正面の建物、今は普通に住居となっているようだけど、もしかすると、救護所の一部だった建物かもしれません。
サン・ミッシェルに参拝しようと、やっとたどり着いた巡礼が、病に倒れて、ここで、岩上の礼拝堂を見ながら、むなしく、ふもとの礼拝堂で悶々としていた、なんてドラマもあったかもしれませんねぇ。

この礼拝堂のある場所は、ちょっとこぎれいな住宅地という感じで、たたずまいが大変かわいかったです。なんか、異常に人懐こい猫がいて、つい遊んでしまったりしたので、ますます印象がいいんです(猫好き)。




こういう、マージナルでどうでもいいようなエピソードが、結構教会の記憶とも結びつきます。にゃんこの写真のおかげで、あの時の風景が、かなり鮮明に湧き上がってきました。

ちなみに、町の方には、中世ものも充実しているらしい美術館Musee Crozatierというのがあります。駐車した駐車場からも近い場所だったので、もちろん訪ねたのですが、なんと、修復中で、近くにアクセスすらできませんでした。あれから一年もたっているので、もう修復も終わったかも、ですね。
今、思い出した次第。そうか、ということは、ここも、いつか再訪しないといけない町の一つだったんだ。

ということで、やっと次に移動できます。

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