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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ピンクの衝撃と、花よりアップルケーキ(お食事レポート)

オランダMuseumツアー(2019.12.クリスマス休暇)7

ここらで一つ、旅のお約束の話題を…。
知ってはいましたよ。昔々、イタリアで学生しているときに、オランダ人の学生もいましたからね、ほんっとに、食に興味ないっていう傾向はね。だから、基本的には期待してなかったものの、一応、何が食べられるのか、何を食べたらいいのか、については、ちょっとは調べてみたんです、事前に。
で、やはり、これはちょっと期待しにくいのでは…、とほぼ確信はしておりましたね。そもそも、クリスマス時期でもあり、閉まっているお店も多いだろうことも、予想はできましたし。

到着した日、まさにクリスマス当日ですから、そういう意味で、どこかで食べられればミ見っけもの、くらいの気持ちで、ホテルのチェックアウトをした後、美術館に向かいました。そしたら、意外と、人がうろうろしているし、さすが、世界に誇る観光地だし、クリスマスと言えども、きっと何かあるはず、という期待が…。
しかし、道端のお店はどこもクローズです。
やっと開いていたお店は、オムレツ屋さんでした(Omelegg-de Pijp)。事前に調べたオランダ名物の一つが、まさにオムレツですから、いきなり当たりじゃん!とのぞくと、大混雑でした。
でも、他に待っている人もいなそうだし、すぐ開くわよ、メニューでも見ながら待って、と言われたので、メニューをもらって待つことに。
しかし、待てど暮らせど声はかからないし、メニューにも、あまりそそられない。中に入って、まだ当分待つのか聞いてみると、「あなたたちの前に一組いるし、順番はまだだから、外で待ってろ」と、投げつけるように言われました…。
クリスマスのアムステルダムですから、寒いんですよ、昼間とは言え。それに、さっきは、すぐって言ったくせに…、と腹が立ち、やめました。お店の様子は悪くなかったですが、なんか手際悪そうだし、感じ悪かったです。考えたら、クリスマスで、他が閉まっているだけに混んでいて、もしかすると、臨時の従業員とかもいたかもだし、お店の人たちも、お手上げ状態だったのかもしれませんけれどね。

で、先に進み、マクドナルドが見えたところで、いきなりマックかぁ、と思ったところ、パンケーキという看板が目についたのです。
メニューを見ると、塩系もありそうだったので、あまり深く考えないで入りました。


Mr.Stacks – Bubble Tea and Pancake
Govert Flinckstraat 122, Amsterdam

店内は、半分型埋まっていたと思いますが、やれやれと座った途端に、お隣のテーブルに料理が運ばれてきたのを見て、かなり後悔が押し寄せました。どう見てもおいしそうじゃない…。あれがパンケーキとは思えない、という代物…。
メニューを見て初めて分かったのですが、ビーガンの店でした。完全菜食…、我々とは関係ない世界に飛び込んじまった…。隣の人のお皿、生っぽいエノキとかも載ってるし…。

でも、パンケーキ、オランダ名物ですよ!そう、これも事前で調べた時に、名物に入っていたのです。
観念して、この際、塩系メニューの一番安いやつとしました。飲み物は、ビールすらないので、パスして、手持ちのミネラルウォーターをひそひそと飲むことに…。無駄金を使いたくない気持ちが共有できる友人でよかったよ!
しかし、ここでもまた、待てど暮らせど出てこない。マクドナルドにしなかったことを、心底後悔しました。
待ち時間30分が過ぎたところで、あと5分内くらいで出てこないなら、美術館の予約に間に合わなくなるので、出ます、と言ったところ、なんと、4分半で出てきました。ダメなレストランの典型…。多分順番を二組くらいすっ飛ばして、こっちに来たような気がします。
で、出てきたのが、これです、涙…。

2020 olanda 084

衝撃的なピンクでした。それもこんもり、パンケーキを覆って山を作っているんです。確か、ビーツで色が付いたひよこ豆系のものだったと記憶しています。味は、実は悪くなかったんです。いや、むしろ味そのものはおいしいと言ってもよいソースだったかも。でも、ご飯って、見た目大事。多分ですが、特に食事を大切にする日本人やイタリア人にとっては、目で食べる部分も大きいと思うんです。いや、実際、味はおいしいと味覚が訴えるのですが、どうしても、視覚が許さないという状態で、感覚が狂うような異常な状態で、いただきました。
後から復習で知りましたが、名物と言われるパンケーキは、クレープ状のもの。ここのパンケーキは、日本で言うところのパンケーキの形状(直径10センチくらいの円形で、高さが1.5センチくらいある)で、しかしふわトロではなく油で揚げているような固さかつ重たい代物。

