2017.04.プーリアの洞窟教会巡り、その26
ジウルディニャーノにすっかり満足して、あとは帰路となります。
同行者と合流したブリンディジが最後の目的地。7、8年前、バーリを拠点として、列車やバスを使って回った際に、半日くらいの強行軍で訪問したしたのが、唯一です。今回は、ちょっと余裕があるかも、と思ったのにですが、さにあらず…。ま、それはおいおい。
まずは、オープン時間の関係で、サン・ベネデット教会Chiesa di San Benedettoを訪ねます。
この旅の期間、イタリア各地で雨模様で、天候で予定が変わるかも、と思っていたくらいだったのですが、例によっての晴れ女ぶり発揮で、見学中に雨に降られることもない大変幸運な時間を過ごしましたが、ここ、ブリンディジでは、とうとう落ちてきました。でも、傘がなくとも何とかなるかも、という程度ではありました。
急ぎ足で、教会にアクセスして、とにかく外は後回しにして、一番目的のキオストロ、回廊へ、一直線です。
今、写真を見てふと思いましたが、回廊って、こういう風に、床面が石で敷き詰められているタイプと、庭園タイプと、二極化してますね。庭園の場合、植栽にも意味があるという話をどこかで聞いたことがありますし、修道院である以上、緑にする方が、普通な気もします。
一方で、こういう石畳タイプを見ると、もしかして雨水をためるとかそういう機能があった?とか、考えさせられます。ちょうど雨で、床面がぬれていたからの単純な発想かもしれませんが。植物も水も、修道院にはなくてはならないものですからね。
とっても地味な回廊ですが、ここには、やつらがいます!
こいつら!
この子たちは、印象強烈で、しっかりと記憶にありました。
たてがみ立派なライオンたちと、つるりとした、熊のような子がいます。
独特な表現力。
リグリアの、印象的な修道院サン・フルットゥオーゾにある彫り物と、ちょっと共通している気がするのですが、海路で、何か交流があったということか考えたことがありますが、他では、ちょっと見た記憶にないタイプの表現です。
この他、植物文様があり、非常にすっきりとしたスタイリッシュな彫りになっています。
ライオンや熊のモチーフと比べると、どうにもデザイン的で、違いが歴然としています。それを、交互に置いてしまうというのも、面白いですよね。
薄い坂さ台形の柱頭を支える、非常にほっそりとした柱、これも特徴的です。
角柱なんですが、下の方で、ちょっと面白い細工がされています。
どれも一様に同じで、ロケットの尾翼のようなのが、四隅に飛び出しているのが、わかるでしょうか。
装飾性ないし、二本柱は予算的に無理だし、なんかちょっと物足りないよね、とか言って、やった?
それはないですかね。きっと建築学的に、研究されているものだと思います。または装飾的にかな。
内側の外壁だったと思いますが、こんなフレスコ画の一部、ほんのわずかですが。
結構古そうな絵です。13世紀以前ではないかと。
回廊の彫り物は、もっと前に時代のものですが、やっぱり寂しいから、とフレスコ画をほどこしたのかな。
とすると、継続的に資金はあった修道院だったのですね。
確かに、本堂も、こじんまりとはしているものの、天井が高くて、なかなか立派です。
最近はまっている写真サイト。ロマネスク写真を徐々にアップしています。
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- 2018/07/09(月) 02:00:32|
- プーリア・ロマネスク
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| コメント:2
去年の旅を思い出しながら懐かしく拝見。ここでは柱頭の薄い台形をひっくり返した形に注目、これは南イタリア独特(この旅で他ほかでも何か所かで見ました)?足元に注意が及びませんでした。corsaさんさすがです。中庭が石畳、ガラティーナでも石畳でした。どちらも 井戸はあるのですが。照り返しで暑いでしょうに。手入れの都合かな?
- 2018/07/09(月) 02:12:00 |
- URL |
- yk #79D/WHSg
- [ 編集 ]
> ykさん
もっと三角がシャープな感じなの、南チロルにありましたね?彫りこみはすごく細かくて、全然違う感じがししますが、やはり一本足だったような気がします。
回廊は、どうなのでしょうね。石畳も、すっきりとしてよい感じですが、緑の方が瞑想には向くかもしれないと思ったりします。
石だと、確かにお手入れは超簡単ですよね、笑。
- 2018/07/10(火) 18:35:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
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