fc2ブログ

イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

視線の先は…(ブルゾン―15カンタル)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その45

前回の村から、東方面に半時間ほど走ったところが、次の目的地です。

midipirenee 584

ブルゾンBrezonのサンティラリー教会Eglise Saint Hilaireです(ネットで確認したところ、年間を通じて、8時から18時までオープン。カギは、レストラン前に住むマダムManhesという方が持っているようです)。
実に美しいたたずまいで、教会のみならず、村の様子も、変に美しいというのか。

お昼時だというのに、しっかりと開いていましたので、まずは、中を見ることにします。

midipirenee 585

あまり何もなさそうな。
よく見たら、内陣の方に、少しだけ、名残がありました。

midipirenee 586

角っこ動物の方は、お掃除と修復で、良い感じに再生できる程度の状態だったのしょうが、下の人物の方は、これが精いっぱい的な様子です。

midipirenee 587

他も、顔だけずらり状態の、ちょっと面白いものがありますが、私、この時かなり疲れていたようで、あまり真剣に対峙していない様子が、撮影記録にありありです。

midipirenee 588

普段だったら、こういう柱頭は、一つ一つ丁寧に撮影するのに、ほとんどスルーしていて、この顔ずらりなど、遠景で撮影しているのみ。あまり目に入っていなかった様子です。
この教会で見るべきは軒持ち送り、という頭があり、そっちが見たくてうずうずしていた、ということもあるかとは思いますけれど。
そうは言いながらも、出しなに、扉口も一応確認。

midipirenee 589

まるでクリスマスみたいなネオンがあるのが不思議ですね。
両脇の側中には、左右まったく同じモチーフの柱頭がありました。

midipirenee 590

構造はもともとこういうものだったと思われますが、柱頭は、なんとなくかなり再建的な印象です。
真ん中にいる鳥の様子が変だし。これはペリカンっぽいですが、でも、フランスでペリカンってあまりいないですよね。

さて、再び外に出て、待望の軒持ち送りを見ていくことにします。
びっしりです。

midipirenee 591

早速出たのが、しわしわ系。でも、動物ですね。

midipirenee 592

そして、いきなり変なおやじ。

midipirenee 593

髭が激しいです。鼻の穴も、くっきりで、口がゆがんでいるのも、視線が思いっきり自分の左方向によっているのも、印象的です。
手で抱えているのは、性器にも見えるんですが、これは手なのか、前足なのか、何なんでしょうか。

midipirenee 594

同じポーズを、思いっきり省略のデザイン化したら、こうなるかも、という別のやつ。
髭も、ほら、あるし、笑。

midipirenee 595

なんか、多くの人の視線の先が気になる感じで、みんな、何かを見つめている様子なんです。
このくるりんは、もしかすると、鉋屑のバリエで、やはりどうしても組み合わせたかったとかそういうことかなぁ。

midipirenee 596

この子も、どっかは見てるけど、ガジガジするのに集中するあまり、ロンパリになっちゃった、みたいな、笑。
ガジガジに身も心も奪われてますよね。地獄でガジガジって感じなのかな。人型に見えるような気もするので、とすると、これは、あまり強そうじゃないけど、ライオン君か?

後は、装飾的なものも多くて、クローズアップすることもないかな、というところです。

midipirenee 597

でも、保存状態は良好です。

ちなみに、ここについた時、フランス時間的には、ここを逃すと、ランチなし決定、みたいな時間だったんです。で、教会のことを調べたときに、鍵守りとして出ていた、すぐお隣のカフェに、入ってみました。

midipirenee 598

何か食べられるか尋ねたところ、にべもなく、何もありません、と断られました。バール・レストランと看板があるのにねぇ。時間も13時過ぎくらいだったのにねぇ。でも、仕方ないですから、すごすごと、先に向かうことにしました。

それにしても、全体に小ぎれいではないですか。カンタルは山間なので、屋根瓦が石なんですが、そのグレーの様子が、大変落ち着いていて、全体にしっとりとした街並みとなっているように感じます。

にほんブログ村 美術ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 美術ブログ 建築鑑賞・評論へ
にほんブログ村

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ
にほんブログ村

インスタグラムに、これまでのロマネスク写真を徐々にアップしています。
Instagram, Notaromanica
スポンサーサイト



  1. 2021/01/11(月) 02:00:21|
  2. オーベルニュ 03-63-15-43
  3. | コメント:0
<<やはり時々は辛くなるもんで…(キュサ及びヴァリュエジョル―15カンタル) | ホーム | まさか、浮かれポンチが終末を語るとは(ジュー・スー・モンジョー―15カンタル その2)>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する