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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

東西の宗教観を見るような。

ベネチア・ビエンナーレ・アルテ2017 その15

アルセナーレ会場Arsenaleの見学、続きです。
やっと、イタリア館。




Italia Pavilion
Giorgio Andreotta Calo', Roberto Cuoghi, Adelita Husni-Bey

ドッグのすぐ脇なのですが、ノルド会場を優先したため、遅い見学となりました。かなりの混雑です。
今回は、大型の作品が、どーん!という展示でした。




Senza Titolo (Fine del Mondo) by Giorgio Andreotta Calo'(ベネチア、1979年生)

ベネチア生まれ、ベネチア育ちの作家さんの、無題(世界の終わり)というタイトル。かなり暗くて、全体像はぼんやり。暗闇が苦手な私には、辛い作品です。でも、真っ暗闇ではないので、他の見学者同様、行けるところは行かねば、と恐る恐る階段を登ります。一応、係員の人が、監視していますので、ちょっと安心感があります。




やっと上に上ったものの、暗闇過ぎて、全体を把握するのはほぼ無理。
説明を読むと、横にも縦にも区切りをつけることで、世界の分断やら同時性や並行性、対局やら何やらを表現している云々、とありましたけれど、ここまで暗くしちゃったら、見えないやないか~!と、なぜか関西弁で悪態をつきたくなる作品でした。もっと、正々堂々と、白日の下で主張しろ~!

もひとつは、結構衝撃的な作品で、ニュースでも見ていて、気になっていたやつ。




Imitazione di Cristo by Roberto Cuoghi(モデナ―ミラノ、1973年生)

「キリストの変容」というタイトルで、実際に、キリスト像というのか、人の身体が変容、というより、死後の姿を具象化しちゃっている作品で、腐臭まで漂う衝撃が、ニュースになっていたんですよね。

ちょっとグロテスクな絵が続きますので、注意してくださいね。




中世的なキリストの変容をテーマにしつつ、現代科学や文化を混ぜ合わせて、なんたらかんたらを表現してるってやつですが、とにかく、作品は壮大で、ばかばかしいですね。




映画ETで、ETを「捕獲」するために作った臨時のビニールハウス的な構造物とか、フランケンシュタインの、得体のしれない機械類とか、そういうイメージの、巨大構造物、そして、その中に、様々に変容した人型が置かれています。
私が見学したときは、腐臭のようなものは感じられませんでした。悪評でやめたんかな。それともプロジェクト段階でやめたのかな。




無宗教な私にとっては、スタートが陳腐なテーマだと思うし、気持ち悪いし。でも、この大規模スケールのばかばかしさは、かなり好みでした。




好き嫌いがわかれそうですが、それも含めて、久しぶりにインパクトのあるイタリア館だったと思います。

さて、会場を入り口に向かって遡りながら、本館脇で、これまた年々スペースが拡張している別館へ。ここ、今回は、かなり見ごたえありました。というか、展示が増えて、いったいどういう構造になっているのかわかりにくく、行ったり来たり、登ったり下りたり、疲れました。

まずは、インパクト大のこちら。




Argentina Pavilion
Horse Problem by Claudia Fontes

レオナルドの馬もかくや、の巨大馬。タイトルが、なんかいいよ、馬の問題って!確かに問題だわ、この馬の激しさは~!
アルゼンチンの建国においては、馬なしではありえない、という歴史をベースにした作品だとか。でもそれがどうしようもない、ウマくいってないっちゅーようなことなんですかね。
下着姿のような女性が、ドウドウしてるのも、たぶんシンボリックなのでしょうね。

この、粉々のものが吊り下げられているのも、同じ展示場所。写っている影がポイントなんだと思うんだけど。




ロンドンのビクトリア・アンド・アルバート美術館協賛スペースもありました。




Display – between art and arts and craft

ビクトリア・アンド・アルバート美術館って、インテリアとかクラフトとか系だったんだっけね。でも、意図するところは、全然わからなかったです~、てへ。




これは、中国人の作家さんの作品で、いろんな家らしい建造物が、いろんなロケーションに建てられているっていうのか、そういう計画模型的な作品がずらり。
ちょっとさ、これも建築とかサローネ的な作品だよね。どうなっちゃってるんだろう。




Rodan Kane Hart(南アフリカ、1988年生)

壁にずらりと銀色フォイル的な素材の仮面。アルミホイルがくしゃくしゃなっているとしか見えないんだよねぇ。

これは好きだった!




Singapore Pavilion
Dapunta Hyang:Transmission of Knowledge by Zai Kuning

7世紀ごろから、今の東南アジア一帯を統一したSrivijayan帝国というのがあって、時の王様が、巡礼(仏教)のために、2万人もの兵士が操る船を作ったとか、そういうお話がもとになった作品のようです。
土地の木材を使い、蜜蝋でつなぎ合わせて、作った巨大な船形。




蜜蝋が、展示中に、ぽたぽたと滴り落ちて、鍾乳石のようになっています。




背景にストーリーがあることで、さらに壮大な夢を感じさせる作品になっているような気がしました。そもそも、東南アジア一帯の中世史って、何も知らないなぁ、と思ったのも、ある意味ショックでした。本当に、何も知らない。ご近所のはずなのに。

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  1. 2017/10/24(火) 04:44:48|
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