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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

橋の通行料にあきれながら走りました(ナン12)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その19

何度も繰り返すようですが、この時の旅は、走れば走るだけ、印象的なことが起こり、それが記憶のよすがになっているようなんです。土地のバラエティーが豊かなのかな。
事前に地図は調べても、グーグルでもナビでも、平面的な土地の様子はわかっても、高低差ってわからないじゃないですか。今はもちろんグーグルのストリートビューで、映像も見ることができますけれど、でも、全行程につて、事前に詳細を調べるなんてできないから、そこまでの情報はなかなか持てないです。本格的に山間地域だと思えば、坂道が怖いので、ある程度は見ますが、この時回ったあたりって、そこまで山間臭はないのに、気付くと結構な高低差に巻き込まれていたりする、そういう土地なんです。

そんなわけで、次の目的地に向かうときも、また、これはいったい…、という体験をしました、笑。
前回の石の町、カルテルノー・ペゲイロルから、こんな感じです。

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ちょっとした山道を、交通量が少ないので快適に飛ばしていくと、ある時点で、いきなり高速的な料金所に遭遇するんです。
この田舎道で、なぜいきなり高速に?
狐につままれたような気持ちですが、避けようもないので、仕方なく料金を払って通過したのですが、それがいきなり10ユーロとかだったと記憶しています。10ユーロって、こちらでは結構な距離の通行料に値する、決して安くはない金額なので、ぎょっとしました。すっごく損した!と正直イラっとしたんです。
そしたら、こんなものが。

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これは、グーグルから画像をお借りしていますけれど、分かるでしょうか。なんだか巨大な橋が見えたんです。
走っていてもいい加減長いし、なんだかすごい建造物かも!ということはわかって、通行料もこの橋のためだけだということも一瞬にして理解できました。
でも、全容を見たのは、実は今初めて…。

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すごい橋だったんですね。Pont Millauミヨー橋で検索すると、色々出てきます。
橋の途中に、ドライブイン見たいのもあって、結構多くの観光客がいました。おそらく、そこからだと、インスタ映えの写真が撮れたりするんじゃないでしょうか。古くはポン・デュ・ガール、こちらは超現代、フランス人は、橋が好きなのかな?と思ってしまいましたよ。
ポン・デュ・ガールを通った時も、あまりの観光客の数に、驚いた記憶があります。そりゃ、インパクトはそれなりにありますけれど、別に入場料を払ってまで…、と思ってしまったんですが、あれはあれで、ローマ遺跡を見過ぎている私だからそう思った部分があるのかな。
現代ものは、日本に結構すごいものがあるし、ほとんど訪れたことはないけど、別に~、という感じでした、笑。
でも、実際に離れたところから見たら、結構、「おおっ!」てなりそうな建造物ではあります。

ま、そんなわけで、この行程は、大変印象的かつお財布に痛い道でした、笑。

到着した村は、街道から入り込む感じの立地で、村の入り口に、大きくて立派な駐車場があるので、大変旅人フレンドリーです。迷いなく駐車して、徒歩で村に入りました。
5分も歩けば、村の中心部にたどり着き、先に教会が見えます。

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ナンNantのサン・ピエール修道院教会Eglise Abbatiale Saint-Pierreです。
ここもまた、全体の建物構造としては、あまり見るべきものはないので、中に入れないと、かなり寂しいことになってしまいます。

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ただ、後陣の方には、装飾的な彫り物がいくつか残っており、素朴さに結構やられます。
形は、不思議な感じで、おそらく増改築とかいろいろ相まって、こういう複雑というのか、様式もよくわからないものになってしまったんですかね。

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脇の方は、きっと付け足された構造物ではと思いますが、真ん中の後陣、四角いんですよね。でも、彫り物とかのフリーズは古そうなので、もともとこういう形くさくて、不思議です。四角後陣。

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ここを細かく見ていくとね、色々いらっしゃいます。

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犬っぽい頭部。
気になるのは、上にあるフリーズの彫り物です。金太郎あめとかお干菓子系のものが並んでいます。

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この手の素朴なやつ、すっごく好物なんですよ。かわいい…。

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柱頭も、色々。時代が混じっているのかな、という印象ですが、いずれにしても、なかなか楽しいです。
この辺りは、きれいになっちゃっている他の部分より、ずっとずっと味があって、ぺんぺん草も含めて、良い感じです。

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それにしても、おそうめんつないだようなモチーフは、ちょっと面白いですね。おそうめんと思う理由もわからないですが、なんかおそうめんっぽい笑。

これだけを、わざわざ見には行かないかと思いますが、いずれにしても地味な教会。
そして、ここ、村の本当に中心部にあって、周りはこんな様子なんですが。

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教会を見る人とか誰一人いなくて、なんか真ん中にぽっかり無用な空間が開いているようなっていうんですかね、あってなきがごとし状態っていうんですかね、それも不思議な感じでした。
まぁ、地元の人たちは、ミサには行っても、普段は、本当に当たり前にそこにある建物、というだけのことでしょうから、そんなもんでしょうけど。

例によって、余計なことばかり書いて長くなってしまったので、内部は次回。

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  1. 2020/11/22(日) 00:21:45|
  2. ミディ・ピレネー・ロマネスク 31-81-82-46-12-48
  3. | コメント:0
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