トゥールーズのお宝(トゥールーズ31、その5)
2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その5
トゥールーズで、ロマネスク目的で訪れた場合、もう一か所、何が何でも行くべき場所が、こちらです。

オーギュスタン(またはデゾーギュスタン?)博物館Musee des Augustins
21 Rue de Metz, Toulouse
(2017年当時は、入場料5ユーロ。フランスは、総じて博物館の入場料が安いと感じます。)
例によってフランス語の発音はよくわからないのでいい加減に書いていますが、おそらく町一番の博物館でしょうから、迷うことはないでしょう。
こちら、ロマネスクのコレクションがすごいから、絶対に訪ねるよう、友人にも言われていたんです。
なんせ現場が好きなんで、美術館博物館は、いい加減に端折っちゃうことも多い私。でも、結果として、ここを訪ねずにトゥールーズのロマネスクは語れないな、と超納得でした。
ここ、ゴシック時代を起源とする修道院の建物全体が使われています。街中にありますけれど、かなり大きいです。

その構造をそのままにしているので、回廊もあるし、回廊の中庭には、今でも薬草というか、ハーブ類を育てていました。

修道院ライフに思いをはせるには、大変良い場所だと思うのですが、この時はあまり時間もないため、そういうことは思いっきり端折って、目的的に急ぎます。しかし!

なんだかいきなり、こういう部屋が続くんです。18/19世紀あたりの絵画作品中心に、いかにもフランス的な展示っていうか、どかどかずらずら、おそらくそれなりに重要な作品もあるんだとは思いますが、そうそう、カミーユ・クローデルの塑像なんかもあったりして、時々足を止めちゃったりもしたんですが、正直、見に来ているのはこれじゃないから、正直焦りました。
もしかして、ここじゃなかった?と…。
だってね、なんか行けども行けども状態だったんです。
今、家で落ち着いてフロアプランを見れば、入場してすぐに左に行けばよかったのに、順路に従って右に行っちゃったんで、結局回廊をぐるりと取り囲む建物部分の一番最後にあった目的のスペースにたどり着くまで、全展示を見ることになった、というわけだったんですよ。
落ち着いてフロアプランを検討すればいいのにね、笑。
やっと、ロマネスク・エリアにたどり着いて、表示を見たときは、勘違いじゃなかった、ということで、まずは安堵しました。そして、一歩展示スペースに足を踏み入れて、目が点に。

なんというか、斬新な展示…・。
今、改めて写真で見ても、すごく不思議な感じですよねぇ。ちょっとさ、イカ釣り漁船のイメージを抱いてしまいます。

なんでイカ釣り?と考えたら、この、明りのシェードの雰囲気が、イカ釣りに使う疑似餌?ゴム状のポヨポヨしたヤツ、あの感じがするんですね、たぶん、笑。そして、この写真だからこそだと思うんですが、煌々とした明りの雰囲気が、夜の海の遠くの方に浮かぶイカ釣り漁船的な…。

現場では、あまり説明もよく読まずに、とりあえず撮影しておく、ということが多いのですけれど、今回もそうしちゃったんで、現場では、すぐに並んでいる作品に食いついちゃいましたが、せっかくの振り返りなので、展示にも触れたいと思いました。
というのも、こうして3年もたってから説明版を読んでみると、ちょっと興味深かったからなんです。
この展示、キューバの現代アーティストJorge Pardoという方の作品らしいんです。この方、この展示のために招かれて、2年間トゥールーズに住みながら、この展示を完成させたそうで、これは、2018年まで、展示されるものとありました。つまり、今ここを訪ねると、違う形の展示になっているということなのかな。
ランプは、三種類の色があるんですが、それは、展示されている作品の出自ごとに色が分けられているということ。
そうなんです。ここには、三つの異なる場所から持ち込まれた作品が展示されているんです。その三つの場所とは、サン・セルナン、サン・テティエンヌ(カテドラル)、そして、La Dauradeという今はない教会それぞれの回廊です。
イカ釣りじゃなかったです。
次回の記事で、作品を紹介します。
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- 2020/10/16(金) 23:33:24|
- ミディ・ピレネー・ロマネスク 31-81-82-46-12-48
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