2016.08.オーヴェルニュの旅 その17
ブリウードBrioude、サン・ジュリアン教会Eglise de Saint Julien続きです。
前回、一人でアワアワ右往左往した顛末を書きましたが、最終的には何とか、この教会を訪ねた最大の目的であるロマネスクのフレスコ画には、ご対面できたわけです。
素晴らしい色彩、そして、相当の修復が施されたのだと思いますが、保存状態も良好で、びっくりでした。もしかして、漆喰で覆われていた歴史とかあるのでしょうか。
特に、青が鮮やかですよね。カタルーニャはボイ谷のフレスコ画に通じる色彩感覚でもあります。
びっしりみっちり満載な様子、独特ですね。
人物の描き方を見ていると、明らかに複数の手が入っています。時代が幅広なような印象も受けましたが、さて、どうでしょうか。
間抜け話の続きになってしまいますが、私が、インフォメーションセンターで鍵を借りて、やっとの思いで場所を発見したとき、実はすでにカギが開いていて、ガイド・ツアーの最中でした。教会は、確か19時まで開いているので、普通にアクセスすれば、すごい余裕で見学できたのですが、私は、18時までにカギを返す必要があり、そのため、息せき切ってたどり着き、大急ぎで見学と撮影を済ませ、ゆったりとガイド・ツアーを楽しむ人たちをしり目に、大急ぎで階段を降りる羽目になりました。
そのため、現地でゆっくりじっくりと観察する余裕がなかったことは、本当に残念です。
ところで、このフレスコ画を見るために、この隠された一角にアクセスすると、背高の教会の天井に近づくことができる、というおまけのような特典も楽しむことができます。
フレスコ画の外に、ここには楽しい柱頭がたくさんあるのですが、下からだとなんせ遠いのです。ここから見える一部、またこのフレスコ画のあるスペースにも、素敵な柱頭がいくつかあります。
つかんでいるしっぽの可愛さたるや。
こっちは、彫りの技術はあるけれど、なんか全体として表現が稚拙で、ばらばら感が強いっていうか…。
葉っぱから顔がのぞいているのは、よくある図ですが、この人の顔、すっごく怖い。絶対怖い人、笑。
こんな素朴なのもあります。
これを見て、ふと思いましたが、こういうレンガ積みがむき出しになっているのは、フランスでは珍しいかも?このアーチの感じ、とても好きです。
バタバタと出たり入ったりした入り口も、とても雰囲気がありますね。まるで、山奥の小さな教会の扉口のようです。
柱頭も、様々なモチーフや表現があり、これもまた、時代もヒトも幅広で混ざったものだと思われますね。
真剣な騎士がいるかと思えば、こんなウナギイヌみたいのまで。
最初に入場したときは、自分の好みの教会ではなく、すぐにも引き返したい気持ちになったものですが、オーベルニュでも一二を争う著名度があり、かつ、ロマネスク美術的にも、大変重要度の高い教会だけあり、やはり、素晴らしいものを持っているのですね。
駆けずり回り見学でも、一応すべてを抑えることができてよかったです。
最近はまっている写真サイト。ロマネスク写真を徐々にアップしています。
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- 2018/07/22(日) 01:37:14|
- オーベルニュ 03-63-15-43
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