2016.08.オーヴェルニュの旅 その72
ル・モンテLe Montet、サン・ジェルヴェ・エ・サン・プロテ教会Eglise Saint-Gervais-et-Saint-Protais、続きです。前回は余計な記述が多くて、外側しかまとめられませんでした。今回は、内部の様子をご紹介します。
前回書いたように、19世紀に、内陣部分がごっそりなくなってしまったので、上の正面奥の部分は、新しい建造物となります。
なんでそんなことになっちゃったのか、つくづく残念になるくらい、ここの柱頭、なかなか面白いんですよ。
面白さナンバーワンは、私には、これ。
すごくないですか?これはもう衝撃でした。両脇の動物は、どう見てもライオンですから、一目でダニエルだとわかるのですが、このライオン、なんですかね~!タンポポ的な?お日様できな?ダンプのタイヤ的な?石工さんの表現力、独創性半端ないです。
可愛いっていうのともちょっと違うんですけれど、あまりのオリジナリティに、思わず笑いがこぼれるっていうんですかねぇ。嘘でしょう~?と、一人クスクスにまにましちゃいました。
説明版がありましたが、ライオンの穴のダニエルだとあるだけでしたね。説明書いた人、冷静すぎますよ。これを見て、冷静に、「聖書のエピソードにあるダニエルの図です」だけって、ありえないでしょう、普通。
しっぽまで凝っちゃっているのにねぇ。
その上、両脇からグーだし、ダニエルさんは、昔の林家三平師匠になってるんですから~。余談ですが、落語界も世代交代激しく、大名跡でも話が通じにくくなっていますねぇ、昨今。三平師匠、わからない人も多いかもしれませんねぇ。
多くのロマネスク教会の暗闇に生息しているタイプも、ちゃんといますね。これは、不気味な様子が、いわゆるきもかわいい系ですかね。
上部に、三角に穴、という帯が彫られています。ファサード扉周りの装飾彫り物が大変凝っていましたが、ここにかかわった石工さん、装飾的なアイディアが尽きることない人だったんですね。いや、この柱頭は、ちょっと時代が古い様子もあるから、こういうのを見て、よし俺も、となったのかもしれませんね。
何はともあれ、この三角に穴、ってチーズを髣髴としてしまって、なんだろう。ギザギザのナイフで切ったプロセス・チーズ。昔の日本では、チーズと言えば、QBBのプロセス・チーズ、でしたよねぇ。
で、また、謎のフィギュアがいます。
変でしょう~。第一印象は、右の男と女性が、何かわいろ的なやり取りをしている様子に見えたんです。しかし、左側の人は、何?テニスラケット、持ってますよね、笑。
幸いにも、先ほど言及したように、シンプルながら説明がありましたので、救われますね。
女性は、自分の左にいる男性に、パンの塊を渡しているもので、そして、女性の右にいる男性が持っているのは、テニスラケットでもフライパンでもなくて、魚の入ったかご、ということでした。聖書に詳しい方なら、もうわかると思いますが、キリストの有名な奇跡の一つ、パンと魚を増やしたっていうやつを表現しているんだそうですよ。
言われてみれば、なるほどねぇ、とも思いますけれど、でも、なんだかいろんなものが詰め込まれているような様子ですよね。エピソードとして知ってはいますけれど、その裏側だったり、詳細だったりがあるのでしょうよねぇ。この左端の人の行動とか、理解できないんですけれども、ほれ、どんどん魚を回せよ、的なもんなんですかね。
それにしても、かごの表現、苦労した感満載ですね。そりゃ、難しいわ。
その他は、動物と植物をうまく組み合わせた装飾的な柱頭がいくつか。
そして、たくさんのグリーンマンやグリーンアニマルが生息しています。
うろこ屋根状の副柱頭、すごいですね。
外は地味ですが、見ごたえのある彫り物満載で、お勧めです。
最近はまっている写真サイト。ロマネスク写真を徐々にアップしています。
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- 2019/01/28(月) 02:45:52|
- オーベルニュ 03-63-15-43
-
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| コメント:2
説明文を読んで居て見所満載の教会だと思いました。
これは見に行かなければ・・・・・
好きな人ならそう思う説枚で、薔薇一輪差し上げます。
- 2019/01/28(月) 06:04:00 |
- URL |
- 古民家の田舎暮らし<山下亭> #79D/WHSg
- [ 編集 ]
> 古民家の田舎暮らし<山下亭>さん
そういう風に感じて、どなたかが訪ねて下されば、こんなうれしいことはないですけれどね~。日本からはちょっと遠いので~、どうでしょうね、笑。
薔薇、ありがとうございます♡
- 2019/01/29(火) 22:32:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
- [ 編集 ]