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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

モデルは家族か?(エヌザ)

2016.08.オーヴェルニュの旅 その44

最近の記事につき、私が勝手に師匠と慕っている方より、大変貴重なご指摘をいただきました。
彼は、もう30年以上も前から、フランス中心にロマネスクを巡られている方ですが、当時は、まだこれほど白塗りされていることはなかった、ということなんです。証拠(?)の写真も、見せていただきました。びっくりです。
フランスでは、内部が漆喰で白くされているケースが多く、そんなもんかと思っていましたが、それって、高々この30年程度の傾向らしいんです。その前は、石むき出しというケースが多かったようです。
なんででしょうね。やはり北方系の感覚で、一面に塗りこめちゃった方が好みなんでしょうか。漆喰ぬりは、古くなるとみすぼらしくなるし、カビが生えたりするし、絶え間なくケアができない以上は、石むき出しの方がよいような気がするんですけどね~。

ちなみに、師匠のサイトはこちらです。ほあぐらの美の世界紀行

今回ご指摘を受けたので、私も改めて、各地の写真を見直してしまいました。すべてが古い時代に訪問された際の写真ではないと思うのですが、こういう観点から眺めると、ことさら興味深く感じられました。

さて、クレルモン・フェランでは、結婚式に阻まれつつも、何とか到着日に見学することができましたので、翌日は、早朝から見学開始です。珍しく、ホテルの朝食も早くから頂けたのは、幸いでした(6時45分にいただいています。時間に追われる修行旅では、朝食が早いと、それだけでホテルの評価がぐっと上がったりします)。

向かったのは、エヌザEnnezatです。




サン・ヴィクトワール・エ・サン・クロン参事会教会Collegiale Saint-Victoir-et-Saint-Couronne。

町を目指して行けば、道沿いに堂々と立っているので、見逃しようのない、大変わかりやすい立地です。

事前に、8時から18時というオープン情報を得ていたので、勇んで出かけたのですが、8時15分を回っていたというのに、開く気配もないのでした。
しばらく外側を見学して、様子を見ましたが、らちが明かないので、他に向かい、ここへは一日の終わりに、また戻ってくる羽目となりました。
ですから、内部の写真は、夕方に撮影しております。

外は、至ってつまらないのです。
スタイルは、ほとんどゴシックになってしまっています。後陣など、目も当てられません。




ところどころに、オーベルニュ様式の装飾が残されているくらいで、見るべきものはないと言っても良さそうです。




この教会は、中に入れない限りは、行っても無駄、と言えます。断言します、笑。
そういうわけで、夕方、疲れた身体にムチ打ってでも、戻らなければならなかったわけです。

待望の内部。




ここも塗ってあるようですが、よくケアされている感が、ありますね。いやな感じはしません。円柱の石色と合っているからかな。
内陣を取り囲むような壁の高い部分に、ここでは、勝利のアーチという位置ですが、二連とか三連の開口部が設けられている構造、イタリアでも時々目にするものと思いますが、結構好き。
あんな場所の開口部って、完全に装飾的な意味しかないと思うのですけれど、なんか二連とかにしちゃって、実用的な窓みたいな様子で、妙に惹かれるんですよねぇ。




内陣から見た様子。
それにしても、主身廊の細いこと!これまた、なんだかゾクゾクします。こういう構造も、フランス的というか、イタリアでは見ないように思います。

大きな立派な教会で、側廊は二階建てで、イタリア語だとマトロネオが作られているようですね。参事会教会だから、関係者が入れたスペースかな。




フランスらしいと言えば、この構造も、そうですよね。翼廊との交差部。




どうも、適切な単語を知らず、調べもせず、いい加減に書いてしまうので、申し訳ないです。イタリア語から入っているので、イタリア語直訳とかそういう感じになっちゃって。日本でロマネスクやってると、基本単語は皆さんフランス語を使ってらっしゃるので、ギャップがありますよね~。

この構造も、印象的で好きです。壮大なんですが、でも、この部分というのは、とってもせせこましくできていたりして、それでいて背が高くて壮大だったりするのが、なんというか、ミニチュア的な面白さを感じるんですよね。

ここでの見どころは、構造のみならず、数々の保存状態の良い柱頭です。




ケンタウロス。植物にかぶさった前足の愛らしさ、そして、顔が普通のそこらの牧童的で、石工さん、自分のお子さんをモデルにしたんじゃないの?とか、想像してしまいます。

こちらは、割とおなじみな感じですね。金太郎みたいにも見える真ん中のふくよかな人は、どうやら悪徳高利貸しのようです。




「お前が高利貸しをやるなら、俺たちは俺たちの仕事をするまで」的なことが書いてあるようですが、なんか、高利貸しの顔も、純朴な農民的で、ここの石工さん、モデルに限りがあったというか、周りに普通のいい人しかいなかったんじゃないかと…。

一見、羊を背負っている羊飼いかと思ったけど、鎖帷子、着てますかね?




それにしても、左の人、鼻でかすぎです。あとから誰かがくっつけたのか、それともシラノ・ド・ヴェルジュラックみたいなモデルさんがいたのか…。




鳥も、なんだか火の鳥というのか、想像がなかなか変な方向に行ってるような感じもありますね。
ほらほら、これも、なんかどっかからパクったような感じ?




人魚も、どう見ても近所のおばさんっていうか、おじさんっていうか、いるでしょ、こういう人、っていう顔つきだと思います。




何はともあれ、聖書エピソード一切なし、ってことでしたか。
多分(細かい記憶なし、涙)。

実用情報ですが、夕方訪れたのは17時過ぎだったので、18時ごろまで開いているのは確かと思います。2年前ですが。

おなじみのロマネスクは、こちらへどうぞ。
ロマネスクのおと

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  1. 2018/10/08(月) 01:51:13|
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