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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

単純な葉っぱすらドラマに…(コンク‐12アヴェイロン/その5)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その39

今日から、またまたの四連休で喜ばしいことです。
それにしても、混乱の3月が、多少の変動はあったにしても、基本同じようなコロナの世界が、大晦日まで継続するとは、本当に驚きです。
欧州の前線となってしまったイタリア、中でも最前線だったロンバルディアで過ごしてきた身には、ある種の感慨というか達観というか、おそらく日本で過ごされている方とは違う思いがあるように感じています。
昨夜、我が家の前にある公園で、誰かが打ち上げ花火を上げていたのですが、普段なら当たり前の年末の光景に、涙がにじんできました。言ってみたら、そういうことです。

ワクチンの接種が始まり、少しでも状況がよくなることが期待されますが、一足飛びに事態が好転することは、難しいようですね。人口の7割程度行きわたらないと効果がないとも聞きますし、老齢や既往症ありというカテゴリーに当てはまらない場合、つまり優先度の低い人への接種まで終了するのは、来秋くらいになるのではないかとも聞きますから、なかなか厳しいです。来年もまた、イタリア内でひきこもりとなるのかもしれません。国境とは言わず、せめて州外には出られますように、と大きな期待せず、いるようにしようと思います。

日本では急激に数字が悪くなっているようですが、皆様方に置かれては、くれぐれもお気をつけて過ごされてください。新年がより良い年になりますように。

さて。
コンクConques、サント・フォワ修道院教会Ancienne Abbaye Sainte-Foy続きです。

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今回は、夜のツアーに触れていきたいと思います。

夜のツアーの時間(21時半)に合わせて、夕食後、また急坂を上って旧市街へ。
もう21時あたりですが、夏のこの時間は、夕暮れ時になり、オレンジの明りが点灯するころ、大変美しい風景となります。

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教会の前で、人が集まっています。

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タンパンの前だし、ガイドツアーかと思って近寄ると、普通にミサの感じでした。

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なぜここで?謎です。

正面の扉は閉まっていますが、夜のツアーは、こっち、ファサード音右側に当たる方だと思いますが、こちらから入れるようになっていたんだと思います。

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ここの聖職者の衣は、白一色。あちこちで見かけましたので、お住まいなんですね。ちゃんと修道院機能があるのですね。

ちょっと早めでしたが、入ってみました。そしてびっくりです。

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ほぼ暗闇です!
鳥目というわけではないのですが、どの強い近眼のせいもあるのか、暗いのが本気で苦手な私は、足がすくみました。
でも、明りがない時代、こういう暗さは、おそらく普通のことだと思うと、感慨深いものがありました。

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暗闇の中で揺れるろうそくの明かりが、はかなく、また何とも美しいものでした。
今では、電気式でスイッチを入れるだけのシステムも多いですが、やはりろうそくの明かりは格別ですね。それにしても、教会閉まっているのに、つけっぱでいいんだろうか。

昼間、夜のツアーの集合場所、確認しといてよかった!

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暗闇でここに一気にたどり着くのは、大変だったと思います。

トリビューンには明りが入りました。

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自然光で見る昼間とは、柱頭の様子も変わります。

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このコントラストは、インパクトあります。

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見慣れたはずの、シンプルな植物モチーフも、まったく様相を変えますね。ドラマチックな様子になってしまいます。

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ろうそくの明かりしかなかったら、もっと暗闇が勝って、ゆらゆらして、さらに幻想的な空間になるのだろうと想像しやすいです。

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これは強欲の図像だと思います。四人の悪魔に囲まれてる図らしいですが、悪魔のいじめを楽しんでいる感が、光と影のコントラストで際立つ感じです。
途中から、オルガンコンサートも始まります。

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ちなみに、夜のツアーはガイドなし、勝手にうろついていればよいので、いつまででも入れるし、コンサートだけ楽しむにも、良い場所で、本当にお勧めです。柱頭のみならず、教会全体の姿を堪能できます。

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組紐の人もいた!

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きりがありませんので、この辺で。
翌日の予定もあるので、後ろ髪を引かれる思いで、階段を下りましたが、いずれにしても、大変貴重な体験でした。本当に本当にお勧めです。

では、もう一回だけ続きます。

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  1. 2020/12/31(木) 20:14:06|
  2. ミディ・ピレネー・ロマネスク 31-81-82-46-12-48
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