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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

町角のお稲荷さんのご利益(東京滞在その2)

今回の一時帰国の目的の一つは、墓参り。
父親の二十七回忌?三十回忌?なんか、もうこれで最後にしよう、ということで、私の一時帰国に合わせて法事をしたときに訪ねた以来、3年ぶりのお寺さんでした。




市川にある日蓮宗のお寺なのですが、本当に素敵なロケーションなんです。かつては周辺多くの土地も所有していて、寺町として栄えていたのだろうなぁ、というような歴史も髣髴とさせる、そんな土地です。この、長い石段、いいですよねぇ。昔ながらの石段だから、一段が高くて、登るのは骨が折れます。
由緒も正しくて、古い建造物も、とても良い様子で残っています。




いつもは、イベントで来るばかりで、バタバタしているのですが、今回は純粋に墓参りだったので、墓石の建つゾーンをうろうろしたり、他人様の墓を観察したり、日本のお墓も結構味わい深いじゃないか、と変な感心をしましたです。

田舎のお寺ならでは、ですかねぇ。近所の中高生が、トレーニングコースに使っていて、トップの写真にある石段を含めたルートを、走っていました。そういう活動にも、普通に境内を開放しているという開けたお寺であるのも、なんかよい感じでした。




次回の一時帰国にも、また墓参り行こう!と強く思ったのは、でも、お寺が素晴らしいというよりも、鉄道駅に向かう道で、素敵な古本屋さんに出会ったからなんです。

住宅や会社ビルに埋もれるようにあるお稲荷さんが目についたので、ちょっとお祈りした際、その脇にある小さなお店に気付きました。何も墓参りの帰りに立ち寄る必要もないのですが、ついのぞいたところ、なんとまぁ、美術書専門の古本屋さんで、棚に、興味深い本があふれていたんです。
中世から現代ものまで、これだけ手に取ってしまう本が並んでいる古本屋が、こんなところに隠れていたとは。あれもこれもほしい状態でしたが、勿論、カバンに詰めることを考えると、断念せざるを得ず、結局、以下の二点を求めました。




どちらもドンピシャロマネスクで、結構美本。いや、右側の雑誌は、相当古いものなので、紙は黄ばんでいるし、いかにも古い!って本ですが、それでも、破れや傷はないので、かなり良い状態と言える本だと思います。なんと言っても、1963年の本ですからね~。
どちらも、ミラノに戻ってから、ぱらぱらと眺めただけですが、大満足です。

古本屋にいざなってくれたお稲荷さんに敬意を表して、じゃないですが、たばこと塩の博物館を訪ねた時も、錦糸町の商店街のはざまに、隠れるようにしてあったお社、ちゃんとお参りしてみました。




ウナギの寝床のような敷地にも関わらず、奥の方には、池と太鼓橋があつらえてあったり、とても日本的、と言ってよい箱庭的な面白さがありました。津軽とあるのは、もともと津軽藩下屋敷にあったものとか、そういう由緒が説明してあったように思います。
こういう通りすがりのお稲荷さんや、近所のお寺を、さりげなく尋ねるというのは、なかなか楽しいことですね。東京、都会とはいえ、びっくりするくらいたくさんありますよね。

そんな街歩きを楽しみつつ、勿論一時帰国にはつきものの、おいしいお食事やお酒も、しっかりと楽しんできました。

いつも素敵なお店に連れて行ってくださる昔馴染みのご夫婦とは、なぜかバスク料理のお店へ。




パイス・バスコ
中央区銀座7-3-16

スペイン料理じゃなくてバスク料理、というのが、日本人のこだわりというか、なんですかねぇ。でも、ここだけの話ですが、シェフは、スペインよりイタリア修行の方が長いということでした、笑。




高い場所から注ぐ、バスクの白の発泡酒。
アストゥリアスでいただいたシードルを髣髴とさせる様子ですが、これは、れっきとした白ワインだそうです。

いつも素晴らしいコース料理をふるまってくださる友人宅では、今回は洋風のコースで、三人でワインを3本開けてしまいました~。




白子の前菜に始まり、魚のお皿とお肉のお皿と、これじゃ確かに3本開いちゃうよねぇ、笑。







そして、今回は、これまで母のことがあり、なかなかできなかったのですが、姉の家にも一泊お世話になって、手作りご馳走で、ビール、缶チューハイ、数缶に加えて、日本酒四合瓶を2本、カラにしました。呑兵衛姉妹、これは父親の血なので、仕方ありません、笑。




