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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ミッフィー、改めて(ユトレヒト美術館)

オランダMuseumツアー(2019.12.クリスマス休暇)6

ユトレヒトにも、脚を伸ばしました。オランダって、国が小さいから、どの都市もとても近いし、電車が発達しているため、アクセスが簡単です。電車賃は、あまり安くなりし、往復割引とかそういったもんもないようでしたが、イタリアと比べるのはちょっと違うかもね。イタリア、特急料金とかは高くなりましたが、ローカル線の電車賃は、相変わらず、安いですからね~。

ユトレヒトの目的は、こちら。

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ミッフィー美術館Nijntje Museumです(ちなみに、ミッフィーのオランダ語オリジナルの名前は、”ナインチェ”。正直、全然かわいくないサウンドだと思ったのですけど、オランド語的には、愛らしい響きということなんですかね)。
いや、これ、一人の旅だったら、多分行かなかったです。ユトレヒト、他に何かあればともかく、ウサ子ちゃんのためだけに遠征はしなかったです。同行者が絶対行く場所のリストに入れていたんで、行っただけなんです。
けど、ごめんなさい、結果から言えば、すっごくよかった。ディック・ブルーノ、知らなかったよ~、すまん。

しかし、ちょっと笑えたです、おばさんの行動。
この美術館、対面に町のメイン美術館がありまして、チケットはそこで発券です、ということでした。そこでチケットをもらって(ここも、Museum Cardにより無料)、こちらに戻ってきたんですよ。
そしたら受付のおばさんが、「お子さん…、いないのね?ここは、子供のためのスペースなので…、大人の方は…。まぁ、見ていってくださいね。でも、玩具や調度は子供のためのものなので、見るだけでよろしくね」と、クスクスしながら注意してくれて。

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なんでそんな注意を?ミッフィー美術館って、みんな、特にかわいいもの好きな日本人はここを目指してくるんじゃないの?と不思議な気持ちで、乳母車がたくさん置かれているロッカールームで、めっちゃくちゃかわいいロッカーに荷物を預けて、いざ。

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めっちゃくちゃわかった、オバサンの注意の意味、笑。ここね、親子で遊べる児童館的な?そういうスペースだったんです。ブルーノの絵を基にした、こんな電車があったりして、小さい子供が乗っているんです。そりゃ子供も連れてないおばさん、いたたまれないし!

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展示はかわいいけれど、美術館ではなく遊ぶ場所という位置づけだから、鑑賞するものもなく、ただかわいいというだけで…。え、これを見に来たんだっけ?と同行者ともども、「?????」でした。
ここまで来たんだし、必然的にメインの美術館も見ていこうということになりました。

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ユトレヒトのセントラル美術館Centraal Museumです。
何があるんだろう、と館内案内図を見たら、ミッフィーの作者、ディック・ブルーノのアトリエが再現されたスペースがメインのようでした。

そういえば、彼は、割と最近亡くなって、結構なニュースになってたよな、とこの時点で初めて、作者への思いが沸いてきました。

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で、美術館の最上階に再現されたアトリエ。感動しちゃいましたよ。何がって、その普通さっていうのか。アーティストというより、この方、限りなくグラフィックデザイナーなんですね。いかにもそういう理路整然としたスタジオで、すっごく普通の文具があったりして。

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うちにもあるスティックのりとか、オルファのカッターとか、ロットリング、スコッチ…。お家感すごいですよねぇ。思いっきり食いついちゃいました。

お部屋を再現した場所などもあり、ビデオも多種流されていました。ミッフィー以外は知らなかったので、あれこれ見て、書籍の装丁を主にやっていたとか、知らなかった話多数。

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有名な推理小説シリーズの装丁を多数手がけていて、洒落たものだし、ミッフィーとは全く違う世界観の作品で、びっくりしました。本人的にも、なんでこんなに人気出ちゃって、という感じだったようです。ミッフィーの人、になってしまって、当初は必ずしも大満足、というのでもなかったけど、だんだん、楽しくなってきた、みたいな感じでした。
わたしは、子供もいないし、ミッフィーの絵は、ちょっと無機質な感じで、好きと思ったことないんですが、ミッフィー以外にも、たくさんのキャラクターがいて、どれもすっごくかわいいのですね。

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シンプルな絵ですが、絵を描くところのビデオもあって、フリーハンドでまっすぐの線を引いて、色を塗って、すごい完成度で、それもまた感銘を受けてました。この線を、迷いなくまっすぐって、なかなか引けるもんじゃないです。

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色も、あえて、同じ色を、最低限の組み合わせで使うようにしていたそうです。

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この美術館、他にも何かしら展示がありましたが、目的はここだったんで、結局この再現アトリエだけで、1時間半くらい見学してましたかね。行かなくても別に、と思ってた割には、すごい食いついたもんです、笑。

で、ミッフィーは、この美術館だけで終わりませんよ。
見えるかな、ポールのてっぺんに、ハートを抱えた子がいるんです。

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これは、美術館を出てすぐのところなんで、容易に見つかったんです。こういうディック・ブルーノさんフューチャーのものが、点在している町なんですよ。
一応事前に調べたミッフィーのクッキーを作っているお店は、残念ながらクリスマス休暇でお休みでしたが、これは、遠回りして、見に行きました。

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激かわ~💛
しかし、撮影は困難を極めました、笑。信号ですからねぇ。それも、車の往来がかなり激しい大通りなんですよ。
床面も、虹色でかわいい。ここを行ったり来たり、何往復したでしょうか。ほんと、花火や電飾物の撮影は、難しいです。

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青は、成功せず。

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あほな日本人のおばさん状態でした。撮影している人は、勿論他に誰もいなかったです。

昼過ぎから遠征してきたんで、見学が終わった時はすっかり夕方。ユトレヒトの駅はとってもキラキラしていました。

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  1. 2020/04/20(月) 01:21:47|
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  3. | コメント:2
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コメント

ディックブルーノ素敵ですよねえ❣️

絵本作家さんの本来の作品ってものすごく素敵だったりするんです。
レオレオニって、スイミーとかを描いた人なんですが、最初イタリアで生まれ、ユダヤ人だったためにアメリカに亡命した人なんですけれども、造形も素晴らしいしポスターなんかも素敵なんです。作品数もかなりありますけれど、イタリアを追われた悲しみや戦争の残酷さも背景に感じるんです。

私もここ、笑われても行きたいなあ❣️

日本のかこさとしさんも素晴らしいんですよ。( ´∀`)
  1. 2020/04/20(月) 14:53:53 |
  2. URL |
  3. まーたん #-
  4. [ 編集 ]

Re: ディックブルーノ素敵ですよねえ❣️


まーたんちゃん
レオレオニのこと、コメントありがとう。私が一番好きなのはフレデリックかな。キリギリスを正当化したっていうか、笑。
今、この時こそ、まさにフレデリックが必要だよなぁ、と思うし、そのために、色々経験したいと思います。
しかし、衝撃でした。日本だとレオレオニってなるし、イタリア系アメリカ人だと思い込んでたんですよ。調べたら、なんと、生まれは、オランダでした!ローマに長く住んでいたそうですから、もしかして、その時に、イタリア風の発音にしたのかも。
オランダ、意外な人がいたんです。コメントのおかげです、ありがとう。
かこさとしさんも、大好きですよ。天狗ちゃんとだるまちゃんの人ですよね?
  1. 2020/04/21(火) 21:34:55 |
  2. URL |
  3. Notaromanica #-
  4. [ 編集 ]

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