2017年7月 エトルリアを巡りつつロマネスクもちょっぴり、トスカーナとラツィオの旅 その17
このところ、厄年?と思うほど、ついてなくて、挙句に、買って一年しかたってない新車が故障しました。なんとガソリンタンクに水が入っていたことが理由…。そんなことがあり得るのか?と、愕然としました。
車が原因だったら、修理は補償されていますが、ガソリンが問題だから、修理は自己負担で、泣きそうでしたが、まぁ車そのものの不具合よりは、外的な事情の方が安心はできるので、良しとしないといけません。それにしても日本の誇るメーカーさんの車にしたのは、故障しないことが最大の理由だったので、いずれにしても、想定外の出来事です。出費も想定外ですが、コロナでディーラーさんも大変だったでしょうから、業務貢献できたかもね。ということを慰めにしますかね。
そして、とにかく走ってはガソリンを足して、ということをやっていくしかないようなので、毎週絶対にドライブしないといけないという事態で、しばらく休んでいた近郊の教会訪問に拍車がかかりそうで、これはよいことかもしれません。ポジティブシンキング、重要ですよね。
あ、そういうわけで、またまた更新が遅れ気味となっていたわけです。言い訳でした、笑。
さて、前回訪問したエトルリアの墳墓遺跡のある町、タルクイニアです。
この町にあるエトルリア博物館は、エトルリアの博物館としては、ローマのヴィラ・ジュリア国立博物館を双璧をなすものです。と言っても、ろーなに比べると、規模はずいぶんと小さいですけれども、なんせ、素晴らしい遺跡がすぐそこにある立地なので、臨場感としては、こっちの方が圧倒的です。

タルクイニア国立考古学博物館Museo Archeologico Nazionale di Tarquinia。
エトルリアと言えば、まずはこの石棺。蓋の上に、だれもが同じ横座り姿勢で、寝そべっている姿をさらしているんですよ。勿論こんな石棺に収められたのは、お金持ちの人たちだけで、庶民は、ただの甕棺などだったようですが。
こんなやつ、多分。

これは、前回の記事で紹介した、Monterozziの遺跡内にずらりと並んでいたやつ。キノコみたいで、ちょっとかわいかったりしますね。
こちらはガラスの中だったので、反射して醜いですが、字が彫られているのが見えるでしょうか。

エトルリアの文字は、右から左に書いたんだったと思います、確か。つまり、今の欧州言語と違って、右から読むようになっています。
お棺の彫り物も、勿論金がかかることなので、それなりの身分の人のお棺にしかありませんが、当人の人生を切り取ったような内容が彫られていたようです。この人は、軍人だったのでしょうかね。

それにしても、紀元前10世紀とかから、中世の時代まで、2千年超のときが流れているわけですが、2千年、感じにくいですね。変化しているとすれば、おそらく道具の発達によって、石がまっすぐに切れるとかそういう部分で、アートな側面は、この時代に、もうここまで、という感じ。

エトルリアが好きだと思うのは、その表現芸術に、ロマネスクに通じる部分がすごくあると感じるからなんです。同時代のギリシャのシュッとした様子とも、その後のローマの均整の取れたすきのない様子とも違って、なんか味のある遊びのある表現だな、と感じるんです。

変な生き物の登場も多いのです。

それが、一番楽しめるのは、ブロンズで作られた日用品への遊び装飾でしょうか。
こんなやつ。香炉かな。

ここに顔をつけなくてもよいと思うんだけど、遊ばないではいられないっていうのか。

その他、鏡も大好きなアイテムです。

これはもう、アイテムとしてはかなりの数発掘されており、エトルリア部門がある博物館なら、一つ二つは必ず見ることができます。浅い彫りの線画が施されていることが多いのですが、その絵が、とっても今風で、びっくりしちゃうんですよ。
初めて見た時は、コクトーを髣髴としちゃいました。コクトー、絶対パクっていると思います、笑。

エトルリアの重要アイテム、真ん中に出っ張りのついている円盤状のお皿。

これ、お食事用のお皿だったと思います。石棺の上にあるように、貴族の方々は、ゆったりと寝そべりながら、お食事などをされたらしく、このお皿は、真ん中のぽっちが、裏側でへこんでいて、確か指を入れて支えることができるとか何とか、そういう仕組みだたと思います。
エトルリア人の必需品で、富の象徴でもあったもの。これは、装飾的なので、使う用というよりも、観賞用?どうなんでしょうか。

これは、この博物館の目玉品で、今回行ったら、特別の部屋の高い壁に展示されていて、前回より格上げされた展示になっていました。
これは、巨大な神殿の破風のあたりにあしらわれたテラコッタ製の巨大な天馬。かなりの大きさかつ、すごく繊細な作りで、どうやってこんなもんが作れたの、と感心します。

エトルリア人って、すごい技術を持っていたんですね。だからローマに目の敵にされちゃって。おそらく、技術者は、ローマでも重用されて、大きな仕事をしたかもね。
考古学博物館なので、ローマや中世の展示もありますが、全部見ても、コンパクトです。モンテロッツィの遺跡に行かれた際には、是非こちらの訪問もお勧めします。
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- 2020/06/15(月) 01:54:09|
- 旅歩き
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| コメント:2
すっかりご無沙汰しています。
2月に未だスイスにコロナウイルス感染者がいない時に
ロンドンの甥の家に遊びに行っていまして
3月に英国がロックダウンになった次の日にスイスに帰国しまして
家族にも会えずに自粛生活をおくっていました。
4か月ぶりに娘の一人が遊びに来てくれまして
やっとなんとか普通の日常に戻れそうです。
WhatsApp,ZOOMで連絡などはとれていますので全く一人ではありませんが
少しずつ、違うサイトのブログ友の訪問を始めたいと思っています。
- 2020/06/16(火) 09:04:24 |
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- あつこ #-
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Atsukoさん
メッセージいただいていたのに、返信できておらず、大変失礼しました。
ロックダウン中でも、元気にやっていたのですが、最近いろいろとあって忙しかったり、暑さで体が疲れたり、そんなこんなで、久しぶりに長いお休みになってしまいました。
やっと、新しいパソコンでのブログアップを始められましたので、これからは、たまった写真をバリバリ整理していこうと思っています。
ロックダウンぎりぎりでご自宅に戻らることができてよかったですね。生活は、かなり日常に戻ったものの、まだ当面は在宅勤務ですし、ホテルを泊まり歩くような旅は考えにくくて、本当に元の生活に戻れるのかどうか、心もとない日々ではありますが、普通に旅行できる日は、いつか必ず来ると思って、淡々と過ごしたいと思っています。Atsukoさんも、どうぞお体大切に、Stay Safeで。
- 2020/07/07(火) 21:23:05 |
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