味覚的にはそれなりにおいしくいただいたわけですが、実際かなり空腹だったので、量もしっかりいただいたのですが、この日は夜中まで持たれている状態でしたから、やはり油かと。

立て続けに名物に出会いながら、どうもしっくりしない食体験スタートとなりました。

夕食も、同じような状況で、旧市街からずっと歩いて探したのですが、たまに開いていれば満員などが続き、結局ホテルにかなり近い一角に並ぶレストランの一つで、スープとサラダ、という軽食にしました。

Toetanchamon
Europaplein 67, Amsterdam

看板からはエジプト料理なのかイタリア料理なのか、皆目見当がつかなかったんですが、すいているし、感じはよかったし、スープとサラダだけなのに、文句も言われないし、グラスワインはなみなみ注いでくれたし、満足感ありました。ちなみに、スープは、コショウが異常にきいていました。エジプト系なのか?もたれた胃に刺激になって、よかった気がします。

初日にこういう経験をしたこともあり、翌日以降は、ホテルの朝食時に、携帯食を用意することにしました。ホテルのバイキングはなかなかすごくて、やはり北の国では朝食を大切にするんだろうという感じです。暖かいもの冷たいもの、中国人が多かったせいか、おかゆまでありました。
あの頃はまだ、Covid問題なかったですが、今思えば、かなりの中国人がいたので、リスクはあったのかもしれません。
朝食スペースもだだっ広いため、特に隠す必要もなく、堂々と立派なサンドイッチを作り、バナナやミカンもいただいて、満足感のいく携帯食。これで、続く三日間、一食分を浮かしました。実際、移動日には、列車の中でいただくことができて、お金に加えて時間の節約にもなりましたし、少なくとも、初日にいただいたパンケーキよりは、よほど健康にもよくておいしいご飯でした、笑。

二日目の夜は、地図サイトで調べた日本食にしました。ホテルからは、10分弱で、日本人経営のようでした。事前に電話したところ、予約なら20時過ぎと言われてしまったのでしなかったのですが、19時過ぎに行ってみたところ、問題なく入れました。

博多せん八
Wielingenstraat 16, Amsterdam

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店内は、ほとんど日本の居酒屋でした。お客さんは、現地人と東洋人が半々ってところ?日本よりは若干高いのかもしれませんが、ミラノのこの手の居酒屋よりは、ずいぶんと安いお値段設定でした。焼き鳥やらサラダやらの後、しめはラーメン。ここでやっと、ハイネケンビールをいただくことができました。

そう、アムステルダムは、ハイネケンの本場。おそらくもともと工場があった場所に、今もハイネケンはあり、ビアホールとか、見学用の見せる工場になっているようです。毎日、脇を通って、町とホテルの往復をしていました。

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最後の夜は、ちょっと豪勢に行こうよ、ということで、唯一、名物としてまともな食事、ステーキを目指しました。これまた相当歩いたのですが、パッとした店がないんですよね。
いや、ほんと、おいしいまずいの前に、まず店が少ないんですよ。
カフェはたくさんあります。有名な葉っぱのためのコーヒーショップも含めて、笑、カフェは多い。
でも、レストランは、すごく高い店か、または朝食的なメニュー中心の店しかない感じなんです。オランダ人は、一杯飲んでおしゃべりはしても、食にお金かけるような文化なさそうだからじゃないかと思うんですけど、どうなんでしょうか。

で、さんざん歩いて、ふと通り道にあったお店。道に面してガラス張りで、そういう外から丸見えな席で食べている人たちがいたのですが、どれどれ、とのぞき込んでいると、入ってこいとジェスチャーを受けちゃいました。
確かにステーキだし、もういいか、と素直に入りましたが、その人たち以外は誰もいなくて、若干不安が…、笑。

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De Staalmeesters B.V.
Kloveniersburgwal 127, Amsterdam

