2017.04.プーリアの洞窟教会巡り、その27
ブリンディジのBrindisiサン・ベネデット教会Chiesa di San Benedetto、続きです。
建物は、かなり新しくされてしまっていますが、ロマネスク時代の、立派な柱頭が、いくつか見られます。
かなり楽しいですよね、動物たち。
子羊らしい子の頭丸ごとガジガジは、結構怖い意匠ですが、ガジガジしている子の愛嬌で、怖さがまったくありません~。
こちらの牛は、大きな鼻の穴を、舌でぺろりと隠しています。
一部妙にリアルなのに、全体としてとぼけた味が出ているのは、やはり石工さんの腕、というか、特徴なんでしょうねぇ。お前の彫り物は、きりっとしないんだよ、きりっと!とか、いわれちゃいそうな。
立派な角を持つお羊さんは、そういう意味では、結構きりっとした感じですが、背中に、ガジガジのやつがいるのが、なごみます~!
あとは、アーカンサス・バリエですが、どれもでかくて立派です。
背が高いので、肉眼ではあまり細部を観察できないですけれどね。
本堂をさらりと見学したら、あとは、正面扉をしっかりと見ていかないと。
ぱっと見地味ですけれど、ここの扉周り装飾は、お気に入りの一つです。全体の記憶は薄れても、お気に入りのディテールは、結構忘れないもんです。
かなりぎっちりと彫りこまれていますが、淡いクリーム色でもあり、浅彫りでもあり、まったくやりすぎ感はありません。
こちらは、もう何年も更新できていなくて言及するのもはばかられる感のあるサイト、ロマネスクのおとの方で、ちょっとだけ詳しい分を載せておりますので、説明はそちらに譲ります。ご興味があれば、下の方のリンクから、どうぞ。
アーキトレーブには、狩りの場面が、スペースを最大限に利用して、表されています。狩られているのが、幻獣なのが絵本っぽいです。
真ん中の人はしっぽを、両脇の人は、後ろ足を捕まえています。何か、図像学的な意味があると思うのですが、調べきれていないまま、早何年です。
こういう、すごく具象的なのに謎めいたモチーフって、とってもロマネスク的だし、魅力的ですよね。
これもいいんですが、実は私、こちらも好き。
組紐模様の中に、ちっさいのが、いろいろ置かれているんですよねぇ。こういう独創性、石工さん万歳、です。
組紐のビスケット感もたまりませんし、中に隠れているような動物型やお花型は、まるで隠されたおまけみたいな楽しさがあります。
この地味な外観では、思わず通り過ぎてしまいそうです。
この先に、訪ねたいもう一つの教会がありますから、ますます通過のリスクが高いんですけれど、どうぞ、忘れずに立ち寄ってくださいね。
最近はまっている写真サイト。ロマネスク写真を徐々にアップしています。
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- 2018/07/11(水) 02:31:19|
- プーリア・ロマネスク
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| コメント:4
> 古民家の田舎暮らし<山下亭>さん
最近、なかなかブログに集中できず、どうしても細切れで、お茶を濁している感が否めません、笑!
- 2018/07/14(土) 18:42:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
- [ 編集 ]
> ガビィさん
自分がキリスト者ではなく、まったく違うところで、キリスト教と親しんでいるため、ガヴィさんにそう言っていただけると、毎度ほっとします。
親しんでいるっていうか、楽しんでいるっていうか、まぁ、本来宗教は寛容のはずで、門戸は広いはずだから、それもありかと勝手に思いつつ。笑。
- 2018/07/14(土) 18:43:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
- [ 編集 ]