ヴェネチア・ビエンナーレ2019 9
本会場であるジャルディーニに到着したときは、すでに結構な雨となっておりました。

今回は、前回の反省もあって、チケットを事前にネットで購入していました。というのも、前回は、このジャルディーニでチケットを購入したのですが、訪問者が増えているのに対応しきれていない販売対応で、とんでもない時間がかかってしまったんですよ。オンラインで買うと、割引が受けられないことが多いし、加えてオンライン手数料が取られるので、避けていたのですが、確かに手数料は取られるものの、一応各種割引は自己申告で受けられるシステムだったので、これは嬉しかったです。
割引と言っても、25ユーロが22ユーロになる程度なんですが、ないよりはましですよね。
最近は、イタリアのみならず、欧州各国で観光客が増加して大変なことになっています。ベネチアは勿論、その中でも最も大変になっている町の一つと思いますが、ビエンナーレも、その影響があるんでしょうね。昔から比べると、本当に訪問者が激増しています。
当然ですが、それに応じて、バールやレストラン、トイレの数が増え、整備がされてきていますが、バールも高くなりました。なんでもそうですが、よい面と悪い面と。
この日は、同行者がかなり早い時間に帰らなければならないというスケジュールだったので、見たいもの見るべきものからさっさと見学するという方針です。というわけで入り口にも近いこちらへ、まずは。

日本館 Cosmo-Eggs
お天気が悪くて、唯一よかったと思ったのは、訪問者が少ないことでしょうか。最近日本館は人気のパヴィリオンの一つですから、よく行列もできていますが、この日はスカスカ。
それは勿論内容にもよるわけですが、はい、正直、全然面白くなかったです、笑。

なんか傾向として、説明的なケースが多いような気がします。全体のトレンドでもあるのかとは思いますが…。作品自身の語りが少ない。
説明が欲しかったら、ネットで検索してみてください。語りは山ほどヒットしますよ。

ドイツ館。だから、なんですか?
さらりと、通過しました、笑。こういうときは、冊子の一つもいただかず、本当にさらりとしちゃうんで、テーマも何もわかりませんし、興味もなく。

英国館。By Cathy Wilkes
ここも、さらりと感満載なんですけど、白さが妙に清々しくて、ちょっと惹かれるものが。
何ですかねぇ。ちょっと表情があるみたいになってるだけで、かわいいとか思っちゃう人の感覚って。そういうことを訴えてるはずじゃないと思うんだけど、かわいい…、と思う自分がいる。

パンフレットに描かれたイラストが、なかなか素敵でした。絵心のあるアーティストです。あ、変ですね、アーティストだから絵心はあって当たり前なのかな。でも現代美術に限っては、どうも絵心とかない人もいるような気がして、笑。

フランス館。
入り口が、この堂々としたところじゃなくて、裏口で、地下室の物置みたいなところに作られていました。暗闇で、秘密の部屋に連れ込まれる感があって、期待感が高まったんですけど。

でも、階段を上ったら、別に普通な展示で、メインの部屋も、写真も取らないほど、暗闇で、特段びっくりすることもなく、がっかり感が大きかったかも。

チェコとスロバキア共和国。
もともとはチェコスロバキアのパヴィリオンですが、国が別れちゃって、どうなっちゃっているのかわからないのです。でも、両国が仲良く使っている様子です。

ロシア館。ここは、面白い時はかなり面白いけど、という激しさがあります。スペースも広くて、面白い構造なので、展示が良いときはインパクトも大きいんです。
LC15:11-32というタイトルで、これは、聖書のタイトルの一つでもあり、エルミタージュ美術館に置かれたレンブラントの作品をフューチャーしたモノでもあるとかなんとか書かれていました。
ちなみに、エルミタージュは、一度は行ってみたいと思っている美術館です。つい最近、ビザなし渡航ができるようになった、というニュースがあったのですが、あれは、対イタリアのパスポートなのかしらん。十数年前に、友人の友人がモスクワに仕事で駐在している時期があり、その人に招待状を出してもらうとか何とか、ビザを取ろうと努力したのですが、結局ダメだったことがあります。サンペテルブルグだけ、週末旅行的な形でもいいんですけどね~。

脱線ばかりしてますが、レンブラント的な物語臭がプンプンする塑像が、暗闇に並んでいます。
そして、地下にもまた、物語的な、ちょっとおどろおどろしい様子の何かが並べられています。基本暗くて、とても歴史のある古いお屋敷に足を踏み入れた感が満載です。

壁の一面が、舞台みたいな設えになっていました。

多くの見学者がその前に建っていますし、たくさん並んでいる人型のものは、どうやら動きそうです。5分ほども待ちましたでしょうか。

確かに動き出したんですが、なんか思ったよりつまらなかった…。足を買えるのような形で中腰になっている人たちが、上に伸びあがる程度の動きで、だから何状態で…。すぐ飽きちゃって、騙された気分でした。

ベネズエラ館。
民族衣装的な色彩、美しいものですが、作りは、布や糸を丸めただけで、なんかなぁ。
こういうアプローチは、違うなって感じます。

続きます。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村インスタグラムに、これまでのロマネスク写真を徐々にアップしています。
Instagram, Notaromanica
スポンサーサイト
- 2019/10/10(木) 05:20:17|
- ヴェネチア・ビエンナーレ
-
-
| コメント:0