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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

クリムゾン・キングの宮殿とフクロウちゃんと(モンジョー12 その2)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その17

モンジョーMontjauxのサン・キリヌス教会Eglise Saint-Quirinus、続きです。
今回は、中に入ります。

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前回、記事にしたように、結構苦労してたどり着いたけれども、外側はちょっとがっかりな様子だったので、多くを期待せず、そして、入ってみたら、こんな感じで、白いし、アーチとがってるし、なんか期待できるんだっけ?と。ほとんど半信半疑気分というか、苦労した分、盛り上がり過ぎて失望を大きくし過ぎないような自己防衛メンタルっていうか、詳細を正視できないような、現実逃避トレンドというか、まぁ、そういう状態でした。
が!

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ん?

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んん?
私好みの、いい味した植物モチーフ…。もしかして…?

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キタ~!!!!

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ズッキューン!!!
これは、完全にやられましたよ!!!
悶絶じゃないですか?
それも、冒頭にしつこく書いたように、メンタル、良くなかったケースを想定して、色々ごまかそうと働いていただけに、快哉の雄たけび状態でした。他に誰もいなかったしね、実際、いえ~い!とか、やってました、笑。
フクロウにしか見えませんが、獲物を抱えているところを見れば、わしはあり得るけど…。

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捕食されちゃっているやつらも、妙にかわいらしかったりしてさぁ、困ったもんだ。
困ったのは、ここで興奮しすぎちゃって、他の写真が、ブレブレ…。

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ダニエルさんバリエだったりするのかもしれないけど、ブレブレで、全然わからないし、笑。現場で見ていた私も、どうしてもフクロウちゃんに気持ちがひかれちゃって、他の柱頭への注意力、めっちゃくちゃ散漫でした。日記にも、フクロウちゃんのことしか書いてない。

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他の動物モチーフも、行けてないことはないんだけど、でも、フクロウちゃんの前には、すべてかすむ。
これは、オーベルニュのブルボンなんとかのウサ子ちゃんっぽい柱頭といい勝負だなぁ。どっちも、その特定の大好きな子たちだけを見るためだけに、再訪も辞さないし、訪したら、他はほっぱらかして、大好きな子の柱頭に駆け付ける。
こんなに物覚えの悪い私だけど、この子たちの場所は、すごくくっきり覚えてますから、すごいもんですねぇ。

正直、他はすべて付け足しみたいな感じだけど、こんな変なものあったので、ご紹介。

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何だろう。ある意味テイスト的には、新しいのか。キングクリムゾンのアルバムジャケットを思い出すよね。ってか、ほぼそのままっていう感じで、びっくりしますね。オリジナルに彩色あったら、どういう色だったんだろう。私には、あのジャケットの色しか思い浮かばないわ~!

この教会、化粧石みたいな白さが際立つ石でおおわれているんだけど、その石でのリブ構造っていうのかな。これでもかの規則正しい並びが、しつこいくらいで、なんかすごかったです。

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この、白い石で、レンガのように表面を覆うスタイルって、フランスでは各地で目にするんだけど、これは、どうもなじみません。個人的にはあまり好きになれない。好き嫌いだけは、感情的な問題なので、どうしようもないですね。

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これが、白じゃなければ、単純にいいなぁ、と思うはずなんだけど。

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こういう床の感じとか、すごくいいのに、なんか白い石を張り付けられると、ちょっとタイルっぽいっていうのか、ビニールとかプラスティックのイメージになっちゃって、新しいものが安っぽく古びた感じみたいな。
変な表現ですが。

何はともあれ、ここはフクロウを目指してほしいし、クリムゾン・キングも捨てがたい、そういう教会でした。

ちなみに、教会にアクセスする前に、私を追い越していったタンデムバイクのカップルは、私がフクロウに見とれている最中に戻ってきて、扉口からのぞき込んでいましたが、二人ともヘルメットすら取らず、扉口から中に入ることもなく、5秒くらいで引き返していきましたとさ。
思わず、帰る前に、この子だけでも見ていって!と叫びたい衝動にかられました。しませんでしたけど、笑。

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  1. 2020/11/15(日) 05:25:32|
  2. ミディ・ピレネー・ロマネスク 31-81-82-46-12-48
  3. | コメント:4
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コメント

フクロウ

まんまるおめめはフクロウでしかありえません! いいですね。 オーネーのフクロウもすきですが(旅行記、とうとうappにこぎつけました)、これもいいです。下のほうのヘンな顔もいいです。
ここ何日かのインスタの床モザイクも 感激してみせていただいています。
  1. 2020/11/17(火) 00:10:01 |
  2. URL |
  3. yk #C8Q1CD3g
  4. [ 編集 ]

Re: フクロウ

ykさん
目が真ん丸なら、フクロウ、そうですね!
イタリアではフクロウってまず見ないように思うのですが、フランスはいますね。フクロウって知性のシンボルだったと思いますが、あれはギリシャ起源だったろうか、などと、またいろいろ考えているところです。
旅行記、遊びに行きますね。すごいなぁ、いつもながら。
床モザイク、とても好きなんですよ、あれ。ミサの時しか見られないので、早く着きすぎて1時間以上待ったんですが、本当に甲斐がありました。パードレの前で、じゅうたんをまくって撮影するのは勇気がいりましたけれど笑。
  1. 2020/11/17(火) 21:40:02 |
  2. URL |
  3. Notaromanica #-
  4. [ 編集 ]

フクロウは ギリシャ神話だとアテネ ローマだとミネルヴァの持ち物、、知恵の象徴なので ミネルヴァ書房という出版社もありますよね。キリスト教では いい意味だけでなく 暗闇に住むことからサタンのsymbolのようにあつかわれることもあるようです。教会で刻まれるのはもちろんいい意味だと思います。(私はキリスト教シンボル図典(東信堂)をもっていて、これでしらべます。
イタリアでは ふくろう? とおもわれるのを リヴォルタ・ダッタ でみました。でもそれは くちばしが大きくて カラスっぽくみえましたが。
今回のは 顔も丸顔ですから 絶対フクロウですよね。
足でうさぎみたいな動物をつかまえているので気になりましたが、調べてみると ふくろうって 小動物を捕食するそうですね。びっくり。
  1. 2020/11/18(水) 03:04:58 |
  2. URL |
  3. yk #C8Q1CD3g
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

いずれにしても、ここのフクロウは、本当にかわいらしくて、それでいて、獲物を捕まえているんですから、おっかないですが、笑。
早速、西フランスの記録、拝見しました。お疲れさまでした。自分自身の昨年の旅に重なるところも多々あり、懐かしい気持ちになりました。あれは、いつになったら、アップできるのか…。私も、いつの日か、ブログではなくてサイトにまとめなおしてみたいものですが、これまたいつの話って感じですね~。
  1. 2020/11/21(土) 16:24:58 |
  2. URL |
  3. Notaromanica #-
  4. [ 編集 ]

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