内装は、パブっぽくて、上品な奥様がサービスしていました。

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確か、300グラムくらいのを、シェアしたんだと思うんですが、正直、今一つでした。
ステーキって、やはりある程度の塊で焼かないとおいしく焼けないということで、昔、肉牛のアグリツーリズモ行ったとき、確か最低で250グラムくらいじゃないと、と言われた記憶があります。なので、あえて大きめの肉をシェアした方がおいしいかも、と思ったのですが、なんと、塊ではなくて、すでに二枚で焼いてきてたし…。お値段はなかなかよかった割には、満足感はちょっと…。グラスワインも高い上に、一杯がちょびっとでした、笑。
見た目は、オランダ的というか、洗練されていませんが、デザートのチョコレートケーキは、なかなかでしたけど。

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こっちの選び方も半端なんだとは思いますが、でも、全体に、バランスが悪いというか、なかなか満足感が得にくい食生活の国。一番、バランスよし、コスパ良しだったのは、もしかすると、最後の人のランチだったかも。
ゴッホ美術館の見学を終えて、近所で探した挙句、お総菜屋さんの店先のイートインでいただきました。

多分、ですが

Small Talk
Van Baerlestraat 52, Amsterdam

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同名のカフェ・レストランの並びが、お総菜屋さんで、地元の人たちがひっきりなしに、お惣菜を買いに来る店でした。
指さしで選んだものを、チンしてくれます。
キャベツみたいな野菜がたっぷり入ったポテトサラダとミートボール。ボリューム感もあり、サラダは、庶民的な下世話的なおいしさがあり、きっとこういう簡単な家庭料理の国なんだなぁ、と思った次第。
あ、勿論、お総菜屋さんですから、お値段は大変良心的でした。

名物として、絶対に試したかったものもありました。自動販売機のコロッケです。

FEBOというチェーン店で、アムス市内にいくつかあります。おやつを食べる時間って結構難しいのですが、たまたまちょうどよい時間に、通り道にあった、というより、無理やり通り道にしたんですけどね、行ってみたんです。

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笑っちゃう。自販機というには無理があるシステムでした。
お店の一角が自販機になっていて、でも、裏側は厨房。数がはけていくと、厨房から揚げたてを入れていくという原始的システムな自販機です、笑。

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目的のコロッケは、肉系で、固くて、でかくて、一個2ユーロもします。味は濃いし、なんか、日本人の考えるコロッケとは、まったく違うものでした。アツアツだし、まずいとは言わないけれど、おいしいとも思わないし、二度はいらないかな。

そういう中、唯一期待を裏切られなかったのは、アップルケーキです。
いつどこで食べられるかワクワクしつつ、タイミングが難しいと思っていたのですが、ミッフィーに会いに行ったユトレヒトのセントラル美術館のカフェで、無事遭遇しました。

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これ、ほとんどリンゴ、それも甘さ控えめで、すっごくおいしかったです。一切れと言わず、食事的に食べれちゃうくらいのものでした。
この美術館のカフェは、雰囲気も昭和的なゆったり感があり(ルノワール的なスペース感)、お休みどころとして、とてもお勧めです。

是非もう一度いただきたい、と最後の日に、ずいぶんと歩いて、何とか無理やり遭遇を絞り出した感のある、もう一つのアップルケーキは、アムステルダムの市内のカフェ。

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Cafe' George
Leidsegracht 84, Amsterdam

これは、アイスクリームまでついている、レストランのオシャレなデザートでした。この店、手前はカフェですが、奥はレストランでしたし。
ドカンと、リンゴ一個を丸煮したもの。これまた甘さ控えめで、ミッフィーのケーキとは全然違うタイプで、でもやっぱり激うまでした。

相当うろうろした挙句に、何とかたどり着いたカフェなので、探しても行けそうもない、と思いましたが、今地図と見ると、意外とゴッホ美術館からも遠くはなさそうです。

というわけで、食を目指して行く国ではないと思いますが、アップルケーキは絶対のお勧めです。

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順番が逆になりましたが、お花も、一応、笑。
冬は、お花市場も規模が小さいですが、球根の、「買わなきゃソンソン」的な攻撃力はすごかったです。友人宅のチューリップは、先週あたり満開になったそうです。オランダのものは、発芽率がいいと思います。

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  1. 2020/04/22(水) 05:29:50|
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