フオリサローネFUORISALONE 2019 その5
イースター休暇で不在だったため、またもや間が開いてしまった上に、旬を逃していますが、ブログは私の海馬を補うものなので、気にせず、続きをやることにします、笑。
ちなみに、お気づきの方もおられるかと思われますが、長年ご愛顧いただいたホームページ、「ロマネスクのおと」、Yahooのサービス終了とともに、当面の休止としていただくこととなりました。お引越しして、リニューアルオープン、とも思ったのですが、ブログ更新もままならない今日この頃、ホームページの作成まではとても無理、と断念。ホームページ作成は、老後の楽しみにしたいと思います。過去の記事についても、原稿はありますので、再現もできるものと信じています。早めに、写真のバックアップを、改めてしないといけないのですけれど。
さてフオリサローネ、今回は、町の中心部でのイベントです。今回、かなり期待していたもので、まずは、プラネタリウムを会場としたイベントから。
Bvlgari
Weaving the Cosmos by Tomas Saraceno in Civico Planetario Ulrico Hoepli, Corso Venezia 57
ブルガリ、昨年は、変なビデオを使った参加型イベントで、今一つ楽しさとかテーマがわからなかったのですが、今回は、まず、プラネタリウムを会場に使う、ということで、最初にチェックを入れたイベントの一つです。
とても小さなプラネタリウムですが、かなり歴史の長い由緒あるものなのです。残念ながら、長年のミラノ生活でも、プラネタリウムとして訪ねたことがないので、そういう意味でも、とても楽しみでした。
例によって、職場を飛び出して駆けつけたのですが、すでに、行列となっていました。といっても、ほんの15分ほどで入場できました。
中は、さすがプラネタリウム、真っ暗な会場で、うすぼんやりと照明を浴びて浮かび上がっているのは、なんと蜘蛛の巣なんです。
天井には、うっすらと星空。幻想的というか、不思議な空間でした。いくつもあるんですよ。私はそこまで観察しなかったのですが、同行の友人によれば、ちゃんと宿主である蜘蛛がいたようです。蜘蛛がお家を作るだけの時間をかけて、設営したということですね。餌となる虫なども与えていたのでしょうか。ミクロな世界のことですが、なかなか壮大なイベントです。黄金のもととなる地球の歴史を表す的なテーマにも、しっかりと結びついていますね。
そして、プラネタリウムの後ろには、別の会場が設営されていて、こちらは、別物です。
XX Years of an Icon B.zerol
B zero1というブランドの20周年を記念するインスタレーションということでしたが、かなり印象的で、いわゆるインスタ映え満載の展示でした。
まるで宇宙船の内部のような内装で、おそらくブルガリのカラーなのでしょうか、この鮮やかなオレンジが、実に効果的で。目に刺さるような、それでいて優しいというのか、自分がオレンジ色、好きだからですかね。美しいスペースとなっていました。
先には、おそらくこのブランドをフューチャーする展示がされておりました。
抽象的な絵を挟んだビデオや写真。ふーん。このブランド知らないし、イメージとしてよくわからないのですが、そういうことなのだろうなぁ、とさらりと。実際、自分の生活には100%関係ないブランドなんで、対応の仕様がないっていうか、笑。
会場の最後に、美しい印象的な展示がありました。
これが見たくて行ったようなものなんですが、最後まで、ここにあるというのがわからず、いきなり遭遇してびっくりでした。
どうなっているかというと、かなり狭い、人一人がやっと歩けるほどの幅の通路の両脇に、キラキラする素材がたくさんモビールのように張り渡されていて、多くの鏡が使われているのですね。だから、あちこちで写り込んだものが何重にも重なり、とんでもない奥行きのある空間にいるような浮遊感が得られます。
彌生ちゃんの無限カボチャみたいな仕組みですね。
どう写真を撮っても面白くて、不思議な結果となります。これ、週末は大変な人出で、のんびり何枚も撮影する余裕はなかったと思いますが、この日は、結構ゆったりと楽しむことができて、平日頑張った甲斐がありました。
その上、20周年記念のエコバッグお土産付きでした。
昔は、結構路上で色々配っていたのですが、昨今そういうのがなくなっていますから、これは、なんだか嬉しかったです。
続けて、近所で開催のイベントへ移動。
Lours Vuitton
Objets Nomades – Palazzo Serbelloni, Corso Venezia 16
昨年と同じ建物での開催となります。テーマも同じかな。内容は未知だったのですが、昨年とてもよかったので、今回も期待しての訪問です。
順路の最初は、中庭に設けられた簡易な建物に、ずらりと並べられた椅子などを、歩きながら見るという、比較的な地味な展示。その後、建物上階にある会場へ、レトロな雰囲気満載の階段で移動します。
レトロならせん階段の真ん中には、革ひもがアクセントとなっている、やはりレトロテイストのランプがぶら下げられています。これももちろんヴィトンの革を使った作品です。いや、作品というより、製品ですね。
ヴィトンの展示は、実際に制作販売している家具なのですが、要は購入しようと思えば可能な家具なんですが、その展示方法が印象的で、美術作品に見えてしまうのが、何ともマジックというか。
羽根つきの羽のようなオブジェや、卵型の釣り椅子、そして、花びらイメージのソファ。こんな家具を、普通に使われているお家が、実際にあるのだろうと思います。
メインの部屋、今回は、たくさんの明かりが吊り下げられていました。
昨年は、革で作られた花のオブジェが天井から吊り下げられていて、その鮮やかながら落ち着いた色彩の効果にびっくりしたものですが、今回は、紙のシェードを使ったランプです。
和紙ではないかと思いますが、本来革で作っている下がる部分まで、しっかり紙素材を中心にコピーしています。オリジナルの製品は、これ。
去年はこのランプを、すごく素敵に展示していました。奥に置かれた吉岡徳仁さんの椅子もそうでしたね。毎年、新しいものばかり出しているわけではなく、良いものを定番にしていくという姿勢なんでしょうね。それをいかに色あせないように見せていくか、という部分が、非常にハイレベルなイメージ戦略となっているんだと思います。
多くのデザインを手掛けているアトリエ・オイの方がいらっしゃいました。
この近くでスタッフの女性としゃべっていたのですが、昨年も見たと言ったことから、私がデザイン関係の人だと思ったらしく、「ちょうどそこにオイさんのデザイナーたちがいますよ、ご紹介しましょうか」と言われてしまい、慌てて断りました。
お話を聞いてみたいものですが、あまりに部外者で、ちょっと無理。そうはいっても、吉岡徳仁さんだったら、ミーハーに挨拶してみたいと思ったと思いますけれど…。
これまた、生活には全く関係ないブランドですが、毎回好きになります。スタッフさんも、とても感じがよくて、オープンマインドというか、素敵なカルチャーの会社だなぁと感じさせられます。ファッション系はともかく、家具は、買える日が来るわけないけれど、買えたらいいなぁ、としみじみ思います。
最近はまっている写真サイト。ロマネスク写真を徐々にアップしています。
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- 2019/04/26(金) 00:36:24|
- ミラノ・フオリサローネ
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