2016.08.オーヴェルニュの旅 番外編
オーベルニュ到着の初日に宿泊したシャンブルドットについては、ずいぶん前に記事にしたと記憶しておりますが、その後は、本題のアップが忙しかったので、先延ばしにしておりました。 ただ、前回の記事でも触れたように、フランスでもスペインでも、またイタリアでも、田舎度が激しい地域でのホテル探しは、簡単ではなく、毎度苦労しています。特にフランスでは、いまだにフランス人だけを相手にしているシャンブルドット(いわゆる民泊的なB&B)形態が多くて、そういう宿は、Booking.comのようなサイトには登録していないだけに、選択肢が限られます。 初日は、そういうわけで、どうしてもしっくりする宿が見当たらず、すがるようにシャンブルドットのサイトを検索して、不自由なフランス語という制約にも耐えて、宿泊した経緯にあります。 本来は、言葉が不自由でもあるし、時間の制約もあることから、私はホテルの方が好みなんです。鍵の受け渡しとか、朝食を自分で調達しないといけないなど、そういうことで時間をとられたくないんですよね、修行旅の場合は。まぁ、連泊できる場合は、それもありなんですが、連泊というのも、実際はなかなか難しくて。 と言うわけで、初日以外は、ホテルに宿泊しています。
二日目の宿、Hotel Evan – 33 Avenue du Stade, Lempdes-sur-Allagnon これはいわゆるモーテルってやつで、高速を出るとすぐホテルに直行できるというもの。建物も部屋も、限りなく安っぽくてダサいのだけど、町村をうろうろしなくても済むのが、時間節約型の旅にはぴったりでした。 フランス語オンリーだったのですが、受付の青年は、フランス人とは思えないくらい明るくて愛想がよくて、コミュニケーション能力に優れており、片言のフランス語で十分意思の疎通が図れました。やはりやる気の問題なんだよね~。 その上併設レストランがあり、そこは町の人も食べにくるような、ちょっとこじゃれた感じのちゃんとした店で、適当なお値段で、きれいなお皿でした。ワインもしっかり飲んで、25ユーロ程度だったと思います。ホテルはツインのシングルユースで、56ユーロプラス朝ごはん7.5ユーロ。モーテルなので、駐車場は部屋の前にあります。
三日目の宿、Hotel du Midi – 4 Place Joeph Gardet, Cournon d'Auvergne 町の中心部にあり、目の前が公共の無料駐車場。普段は問題なく駐車できるのですが、私が泊まった金曜の翌日は、そこが早朝から青空市場の会場になるということで、ホテルが持っている駐車場に停めることになりました。すぐ近くなんだけど、ホテル前の道が複雑で、たった20メートルくらいの移動のために20分くらいかかった記憶が。本当にどうでもいいことばかり、よく覚えているもんです。 ここは、正真正銘の安宿です。建物も古くて、家具も古くて、とにかく最近見ることも少なくなった安宿のイメージそのまま。でも、清潔感はそれなりにあり、なんと言ってもオーナーのおばさんが、英語がうまいのが、救いでした。 ツインのシングルユースで、45ユーロプラス朝ごはん5.5ユーロ。この朝ごはんの値段が、いかにも安宿。勿論コンチネンタルですが、バゲットもクロワッサンもホカホカ、カフェオレはたっぷり、ジュースは、1リットルの箱入りのをドカンと置いてくれたので、良心的だと思います。 ちなみに、夕食は、おばさんお勧めのレストランに行きましたが、ここの接客が、もうフランスの典型的なコミュ能力欠如の女の子で、参りました。 レストランAu Relais des Saveurs – 28 Rue du Commerce, Cournon d'Auvergne
前菜、メイン、デザートの三皿(写真の、超フレンチらしい、本来の良さが全然なさげなガスパチョ、魚のリゾット、チョコレートケーキ)の定食で15.50ユーロとリーズナブルな価格ですが、あまりの感じの悪さに、さっさと食べて、さっさと退店。疲れていたし、ぐびぐび赤をやりたかったのに、ワインもグラスに一杯だけ。もうね、ワインをお代わりなんか、絶対したくなかったくらい、感じの悪い女の子でした。多分、たまたま、なんだと思いますけどね。
