2020.08 コロナ禍中、炊飯器持参の夏休み(エトルリアとロマネスク)
前回の記事で説明したように、旅の終わりに災難に見舞われて、自分の写真はなくなってしまいました。同行者のいる旅だったのですが、同行者は、ロマネスクに強い関心がなく、写真に関心がなく、スマホでの撮影技術にも若干難あり、ということで、同人が撮影した写真は、コピーをいただいたものの、私が撮影した写真の、枚数的には、おそらく20分の一以下であり、今回の旅の目的の一つであるロマネスクに関しては、ほぼゼロという状況です。
それでも、記憶のよすがとはなりますので、ありがたく使わせていただくこととします。
今回の旅のコンセプトは、本ブログで、ついこの間、レポートのアップを終了したばかりの、2017年のエトルリアを目指した旅の補完と、エトルリアの土地であるトスカーナ及びラツィオに散在する、見残しのロマネスク訪問、の二つ。エトルリアの遺跡については主に同行者が、ロマネスクに関しては私が、事前に情報を集めたり予約を取ったりということで、おおよその旅程を組みました。
全行程、8泊9日のドライブ旅行で、宿泊地は、以下となります。
1 San Casciano in Val di Pesa
2-4 Colonna Grillo
5-7 Viterbo
8 Lucca
1泊目以外は、キッチン付きの滞在施設にして、炊飯器や調味料などを持参しました。イタリアでは、すでにホテルもレストランも普通に稼働していますが、不測の時代はあり得るため、今回は自炊中心、という気持ちでした。
本来、個人的にはバカンス中に自炊、というのは、あまり好みませんけれども、大事をとって。
結果的には、初日と最終日の夕食以外は、すべて自炊となりました。お昼は、ほぼ毎日、炊飯器でご飯を炊いて、おにぎり持参です。これはナイスでしたよ。ランチに時間を取られるのはもったいないために、自分一人だと抜いてしまうことも多いくらいですから、持参、それもおにぎり、というのは、最高でした。
夕食の自炊も、時間の自由はきくし、一人だったらちょっとわびしいかもだけど、同行者がいるし、おいしいワインも安上がりに飲めるし、と結構気に入りました。
そんな旅です。
とにかく、写真が少ないので、つまらないと思いますが、自分の記録となりますので、ある程度きっちり記しておきたいと思います。
初日は、ミラノからの移動となります。宿は、フィレンツェから半時間程度の場所なので、ミラノからも3時間強となりましょうか。夕方に到着すればよいため、近所のロマネスクをいくつか回ることとしました。
自宅からもおにぎり持参のため、気持ちよくおにぎりをいただける場所としても、田舎の教会は最適なので、お昼をいただく目的もあり、まず向かったのは、開いていないことはわかっていた教会です。
エルミのサン・セポルクロとサンタ・マリア修道院Abbazia del San Sepolcro e Santa Maria a Elmi
Via della Baia 5A, Badia a Elmi (Celtardo西側郊外)
事前に情報収集した際、毎月第一日曜日にガイドツアーがあるが、今はコロナのために、それも停止中ということでした。ここは、個人所有のような状態になっているらしいのですが、10世紀とか11世紀の、かなり古いクリプタがあり、フレスコ画なども残されているらしいのです。
ご興味のある方は、サン・ジミニャーノの教区(Parrocco di San Gimignano)に照会すると、いろいろ教えてもらえます。
外側だけでも、と思って訪ねたのですが、チェルタルドという町は割と大きく、その郊外ですから結構な住宅地状で、検索で得た地図は、そういう土地の中で、未舗装の道をたどった丘の上にあるような様子でした。
未舗装は避けたいし、丘の上は炎天、お弁当を使うような状態とも思えなかったので、停車することもなく、方向転換しました。
秋以降は、また、第一日曜のガイドツアーを再開する予定だということだったので、今後、訪問する際には、それを念頭において、予定を組みたいと思います。
次には、懐かしい場所を目指しました。確実にお弁当を使える木陰がある、という理由で。
サンタ・マリア教会 Pieve di Santa Maria(毎日8-12:30, 13:30-18)
Localita' Cellole 1, San Gimignano
トスカーナのこの辺りを回るのは、2010年以来、ちょうど10年ぶりとなります。2007年と勘違いしており、まだブログもやっていなかったのか、と絶望的な気持ちでしたが、2010年だと、すでにブログがありましたね。過去記事を下にリンクしておきますね。
前回来たときは、扉は固く閉ざされており、ミサの時にしか開かないということだったのですが、今回は事前に照会した際、いつでも開いているということだったので、すでにびっくりしました。
実際に、訪ねたところ、それ以上に驚いたのは、教会前の林が、かなりさっぱりとオープンになっていた上に、木々が減った分、その場所に巡礼宿とショップが建っていて、一部が駐車場になっていたことです。
当時の記事、簡単ですが、リンクがうまくいかないので、左のスレッドの、トスカーナ・ロマネスクを、2010年ごろの記事までさかのぼると、あります。
記憶のよすがとしてのブログ、重要だなぁ、と感心します。
街道からの道も、すっかり舗装されていて、あまりの様変わりにびっくりです。当時の写真も、あまり全体を撮影したものはないので、様変わりがわかりにくいのですが…。
ただ、印象的な柱頭や彫り物はそのままで、うれしくなりますね。
このあたり、繊細さはないけれど、大胆な印象的な彫りが目に付く地域です。
これらは、10年前の写真です。
10年前では考えられないくらい、そこかしこに巡礼の道の表示が掲げられており、特にこの周辺では、巡礼の道のプロモーションが盛んだと感じました。
イタリアの巡礼の道は、Via Francigenaヴィア・フランチージェナといい、英国からの道、フランスからの道が、ローマ、そして聖地エルサレムまで続いています。サンチャゴの道と同様、中世からある道ですが、イタリアの道は、あまりケアされてきてなかったのが、近年のサンチャゴ巡礼人気に引っ張られる形で、どうやら地元が本気で取り組みだした様子。
実際に、巡礼らしい様子で歩いている旅行者、多数目にしました。
話がずれましたが、今回はそういうわけで、扉は全開でした。関係者が、巡礼の若者たちにガイドツアーもやっているようでした。
しかしながら、内部に足を踏み入れても、扉から1メートルくらいの場所に張られたロープで、通せんぼされてしまいます。
関係者(またはパードレ)に聞いてみたら、中へはミサの時しか入れない、コロナ対策、ということでした。後陣の雰囲気、遠目にもかなりよさそうだったのですけどね。ってか、望遠最大で、パシャパシャ撮影したので、自分の写真があれば、結構見ることができたんですけどね、涙。
ま、そんなわけで、ここもコロナが終結したら、再訪しないといけない場所となりましたよ、すでに。
10年って、しかし変わるんですね。
ちなみに、今回撮影タイミングを逃した風景。過去の写真にありましたので、アップしておきます。今も変わらずのお姿でした。
サン・ジミニャーノです。
ちなみに、新しい巡礼宿のベンチで、おにぎりはいただくことができました、にっこり。
にほんブログ村 /
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村 インスタグラムに、これまでのロマネスク写真を徐々にアップしています。
Instagram, Notaromanica
スポンサーサイト
2020/08/23(日) 20:11:39 |
トスカーナ・ロマネスク
| コメント:0