オランダMuseumツアー(2019.12.クリスマス休暇)5
デンハーグには、もう一つ、必見の美術館があります。

エッシャー美術館Escher in Het Paleis。
事前に、せっかくデンハーグに遠征するなら、他にもないかと探しておいた美術館でしたが、これって、「エッシャーと言えばここ」というような位置づけの美術館だったのですね~。
実は、彼が、オランダ出身なんてことすら知らなかったんです。てっきりスイス人だと思い込んでいましたが、スイスは、人生の後半に住んでいただけだったことも、今検索して知りました。
エッシャーは、おそらくですが、安野光雅さんの絵から入って、知ったように思います。だから、イメージとしてはイラストレーターとかグラフィックデザインの人で、画家と思ったことはなかったかも。でも、絵は大好きで、数年前にミラノで展覧会があった時も、じっくりと鑑賞しました。
この美術館は、Museum Cardのネットワークに入っていないため、別途入場料を払う必要があり、また同行の友人は、特段興味があることもない、というより、ほぼ知らない状態だったので、どうかと思いましたが、結果的には、私はもとより、友人も大変楽しんだので、本当に調べておいてよかったです。デンハーグまで行って、ここを見なかったら大損ですので、今後いかれる方は、どうぞ、マウリッツハイス美術館に加えて、ここも必ず行ってみてください。
驚いたのは、昼過ぎの時間だったと思いますが、なんとチケット売り場には、結構な行列が出来ていました。狭いホワイエに、ぎっしり。今だと、ソーシャル・ディスタンスが保てないような様子でした、笑。
ここもまた、立派なお屋敷を入れ物として使っています。

イメージとして、オランダってなんとなく近代的な様子を思い描いていましたが、意外とどこもここもこういう感じなんですね。入れ物によさげな、大型の金持ちのお屋敷がたくさんあったということもあるのかもですが。チューリップ投機とかそういう時代の産物なんだと思います。

お屋敷の雰囲気も利用しながら、現代風な調度も置いたりと、ここでもまた、作品に加えて、時代の混ざった楽しさを味わえます。
一応エレベーターはありましたが、とっても小さい後付けのもので、ほとんどの人は、階段を登って、ぐるぐる。本当に立派なお屋敷ですが、やはり階段は幅小さめで急で、今のオランダ人の体格に絶対合わないサイズ感でした、笑。
作品は、今更紹介するまでもないですが、これまで見たことのないものもたくさんあったので、楽しかったです。

イタリアの風景をベースにした作品が多かったのですが、長年ローマに住んでいたのですね。これも知らなかったよ。

見知った絵でも、やはり見れば見るほど楽しくて、細部までじっくりと見ずにはおれない、という作品の目白押し。入り口が込んでいたように、内部もかなりの混雑で、絵によっては近寄れなかったり、長く独占できないこともありましたが、少なくとも静寂の中で鑑賞したい(勿論それがベターですが)、というタイプの絵でもないので、問題なし。

どうしたら、こんな絵を発想できるのか、と、しばし考えこみながら鑑賞しました。そして、アイディアの独創性や構図に、何かハンコ制作に生かせるものはないか、と、お門違いの目線も持って、笑。

組紐の絵一つ、見本を見なければおよそ描くことのできない私とは、明らかに頭の構造が違います。

だれでもが、少なくともその一部は目にしたことがあるだろうメタモルフォーゼの絵は、絵巻物なんですね。すっごく長い横長が、カーブしながら展示されていて、これまた目が釘付けでした。

後日、お隣のお家にお邪魔したら、壁に複製がかけてあって、長いままのポスターが売っているんだ、と驚きました。これは、飽きないタイプの絵だから、家に飾るのは楽しいかも。
そして、最上階だったと思いますが、体験型の展示があって、ここは楽しかった~!

だまし絵の手法を使った実際の屋内セット。これ、誰でも遊べるんです。その場で写真を撮ってくれて、自分ももらえるんじゃないかな。いろんな変なポーズを取ってる人たちの写真が、展示されていました。
この写真だと、あまりよくわからないかもですが、床と天井が歪んでいるとかで、これ、同じ体格の人でも、巨人と小人になるんですよ。右の角の所に立つと、最小になるのかな。カメラの位置によっては、すごい効果です。この二人も、同じような身長です。
これも、壁に唐突に変な線があって、でも、絶対に意味があるはずだから、色々立つ場所を変えたりして、何が見えるかを探しました。奥にある鏡に映っているのが、オレ、笑。

やっと見えたのは、ある一点に立つと立方体が見えて、そこから人が出たり入ったりするような図になるんです。面白かった~!体験型は、いつも楽しい。

この他にも、インスパイアされた他のアーティストによる大迫力の3D映像とか、実験的な積み木みたいなものとか、実際に触れて遊べる仕掛けもたくさんあって、これは人気なわけです。

そんなわけで、たっぷり2時間、堪能しました。

それでも、また行きたいと思います。できれば、もう少し人の少ない時に…。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村インスタグラムに、これまでのロマネスク写真を徐々にアップしています。
Instagram, Notaromanica
スポンサーサイト
- 2020/04/19(日) 01:49:50|
- 海外旅行
-
-
| コメント:0