四日目の宿、Albert Elisabeth – 37 Avenue Albert Elisabeth, Clermont-Ferrand クレルモン・フェランの、確か鉄道駅に近い道沿いにある、モダンな快適ホテル。 到着した直後に、駐車で大騒ぎして、宿の女の子にカギを押し付けて、教会の時間に間に合うように慌てて飛び出た話を、確か本編に記したと思います。 ここも、オーヴェルニュの中ではそれなりの観光地だと思われる規模の町の、駅前モダンホテルだというのに、フランス語オンリーの上、あまり打てば響くようなタイプのスタッフもいなくて、内装とかいいし、アクセスもいいんだから、もうちょっと頑張れば、もっと外国人受けするレベルのホテルだと思えたので、ドメスティックぶりがもったいないように感じました。 お部屋は、ツインのシングルユースで、49ユーロプラス朝ごはんと駐車場で17.5ユーロ。週末は、前の路上駐車が無料だったので、実は駐車場を借りる必要がなくて、失敗でしたが、ホテル代が安いので、許せるかと。お部屋は、若干狭かったけれど、モダンな内装で、清潔感にあふれていて、悪くなかったのです。49ユーロは、かなりお得なお値段だと思います。 夕食は、町をぶらぶらして探して、カテドラル近くのお店に入ってみました。クレルモン・フェランは、大きい町なので、お店もたくさんあります。 レストランL'Oustagou - 1 Rue du Terrail, Clermont-Ferrand メニューは、25ユーロでしたが、それほど空腹ではなかったので、羊の一皿料理を頼み、グラスワインで、30ユーロ弱というところ。
店内は、上に伸びている構造で、階段を若いスタッフたちが登ったり下りたり、大忙しで、それでもにこにこキビキビと気持ちよく働いており、前夜のレストランの、陰気で感じの悪い女の子とは大違い。
狭い席だったけれど、気持ちよく味わって、ゆっくりと飲んで、満足の夕食ができました。
五日目の宿Le Pacifique – 52 Avenue de Paris, Riom シングル65ユーロプラス朝ごはん9ユーロ。 ここも、モーテルと言ってよいホテルだと思います。リオンの町を出た道沿いにあり、車で来るのが前提という様子でした。
ここでは、久しぶりに英語OKだったので、気楽です。外観はダサいけれど、中はかなりモダンで美しく、機能的なホテルです。私にしては、高いな、というレベルだったのですが、十分納得の内装でした。 近所に徒歩で行けるレストランもある、と教えてくれたので、素直に徒歩で行きましたが、あんまり道が簡単なので、車で行けばよかったと後悔するようなロケーションの店でした。幹線道路沿いにあるので、徒歩だと帰って、道を渡るのが怖かったりしたのです。 レストランRouge Cocotte – Avenue de Paris, Riom メニューが17ユーロとお得で、ワインも半分で4.5ユーロと安かったです。 久しぶりにグラスではなく、半リットルくらいでしたが、冷やした赤で、アルコール度はせいぜい10%くらいだったか、まったく酔わず。水で薄めてあったのかもな~、笑。 おかげで、危険な帰り道も、全然大丈夫で、しっかりと歩いて帰れました。
六日目の宿Hotel Chez Chaumat – Place Fransoir Peron, Cerilly
今回、ホテルの写真とかほとんど撮影していないのですが、ここだけは撮ってますね~。なぜかというと、あまりにびっくりしたので、記録しようと思ったのですよ。 村の入り口の道沿いにあり、非常にわかりやすい立地です。そして写真でわかるように、Logisホテルチェーンです。Logisホテルは、これまでも結構使っています。このホテルチェーンは、必ずレストランが併設されているので、車での移動には、大変便利なんです。そして、お値段も、宿泊代食事代とも非常に妥当なケースが多いと思っています。 このホテルも、勿論、そこをポイントとして、予約したわけです。 一泊58ユーロで、朝ごはん込、というのも、非常に良心的だと思います。 フランスは、ほとんどのホテルが、朝ごはん代を別に撮るのですが、それが、結構高くて、平均すると、8/9ユーロにはなるんじゃないでしょうか。今回泊まったCournon d'Auvergneの安宿の、5.5ユーロなんて、例外です。要は、ホテル代プラス10ユーロくらいとなってしまうんですよね。上記ホテルの値段を見てお安いと思われるかもしれないけれど、朝ごはん付けると、結構高くなります。たまに高いホテルに泊まるのはやぶさかではないのですが、毎日は困りますんで、それで、大体最後の最後まで、悩むことになるんですよ、ホテル探しは。 ここは、お値段的には、大変魅力的、場所もよかったんですが、疲れて到着すると、なんか、クローズ感、満載なんです。入り口に、紙が張り出されていて、本日不在のため、各人勝手にお部屋に入っていてください、というようなことが、書いてありました。もちろんフランス語だけで。そして、宿泊者の名前と部屋番号が。
指定された部屋に向かうと、ドアにカギが刺さっていました。愕然、ですよ。つまり、レストランも開いていないということじゃないですか! これは困った、と思い、それで荷物を部屋に投げ入れて、慌てて、町に出たんです。正直、教会を目指して、ではなく、町中に、他に食事のできる場所があるかどうかの確認のためだったんです。これ、重要ですよねぇ。お昼は朝ごはんでぱちった、おやつ程度しか食べてないですからねぇ。 その過程で、教会に出会ったので、とりあえず見学して、そのちょっと先に、なんと、このオーベルジュ発見!