浦安の方から、週末だけトラックで売りに来るという魚屋さんから買ったというお魚各種。特にホタテとタイの刺身は、絶品でした。お魚屋さん手作りのしめさばも、みっちりしていて、そこらで売っているしめさばとは、一味違う代物でした。




手前にある、あまりフォトジェニックじゃない代物は、姉手作りの塩から。実は、塩辛、大好物なんですが、好物な分、おいしいものしか食べたくないタイプ。これは、イカもよいのでしょうか、薄塩でイカのおいしさが際立つ、手作りならではの味わいでした。
飲む人は、やっぱり料理うまい比率が高いですよね。

出発前日に、あ、いかん!と慌てて購入したイチゴ。




日本のイチゴって、なんでこんなにおいしいんでしょうかね。これを食べてしまうと、イタリアのイチゴには手が出ません。
そして、出発直前、はっとしました。
今回、お蕎麦をいただいていなかった~!




というわけで、搭乗前の成田でのブランチは、おなじみの更科蕎麦。おいしかったです。

いつもよりは、若干短い日程ではありましたが、やるべきことは一通りやって、いただくものは一通りいただいて、ミラノに戻り次第、忘れていたことが色々出てきましたが、まぁまぁ満足な一時帰国となりました。
お会いできた方々、お世話になった方々には、感謝感謝。ありがとうございました。

さて、次回より、いよいよロマネスク再開といたします。
今年は、とにかく飛ばす予定でいますので、お楽しみに。なんせ、ためすぎです!

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  1. 2019/02/26(火) 05:36:20|
  2. 日本徒然
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コメント

No title

古本屋さんとの出会い!
良かったですね。
思いがけないだけに嬉しかったと想像できます。


我が山下亭も、其の様な古本屋さんとの出会いの様なお店が目標ですね?

片田舎でヨーロッパ雑貨との出会い!
替える物と出会えば嬉しいですよね。

商売的には期待できませんが、古本屋さんはネット販売が最近は主な様ですね?
高遠町の古本屋さんも其の様な事を言って居ましたよ!
  1. 2019/02/25(月) 23:46:00 |
  2. URL |
  3. 古民家の田舎暮らし<山下亭> #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

いいなあいいなあ、ぎゅうっと凝縮した密度の高い日本だったのですね。よろしゅうございました。
では日常にお戻りくださいマセ。待ってました!疲れないように・・・
  1. 2019/02/26(火) 01:14:00 |
  2. URL |
  3. otebox #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

> 古民家の田舎暮らし<山下亭>さん
山下亭、まさにそういうお店だと思います。多くの方が、そのような場所でそのようなものに出会えるとは思いもよらないことで、びっくりし、喜ばれていることと想像します。
確かに古本は、ネット販売が主流だと思いますが、やはり店頭で手に取って中身を見て、買うか買うまいか迷う、というのは、大きな喜びですね。その辺に関しては、研究者でもないので、ジャケ買いはできませんし、とてもアナログ人間だと思います、笑。
  1. 2019/02/27(水) 21:46:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

> oteboxさん
いつもよりは短い滞在だったのですが、確かに密度が濃かったです。多分昨年の帰国は、介護中心で、自分のことが一切できなかった反動かと、笑。
来年以降の一時帰国では、京都に遊びに行くことをすでに決めておりますので、その際には、もし再会できれば、と楽しみにしていますので、よろしくお願いしますね~!
  1. 2019/02/27(水) 21:47:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

まあ市川の日蓮宗のお寺ですか、、、
私の1年半まえの滞在先で日蓮宗のお寺にも行ってきました!
古本屋で、、、ロマネスクの本を見つけられたとは
幸運でしたね!
ナイス・ポチ!
家族でお酒の飲めるのは私一人だけですので
このような飲み会はまったくありません、、、
親友に会えれば居酒屋に行きますけれど、、、
  1. 2019/03/06(水) 10:14:00 |
  2. URL |
  3. Atsuko #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

> Atsukoさん
そうなんですね。うちは、父親が飲んだくれで、笑、その血を、姉妹が受け継いでいます。弟は、母の血か、顔も赤くなるし、あまり飲まないんですよ。面白いもんですね。
  1. 2019/03/06(水) 23:11:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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