フオリサローネ2018 その3
ブレラ地区、大学以外にも、ちょろっと徘徊しています。
今回、特に気になっていたのが、こちら。
Sprout by Koji Iyama, Mt Masking tape, Kamoi Kakoshi Co.,Ltd.
日本の文具好きなら、知らない人はいないだろうカモ井のマステ。
なかなかにすごいことになっていました。
ブレラの、雰囲気のある会場を使って、印象的な展示になっていたと思います。また、フオリサローネ限定のマステを作り、それを使った展示、同時に、訪問者へのお土産を用意するという、非常に日本的なおもてなしもあって、好感度は高いかも?
私は、友人にマステのヘビーユーザーがいることから、マステに関しての知識が、普通以上にある方だと思いますので、問題ないのですが、しかし、イタリア全般について言えば、いや、おそらく日本以外のマーケットでは、日本のようなレベルでの「文具好き」というベースがないので、マステに関しては、かなりの説明が必要と思います。
そういう意味でも、こちらでは、文具というよりは、家のデコレーション素材としての商品押し、だったのだと思いますが、それにしても、こういう最終消費者に対する商品である以上、もっともっと、セールストークに力を入れてほしかったですね~。
現場で、販売までしているのだから、なおのこと。
コンパニオン兼販売員は、頑張っていましたけれど、やはり雇われですし、雇われ以上の力は入りません。会社の人自ら、もうちょっと頑張れよ、と思いました。
これは、多くの企業で常に感じることですが、せっかくこのような機会を得ながら、会社の内輪の関係にとどまっている関係者が多いんですよねぇ。ここでも、続々と見学者が来るにも関わらず、会社関係者と思われる数人が、内輪でこそこそおしゃべりするにとどまり、接客はコンパニオン頼み。
お土産のサンプル・マステを配る若手もいましたが、接客のレベルからは程遠く。
この後、世界的なブランド企業等回り、やはり世界レベルって、こういうところからだよな、と思うこともあり、まだ世界に打って出る段階で、セールストークの大切さすら見いだせない企業は、どうよ?と思わされました。
やってること、持ってるものの可能性が大きいだけに、もったいないことです。
もうちょっとコミュニケーションしようよねぇ、日本企業も、日本人も。
しかし、日本企業は、ブレラ好きだよね。
Karimoku, Kunst Debut exhibition
Miyazaki Chair Factory
Timeless Pieces for Precious Moments
宮崎県の椅子なのかなぁ。すごく素敵で、資料用にも、たくさん写真を撮らせてもらいました。ここでも、日本からわざわざ来ている人がいたと思いますが、ひっそりとたたずんでいるだけで、うーん、それでは世界には打って出れないですよ、と思いながら…。
ここ、興味ありました。
Misoka, Water Pixie
いつぞや、日経新聞で広告を読んだことがあり、それ以来気になっている歯ブラシのメーカーさん。私、歯医者にはびっくりするくらいお金を使っているので、歯のケア用品に関しては、結構興味があるんですよ。ここの歯ブラシは、確か一本数千円するとかそういうものだけど、そういうものは、それなりの効果があるはずなので、気になっていたんです。
だから、お話を聞きたいと思っていたし、可能ならば、買ってもいいくらいに思っていたのですが、招待客とか関係なしに、アペリティフ提供していたので、おそらくほとんどはフリの客だったと思いますが、すごい人で(イタリア人は、ただ酒とか大好きですから)、
コンパニオンに近寄ることもできなかったんです。残念!
