ご無沙汰です。
2週間弱の東京滞在を終えて、先日ミラノに戻ってきたのですが、すぐに仕事再開、お休み前の状況がさらにひどくなっている、というありさまで忙しく、ブログ再開は、予想通り週末となってしまいました。
出発のときは、連日零下にまで冷え込んでいたミラノですが、戻ってきた日は、夕暮れ後だったというのに、なんと10度を超える陽気。2月というのは、天候的には、まったく旅に向かないですね。
そもそも、成田到着が、このありさまでしたからね。
これにはびっくりしました。これまで、一時帰国は、大抵お正月時期。ミラノで雪のために危うく出発できないかも、という事態にはあったことがありますが、そんな状態でも、成田に着くと暖かさに、身も心もとろける気持ち、ということが多く、大雪というのは、おそらく初めての体験だと思います。
成田からは、京成列車で都心に向かいましたが、完全なお上りさん観光客と化して車窓の写真を撮影しまくってしまいました。
成田周辺は、今でも日本家屋が多くて、雪景色が本当に絵になります。同じ列車には、旧正月の休暇なのか、中国人がとても多かったですが、皆さん興奮してらっしゃいました。いや、私も同様でしたが、笑。
今回は、実家に向かう前に、千葉県との県境も近い下町地域に暮らす姉の家に立ち寄るつもりにしていましたので、都心の雪の様子が心配でしたが、東京が近づくにつれて雪は消えていき、降り立った駅では、もはや積もった雪はどこにも見当たりませんでした。
さて、今回の東京滞在は、基本的に実家の掃除と、母の遺品整理が目的でしたが、その合間を縫って、最低限、やりたいこともやってきました。
まずは、昨年、予約が取れなかったこちらの訪問です。
草間彌生美術館
東京都新宿区弁天町107
www.yayoikusamamuseum.jp
すっごい住宅地の只中に、ひっそりと水玉って感じの小さな建物で、それはそれは想像以上の小ささでした。
予約で、各回50人ほどが入場でき、90分間ありますが、正直、90分いるのは難しいな、小さすぎて。小さいということは、勿論展示スペースも小さいので、展示数は少ないし、迫力も、感じにくいかな。ちょこちょこと入れ替えをしているようなので、マメに通えば、それなりに見ることができるのでしょうけれど、でもあの狭さでは、限界があるのかなぁ、という印象です。
でも、勿論彌生ちゃん自身の肝いりでできている美術館だし、あえてそういうコンセプトもあり、ということなんでしょうね。強いて言えば、ダリ的な?というか、ガラ的な?カタルーニャ地方に点在する彼の住居博物館を髣髴する狭さ。そういう彌生ちゃん脳内ワールド、みたいなものを目指したのかな。
1階が入り口兼ショップで、隅っこに上のような地味な作品。
2階及び3階は、絵画の展示。
登りは階段オウケイですが、下りはエレベーターしか使えません。というわけで、階段で登ったのですが、まずは2階のとっつきにあった個室へ。
個室、そうトイレです。無間水玉空間でした!
この写真では、絶対にわからないですが、それにしても、トイレすら狭くて、いやこれはもう、なんというか、墨田区にある北斎美術館と双璧をなすミニ美術館かも。いや、北斎美術館は、とりあえずトイレは、普通に公共トイレ的な広さを取っていましたね。ここはね、普通の自宅とほとんど変わらない広さで、それも、美術館スペースの壁から直接個室なんで、びっくりしました。
2階3階の絵画スペースは撮影禁止です。相変わらず、せこいこと言ってますよね。
4階は、もう本当に猫額のスペースなんですが、みんなが期待しているこれがあります。
黄色いカボチャの大群。
これまた、もう唖然とする小さなスペースですから、これをこう見せるっていうのは、なんか芸術的にも技術的にもすごいなって感心でした。
鏡を多用しているので、奥行きが異常に出るんですよね。
ずいぶん昔、ミラノの現代美術館で、彼女の展覧会があった時、当時は今よりもずっと無名(日本では知る人ぞ知るレベル)でしたので、ガラガラだったんですが、そこで、有名な、タイトル知りませんが、ガラス張りの個室に入り、無限の灯りを楽しむ展示を独り占めできたんですけれど、これもそういうスタイルだったら、もっとのめり込めそうです。これは、一方から見るだけなんで、面白いんですが、のめり込みにくい。
見られるかどうかわかりませんが、動画を張ってみます。
そして、最上階に、キラキラピカピカタイプが、ドッカン。
これは美しい色でした。晴れていたら、もっとキラキラと存在感を主張していたはず。
わたしは好きなものを見られれば、満足できるタイプなんで、もうあっという間に見学終了しました。ショップは、高くて、手が出ないものばかりで、品物も少なくて、これは残念だったな。
帰りに、この美術館のある弁天町から新宿駅まで、ぶらぶらと散歩したのが、思いの外楽しかったです。いつもはついスマートフォンで地図を見てしまうのですが、東京ではWi-Fiでしかつながれないので、人に聞いてみたり、町角の地図を見たりして、迷いながら歩くのは、結構今どき新鮮です。
もう一つ気になっていた箱ものも、今回訪ねることができました。
たばこと塩の博物館
東京都墨田区横川1‐16-3
www.jti.co.jp/culture/museum
渋谷にあるころから気になっていたのですが、長い人生で、一度も訪ねたことはありませんでした。今は墨田区に移って、姉の家から比較的近いし、それも、江戸の園芸熱をテーマにした、面白そうな浮世絵の展覧会をやっていましたし、散歩がてら行ってみたのです。
錦糸町駅からも近く、なかなかよいロケーションです。近くにはこんな有名観光地もあるので、錦糸町の駅は、すごい人出でした。
そして、この地味な博物館も、かなりの人出。なんと言っても、入館料100円という手軽さが、人気の秘密だと思います。それに、ここのショップ、とても充実していて、お手軽値段のかわいいもの満載です。入館料の安さを考えると、つい買ってしまう、というのもありそうです。実際、文具系かわいいもの好きには、かなりおすすめ。
さて、展覧会も、1フロアだけですが、結構な充実ぶりでした。
やっぱり、江戸の浮世絵っていうのは面白いんだよね。細部を見れば見るほど楽しいので、つい目を凝らしてみてしまいます。
ただ、オリジナルの浮世絵は、光に弱いので、全体が薄暗くて、若くないと判読が結構つらいのが、難点かな、笑。
ちなみに、この展覧会は、3月10日までやっているようなので、ご興味があったら、是非。100円で、半日遊べますよ!
久しぶりのブログは、息切れします。ということで、スミマセン、たいした内容が続くわけじゃないけれど、一旦切らせてくださいね。
最近はまっている写真サイト。ロマネスク写真を徐々にアップしています。
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- 2019/02/25(月) 01:33:08|
- 日本徒然
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