カスティーリャ・エ・レオン、セゴビア編、その28(2016年夏の旅)
セプルヴェダ、最後に紹介するのは、村の天辺にあるこちらの教会。
サン・サルバドール教会Iglesia de San Salvador。
この、転げ落ちそうな坂道、辛いアクセスながら、その先には、どうやら期待大の様子の教会が見えますから、頑張れます。
やっと到着。美しい後陣に、坂道もなんのその、報われます。
そして、ポルティカーダにも期待できそうです。
でも、はやる気持ちを抑えて、まずは、開いている以上は本堂の見学です。
超すっきり。こうなると、見どころは限定的なので、ある意味らくちんです。
すっごくデザイン的な柱頭。これはびっくりです。
素朴でもあり、ミニマリズム的な感じもあって。
副柱頭の右側なんかは、ちょっとイスラムのアラベスクっていうか、カリグラフィーのような様子ですね。
サムソンの結び目とかいうんだったかな、下段の真ん中のモチーフ。ヘタウマでこういうモチーフを彫るところなんざ、なかなか大胆な石工さん。
形も素朴なら、モチーフも素朴。ここの柱頭、かなり好みです。
ついついたくさんアップしちゃいます。
顔とか動物の姿とかが散見されるんですが、はっきり言って、すごく下手、笑!
でも、面白いです。
そして、すっごくかわいい!
修復のあとも激しい洗礼盤も、思いっきり地味でシンプルです。
後ろの壁で、うっすらしていますが、多色の切り石の並びもきれいですね。
さぁ、期待のポルティカーダへと移動します。
村のてっぺんにいるだけあって、眺めも良くて、とても気持ちの良いロケーション。
そこに、この雰囲気のあるポルティカーダ。これは幸せな教会ですよ~!ここに至るまで、登ったり下りたりの連続で、体力は消耗しますが、すべてはここに立つための過程だったと思えば、納得感100%です。
本堂内部の柱頭が、かなり修復されている様子にしては、ここの柱頭は、傷みが激しく、修復も、掃除も、ほとんどされていない様子なのが、残念です。
溶けちゃってるとか、損壊が激しいならともかく、結構それなりに保存されているだけに、お掃除するだけでも、相当よい感じになると思うんですよ。10年くらい後に再訪したら、もしかして、ピカピカになっているかも。期待したいですね。
西側からの姿。
地味なたたずまいですが、上部にある窓は、それぞれ側柱、柱頭、アーチで装飾されています。
そして、例によって、軒持ち送りが気になりますよね。
期待にたがわぬ素敵な奴らが、ずらりです。鉋屑もありますね。
家畜みたいな動物に混じって、狼みたいのや、ドラゴンみたいのや、果ては河童みたいの
まで。
壮観!
やっぱり、動物の頭と、鉋屑バリエが多いな。
側壁上部から、後陣まで、ずっとずらりずらり。たまりませんね。
信じられないくらい面白くてユニークな彫り物が次々。もっと余裕のある時期だったら、きっと3回くらいに分けて、紹介しているほどの面白さです。余裕がなくて、スミマセン~!
今、久しぶりに写真を見直して、つくづく、面白かったんだなぁ、と思っています。ここは、強烈におすすめ。このサン・サルバドール教会教会のみならず、一粒で何度もおいしい村なので、セゴビア地域に行かれる方には、絶対的お勧めです。
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- 2017/12/28(木) 06:50:52|
- カスティーリャ・エ・レオン
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| コメント:4
サムソンではなく、ソロモンの結び目 です。
最初のと、窓脇の柱頭の組みひも、初めて見るタイプです。南側に poachのあるタイプ セゴビア辺りに多いですが、いい雰囲気ですね。
ロマネスク彫刻もある程度見ると、ああまたこれね、というのが多くなりますが、でも新しいものもあって、この一年もずいぶん楽しませていただきました。来年もまたblog楽しみにしています。
どうかよいお年をお迎えくださいますよう。
- 2017/12/29(金) 02:47:00 |
- URL |
- yk #79D/WHSg
- [ 編集 ]
> Atsukoさん
年末にご挨拶もできず、失礼しました。
いつもありがとうございます。本年も、またよろしくお願いしまーす。
- 2018/01/17(水) 23:15:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
- [ 編集 ]
> ykさん
そうだ、そうだ、ソロモンですよねぇ。カタカナしかあってないという、どういう間違いをするのか、情けないですね。
いつもありがとうございます。間抜けな間違いも多いことですが、また、本年もよろしくお願いしますね。
- 2018/01/17(水) 23:16:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
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