これは、食べられるんだろうか?と、恐る恐るのぞいて、今夜、夕食を取れるかどうか尋ねたところ、大丈夫ですよ、と、確か英語が返ってきました。一応予約して、ほっと安心。 夕食に出かけると、なんと、お洒落なレストランで、その上、お値段も優しい。メモってないですが、ワインも込みで、定食20/25ユーロ程度だったと思います。
Auberge Du Pont – 8 Rue Henri Barbusse, Cerilly 当然お宿なんですよね。オーベルジュって、イタリアで言うところのロカンダ。私が大好きなカテゴリーの宿です。こっち泊まりたかったよ、どうせなら。 ちなみに、私は19時過ぎに一番乗りしましたが、その後、結構お客さんが入ってきたので、あら、人気店?と思っていました。
すっかり満足してホテルに戻り、早寝して、翌朝。朝食を取りに食堂に行くと、前夜、このレストランで見かけたメンツが勢ぞろいでした。みんな、ここの客~、笑! あのレストラン、なんで今夜はこんな混むのか、と驚いたか、またはよくあることだからお約束みたいなことだったのか。もしかして、経営者同じだったりして?謎ですね~。 ところで、朝食の席で、ホテルの人たちとは初顔合わせだったわけですが、昨日はごめんね、とか、そういう対応は、ゼロでした。何事もなかったかのように、当たり前の朝でした。他の客は、出張者風とかばかりだったので、もしかして、これは、毎度のことなのか、と思わざるを得なかったです。変なロジ・ホテル。
と、まぁ、こういう感じです。 この後、最後の3日間は、アリエ県在の、ロマネスク仲間のご自宅にお世話になりました。
それはもう、どんなホテルもかなわない素敵なご自宅。上が、あこがれのお庭です。 その上、毎晩友達の手料理で大ご馳走でした。
畑で、日本の野菜を作っていらっしゃるので、日本のカボチャやきゅうり、枝豆、シソ、そしてみょうがなど、日本でも食べられないくらいにおいしいお野菜満載。
特にみょうがは、大好物ですが、冬に一時帰国することがほとんどなので、食する機会がないだけに、嬉しかったです~!
このお料理目当て、ということでもないのですが、昨年の夏にも、また泊まらせていただき、またもや素晴らしいお料理の数々をいただいてしまいました。もはや、私のフランスの別荘、という位置づけです。それも、料理人付き!なんというぜいたく! ロマネスク仲間、万歳!
ということで、次回からは、また地味に、修行をたどってみたいと思います、笑。
最近はまっている写真サイト。ロマネスク写真を徐々にアップしています。
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2019/01/16(水) 06:26:09 |
オーベルニュ 03-63-15-43
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| コメント:4
> Atsukoさん
連泊ができれば、キッチン付きもありかとは思いつつ、でも、一日中駆けずり回ってぐったりしてホテルに着くので、やはり修行旅にはホテル派です、笑。
スイスって、ベジタリアンとかそういう人たちが多そうですね?イタリアも、私の暮らす北部は、とっても多くて、しゃらくせえ!という感じですが、すみません、笑。
2019/01/19(土) 18:44:00 |
URL |
corsa #79D/WHSg
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> ガビィさん
日本の野菜って繊細で、おいしいですよね。こっちの野菜は、味が濃いのがおいしいですけれど。おいしさのポイントが違う。
アーティチョークは、何してもおいしいですね。てんぷらも、フライも、生でも食べちゃうんですね。大好きだけど、下ごしらえがすごく面倒で、最近料理してないです。あ、食べたくなってきました、笑。
2019/01/19(土) 18:46:00 |
URL |
corsa #79D/WHSg
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