ただ、日本では信じられないくらいに、「きれいな白い歯」が、外見上重要な国ですから、多くの人にとって、歯のケア商品は、日本以上に一般レベルで求められているものであるかもしれません。こっちの人の、白さへのこだわりは、日本の肌への美白以上のものがあるんですよ。もしかすると、このメーカーさんも、食いつきにびっくりしたかも、です。
ブレラというには、ちょっと離れているけれど、ガリバルディ通りの小さなスペースでの展示も、後日、わざわざ訪ねました。
Casa Gifu III
Olfactory ceramics by atelier Oi
他の展示で目にしたスイスのデザイン集団アトリエ・オイに惹かれて、行ってみました。
展示会場に、ヒノキの香が漂っていて、大変いいスペースでした。
岐阜県から来たという方に、いろいろお話を伺うことができて、面白かったです。
アトリエ・オイとのコラボは、すでに3年目ということでしたが、どうやら私は、今回まで、展示を見る機会を得なかったようで、残念でした。
岐阜県は、美濃焼や美濃紙など、非常にレベルの高い地産産業、また、高山や白川郷など超有名観光地までも抱えている県なのに、どれもが個別に知名度を持っていて、「岐阜」というブランドが弱いということで、県として、力を入れているということが背景にあるようです。
確かに私にとっても、個別のブランドに対しての知識や興味はありましたが、それらが岐阜県だった、というのは、結構驚きでした。
上の、水車のような木製のものが載っている白磁は、シーソーのように、ぎっこんばったんとしながら、白磁に入れた香水野香りを、水車のようなものが回って、部屋にそこはかとなく香りを拡散させるもの。これは、かなりほしかったです。ぎっこんばったんが、かわいい。
今はまだ、商品化はされていないということでした。
一方で、他の作家さんとのコラボであるこちらは、今回売るために、いくつか用意していたという作品。
独特の土を使った陶器で、これも香りがテーマです。釉のかかっていない部分に、香りをしみ込ませることで、ほのかな香りの漂いを楽しめるという、大変奥ゆかしい日本的なお香感。素敵でした。
結構大きい三つ組の陶器で、600ユーロだったかな。作家もので、ナンバリングされていて、ヒノキの素敵な箱に収められた逸品で、お安いものだと思いました。もうちょっと小ぶりで、もうちょっとお安ければ、買いたかったかもなぁ。
いずれにしても、岐阜県から来た人たちが、コラボ企業のアトリエ・オイさんと協力して、頑張って説明していて、県としてのやる気をひしひしと感じられて、大変好感度高かったです。せっかくミラノまで来るなら、そういうやる気出してほしいもんです。
来年もまた来るなら、是非行かないと!個人的に応援したくなる出展でした!
ブレラ地区、最後は、すっかり日も暮れたから訪ねた、こちら。
Bulgari, Reinventing Rvles c/o Bulgari Hotel
ブルガリのホテルがあるのは知っていましたが、あまりに自分に関係ない世界なもので、どこにあるのか、どんなものなのかもしれず、その興味から、訪ねてみました。
ホテルはブレラ大学のすぐ近く、ここってなんでこんなに警備が厳しいんだろう、といつも不思議に思っていた場所の奥まったところにありました。建物は、70年代とかそういう時代のレトロ感満載で、たいしたことはありませんが、このサローネ時期は、おそらく一泊1000ユーロでも聞かないんだろうと思うと、おお~っていう気分はあります。
ブルガリの展示は、店舗や他の場所でもされていたようですが、ここでは、ホテルの庭に、銀色のキューブを置いて、中に、360度、カメラが並んでいます。
キューブに入って、数秒、そのカメラで映像を撮ってくれて、後日、メールで送ってくれるというもの。
この日は遅かったこともあると思いますが、すいていたので、友人と二人で、試してみましたが、バカみたいな映像が送られてきました。
二人で踊ったり、ラブラブカップルは情熱的なキスをしたり、そういう映像なら、それなりに思い出にもなりましょうが、中年女子二人で、何をすればよかったのか…。
ま、ある意味、歩き回った記録かな。
というわけで、ブレラ、一気に終わりです。
最近はまっている写真サイト。ロマネスク写真を徐々にアップしています。
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- 2018/04/29(日) 06:38:44|
- ミラノ・フオリサローネ
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