フオリサローネFUORISALONE 2019 その6
今年のフオリサローネでは、久しぶりにトルトーナ地区の見学をやめました。急激に存在感を挙げたブレラ地区に対して、トルトーナは常にフオリサローネの中心地であり、そのさらに中心であるスーペルステゥディオでは、派手なイベント系の展示も多いのですが、今回は、インテルニの冊子を精読しても、これぞ、という展示が目につかず。同時に、相当人出があったので、トルトーナはひどい混雑だろうな、と想像しただけで辟易としてしまったこともあり、潔くやめた次第。
その代わり、展覧会的な展示をはしごしました。
Kartell - The Art Side of Kartell
Palazzo Reale
Kartellは、イタリアの著名なモダン・インテリアのメーカーさんですが、今回創業70周年記念ということで、ドゥオモ脇にある王宮博物館での展示が行われていました。いつもは、モンテナポレオーネにも近いオシャレゾーンにある店舗での参加だけだと思うんですけどね。
ここの家具は、プラスティック素材を中心としたモダン・シンプルといったテイストで、私の好みではないのですが、これが、古い王宮の内装とのミス・マッチで、結構面白い展示になっていました。
トップの写真は、ルーチョ・フォンタナオマージュですね。天井にあるネオン的な灯りは、この王宮のお隣にある900美術館で、本物のルーチョ版が飾られているものです。
デザイナーさんが、事前サーベイをして、全体の調和などを考えて、展示のインテリアも構築するのでしょうけれど、それにしても、古い壁や天井との調和、なかなかですよね。はっきりとした色も、うまい配色です。
紙のランプシェードらしいです。日本人デザイナーさんかと思ったら、英人みたいです。すごく日本的ですよね。
一方こちらは、レトロ・モダンとでも言ったテイストの明かり。
最近は、本当に現代のものなのか、現代のレトロテイストのものなのか、それとも実際に古いものなのか、なんでもありだからわかりにくくなりましたね、笑。
部屋の真ん中に置かれている透明なテーブルと椅子が、いかにもKartell製品。強化プラスティックとかそういう素材なんでしょうが、椅子の装飾はかなり細かくて、びっくりします。昔の人が見たら、ガラスと思って、びっくりするでしょうねぇ。
ガラスという古い素材の存在感とかイメージがあるせいか、こういう数百年前の環境でも、意外としっくりすることにびっくりします。
色々な製品やスケッチやデザイン画や、そういうものが雑然と並べられたスペースで、気になった絵。
腕がカニになっていて、この部分だけが動くシンプルなアニメになっていた絵。カニのハサミ、すごく印象的でした。
そして、この日本人の絵。
作者は、Ataru Satoとありました。どなたでしょう。最近の作品のようですが、レトロ感ありますよね。
最後に、本物なのかどうか、よくわからなかった展示。
Kartell仕様のバービーと、Kartell仕様のミッキー。
同じ王宮で、もう一つ展覧会仕様の展示がありました。
Alcantara – De Coding, Alcantara in the Tapestry Rooms
アルカンターラは、東レが生み出した人工皮革のブランドで、イタリアでも大変有名です。素材を使って変なものを作っていました。
これは、3D眼鏡をかけると、模様が浮き上がってくるというものでしたが、あまりインパクトがなかったかも。それに、眼鏡を配っているお姉さんがやる気なくて、残念でした。
こちらなど、大好きなバーチャルレアルティー用の作品で、ヘッドギアがあったのですが、その上、ほとんど見学者もいなかったので使い放題状態だったのですが、調子が悪くて、一瞬、映像が見えただけで、意図がわからないままの20秒で、終わってしまいました。
この、変な人たちの舞踏会のような絵が、なんだか極彩色の、まったく違うものになっていましたが、それが何だったかもわからず…。
週末、友人が行ったそうですが、相当の人が並んでいて、試せなかったそうです。残念。
最近はまっている写真サイト。ロマネスク写真を徐々にアップしています。
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- 2019/04/26(金) 01:20:03|
- ミラノ・フオリサローネ
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| コメント:2
> 古民家の田舎暮らし<山下亭>さん
ちょっとでも面白いものがあったら、よかったんですが。自己満足だけで記事にしてるんで~、笑。
- 2019/04/27(土) 16:17:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
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