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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

とことん縁がない、というより、ただの不注意?(カステル・サンテリア)

2017年7月 エトルリアを巡りつつロマネスクもちょっぴり、トスカーナとラツィオの旅 その10

次のロマネスクは…。

2020 etruria 121

カステル・サンテリアCastel Sant'Eliaの教会です(オープンは、土日祝日のみ)。
前回の修行旅では、豪雨の中、車道が見つからず、たまたま窓を開けていた住人に尋ねながら、洪水状態の坂道を徒歩で降るという厳しい訪問だったにも関わらず、教会は「修復中につきクローズ」という、非常に辛い思い出のある教会です、笑。修復終了予定まで、たいした期間でなかったはずで、さらに悔しい思いをしました。

しかし、縁がない場所というのはあるということなのか、今回もまた、激しく空振りをしてしまいました。
最初に訪ねた時、夕方16時過ぎでした。扉にあったオープン時間を確かめると、17時から、とありましたので、ここで1時間は待てないし、どうせホテルへの帰り道に寄れるから、ということで他の町を回り、18時過ぎに、また戻ってきたのです。
が、またもや閉まったままです。
なんで?
と、改めて、扉の記載を見たら、なんと、オープンするのは、いずれの季節も土日祝日のみ、ということだったんです…。シュン。

2020 etruria 122

今でも同様かはわかりませんが、一応、以下、記しておきますね。
冬季(10月1日-3月31日):土日祝日10-12/15-17
夏季(4月1日-9月30日):土日祝日10-12/17-19
これ以外の時間に見学したい場合、市庁舎またはおそらくカギ番さんに電話すれば、見学可能、とあります。
一人だったら、電話していたかもしれませんが、同行者もいたし、時間的には微妙な感じだったので、すごすご敗退しました。また来い、ということだと思います。

この教会のありがたいことは、扉口が鉄柵で閉ざされているのですが、中の扉はオープンにしているんですよね。

2020 etruria 123

なので、中の雰囲気が、鉄柵越しには、味見できるのです。逆にイラッとするものでもありますが、何一つ見えないよりは、マシ。前回は、鉄柵越しに、望遠で撮影しました。後陣に、フレスコ画があるのですよ。また、柱頭もよい感じなんですよね。
大体、扉周りの彫り物を見たら、絶対中に入りたくなること、間違いなし。

2020 etruria 124

ロンゴバルド寄りの、かなり古い時代の浅浮彫が、割と無秩序な様子で、はめ込まれているんです。元来ここのために彫られたもの、というより、古い時代の教会からの転用と想像します。今の教会の建物は、比較的新しそうですしね。

2020 etruria 125

ワクワクするでしょ。
この、チューリップ状態の後ろ足が、枠に乗っかっちゃっているところなんざ、愛らしさ全開です、わたし的には。

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これは、真ん中の扉のアーキトレーブで、上が左側、下が真ん中部分になります。
鹿ですかね。この立派な角は、珍しいです。

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そして、右側部分。

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ここにも、立派な角の鹿。そして、なぜかカメラ目線のライオン。単純な線ですっきりしているのも、印象的です。
脇の部分も、大好物です。

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人物や動物のフィギュアもよいのですが、組紐や植物をデザイン的に浅彫りしたのが、すっごく好き。

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悪魔くん的フィギュア。おへその協調が、気になりますね。雷様向け?

雷様がおへそ狙いって、なんでしたっけ?
今、書きながらすらすらっと出てきたんですが、子供の頃、そういう絵本があって、なんだかすごく怖くて、おへそのことを考えると、そのあたりがしくしくするような、おへそが気になる人になってしまったんですよ、わたし、笑。
日本では、でべそって、すごく否定的だし、だからきっと、へその緒をちゃんとでべそにならないように処理するんでしょうけれど、こっちでは、でべそっぽい人が結構いるんですよ。いや、人の裸を直接見ることはあまりないのですが、海水浴も苦手だし。でも、芸能人、特に女性は、裸のような衣装の人も多くて、結構へそが見えたりするんですけど、あのへそは、日本だったら見せられないな、というような人がいたりして、びっくりしたことがあります。

ちなみに、絵本は、「へそもち」だと思います。今、検索したら、今でもあるみたいですね。こどものともは、すごいなぁ。

さて、脇の扉の方も、こんな感じで。

2020 etruria 131

なんとなく形状から、これは、もともとチボリオの装飾だったのではないか、という様子でもありますよ。Sovanaのチボリオ、髣髴としますよね。

いつか、そう遠くない将来に、必ずリベンジしたいと思います。

そう言えば、この教会は、教会のある場所が、すでに村をずいぶんと下ってきた谷底みたいなロケーションなのですが、そこからさらに下る道があります。

2020 etruria 132

水音が聞こえたので、さらに下ると、谷川が流れているのだと思います。
時間がなかったので、いけませんでしたが、ちょっと散歩してみたいような緑の道でした。

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  1. 2020/05/18(月) 00:00:46|
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  3. | コメント:0
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