2018年8月、フランス中部(ブルゴーニュ、オーベルニュ、+サントル)の旅その74
ティエール郊外で、おいしくランチをいただいた後、向かったのは、ブルゴーニュの懐かしい町、そして教会です。

パレ・ル・モニアルParay le Monialのサクレ・クール教会Basilique du Sacre-Coeurです。
(教会脇にツーリスト・インフォメーションと、トイレあり。)
ここは、「ロマネスクをやる以上、フランスに行かねば始まらんだろう」と決意して、初めて実行した、ロマネスク特化の旅のときに訪ねた教会なので、とても思い出深いのです。2012年だったかな。たった四日間の駆け足旅だったのですが、その分、ブルゴーニュの著名教会を回る内容だったので、その時訪ねた場所については、どこも変に細かいエピソードまで、かなり鮮明に記憶に残っています。やはり最初の頃、というのもあるとは思いますけれど、当時の方が、一つ一つ、丁寧に見て回ったかもしれないなぁ、とちょっと反省気分、笑。
このブログ内ですが、以下が、当時の記事です。見学は丁寧だったけど、ブログは、当時の方がシンプルです。
2012年の記事教会の記憶はかなり鮮明だし、ここは私があまり得意ではない巨大教会で、好きなポイントは限られるため、特段再訪の必要はなかったんですが、今回この町を訪ねた目的は、別にありました。

Musee' Eucharistique du Hieronです。以前この町を訪れた時は、クローズだったのか、または自分がうっかりしていたのか、訪ねていなかったんです。
見たかったのは、これ。

なんか、前に変な衝立があって、わかりにくい写真になっちゃってますが、教会の扉部分のオリジナルが展示されているんです。この美術館、目玉がこれで、そして、正直、これ以外は見るものもないっていうか…。
しかし…。私ときたら、今の今まで、すっごい勘違いをしてたかも。えっと、このタンパンは、アンジー・ル・デュックというブルゴーニュはブリオネ地方にある教会のものなんですが、そして、旅のノートにも、ちゃんとそれは記していたのですが、頭の中では、完全に、同じブリオネ地域にあるモンソー・レトワール教会の映像と結びつけていました。
私、そういうことよくあるんですよねぇ。なんか、名詞を違う映像と結び付けて覚えちゃうこと。人の名前と顔で頻発するんですが、教会でも、割とありますねぇ。要は海馬の働きがダメなんですよ。情けないなぁ。
というわけで、これは、Anzy-le-Ducの教会にあったもの。
同地は、2012年と2016年にも訪ねているんですが、現地で壊れまくっているタンパンがこれ、ということなんですかねぇ。なんだか本当にいい加減に理解して、いい加減に感心してたりするんで、本当にまじめに取り組んでいるのか?と、我ながら情けなくなります。今すっごく情けないです。
ま、もともとわかっていることですし、仕方ないですね。

なぜ、混同が起こったかというと、この、アーモンドを支える天使のポーズが、モンソーのタンパンで、すごく印象的だったからなんです。そして、ピンクの入った石色もそうなんです。
ここにあっても、傷みはあるのですが、それでも、立派な彫り物です。

ちょっと注目したのは、キリストのお顔。

きょとんとしてかわいらしいですよね。大人の男性の姿だけど、なんかお身体と表情が、アンバランス。全体の均整がデフォルメなしで、手も実寸的な。でも、この方、立ち上がったら、脚がすっごく長いことにならないだろうか?
展示に記されていたのは、元来、彩色があった、ということ。

こんなだったらしいですぜ。
もう、こういうもんだった、ということになっていますし、色が一部残っていたりするし、そうなんでしょうけど、色はない方が好きです。

こんなお姿、色がついていたら、なんか完全に違うものになりそうですよね。
しかし繊細な彫りで、この地域の様式、好きだなぁ。ブリオネは、教会の規模も自分の好みにピッタリで、何度でも行きたくなる土地です。

やはり現地で見たいものではありますね。現地にあったら、見られなくなっていたのかもしれませんけれど。
そういえば、このMusee、これしかない割には、4ユーロも取るんで、びっくりしました。いや、博物館ですから、他にも展示はあったんで、一通りぐるりとはしたんですけれど、4ユーロは高いな。
その上、受付の人たち、すっごく感じ悪くて、喧嘩しそうになっちゃいました。
まず、入り口のガラス扉があかなくて、「手で開けろ」とフランス語の張り紙があったと思うんです。張り紙を理解するのにちょっと手間取り、開けろって言ってもどうやって?と理解するのに手間取り…。というのも、本来は横開きの自動扉なんですよ。当時、腱鞘炎で手首に問題があった私は、力づく、ということができず、困惑して佇んでしまいました。
扉から見える場所に受付があるのに、そして、そこには二人もいるのに、無視。
ずいぶん経ってから、やっと一人が来てくれて、嫌そうな様子で、かなり無理無理状態、力を込めてこじ開けてくれましたが、そんなことを客に強制するなよ、というレベルでした。
やっとたどり着いた受付で、「一人」というと、同じ女性が、早口で何か言うんだけど聞き取れず。何度言われてもわからず、きょとんとしていたら、やっととなりに座っていた東洋系の青年が、英語で「4ユーロ」と。
絶句しました。
そりゃここはフランスですから、数字も聞き取れないこっちが悪いとは思います。でも、4ユーロなんて、ゆっくり言ってくれれば、絶対にわかるですよ、私だって。その手間を惜しむというか、本当にわからない人たちなんですね。コミュニケーション能力欠如してますからね。
でも、最近は、こういう理不尽なフランス人の態度って、相当減っていますんで、これは久しぶりのヒットでした、笑。
タンパンのことは、また忘れちゃうかもしれないけれど、この美術館の失礼な態度は、おそらくずっと記憶に残りそうですよ。

教会も、再訪しましたが、やはりでかさに圧倒されちゃいました。
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- 2020/03/01(日) 01:21:01|
- ブルゴーニュ・ロマネスク
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