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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

やはり時々は辛くなるもんで…(キュサ及びヴァリュエジョル―15カンタル)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その46

ここは、超が付くほどの地味目が続きます。
まずは、こちら。

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キュサCussatのサン・アマン教会Eglise Saint-Amandです。墓地教会です。
見所は、教会の立つちょっとした高台からの眺め、かもしれません。

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並んでいる屋根が、村のすべて、というような村です。何ならグーグルのストリートビューで、確認できます。すごくカンタルの田舎の村っていうイメージそのままの、美しい田舎です。

そんな田舎の教会ですが、昼時なのに、扉は開いているからびっくりです。墓地だから、ということもあるのでしょうね。
でもね、開いてなくても、あまりがっかりしなくてもよいです。

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こういう感じですから、中。
わたしのイメージは、メリーゴーランド。

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石のままだったら、おそらくシンプルこの上ない柱と柱頭が、こんなキャンディーバーみたいになっています。

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柱頭などは、多くが彩色されていた説がありますし、多くのケースで本当にそうだろうと思うのですが、それにしても、今なお、作り立ての様子を再現したくて、定期的に彩色するというのは、フランス独特ですよね。

考えたら、日本の寺院なども、中国から来ているから、オリジナルはかなり派手な彩色が施されていた寺院が多いのでしょうが、現代日本人は、時間を経て、枯れて退色した様子を好む気がします。わびさび文化の影響などもあるのかもしれませんが。
一方で、中国とかタイなどは、再現派じゃないでしょうか。常にキラキラつやつやを再現し続ける。
宗教が生きているかそうでないかの違いもありそうですが、ちょっと面白い考察ではないでしょうか。同じラテンの国でも、イタリアやスペインでは、それほど彩色の再現にこだわっていないようなので。

ちなみに、この村が、ランチ時間の限界でしたが、なんとお店があったんです。グーグルで写っているBARかもしれません。村に到着するなり目に付いたので、取るものもとりあえず、覗いてみたんですが、もう終わりました、とにべもなく。デジャブ―でした、笑。
まだ13時47分(記録してありました)だったけれども、テーブルが二つくらいの小さな店だし、お客さんはきっと決まった数しかないような土地ですし、何より、おかみさんの態度は申し訳なさそうだったので、入店拒否ではなかったと思いますが、田舎を回り続ける旅でのランチは、本当に難しいです。
この時は、用心にキープしておいたホテルのパンがあったので、それで命をつなぎました。夏は、暑さもあり、体力の消耗が激しいので、非常食は必携です。

先に進みます。キュサから北へ15分強、また地味なこちらです。

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ヴァリュエジョルValuejolsのサン・サトゥルナン教会Eglise Saint-Saturninです。

ここも、全体に地味な様子で、外側に見るべきものはなさそうです。幸い、扉は開いています。

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うーん。こりは、中もダメかな。という様子ですね。

この教会、歴史は相当古いようです。現地にあった説明盤によれば、10世紀には、すでにサン・サトゥルナンにささげられた教会があったことがわかっているそうです。12世紀に、ロマネスク様式の本堂が建てられ、14世紀に、ゴチック様式への改築が実施され、ヴォルトなど多くの部分が今のようなスタイルになったとのこと。その後も、チャペルの増築とか、鐘楼とか、19世紀まで、色々な工事があったということなので、常に現役教会として、機能してきたということですね。

我々ロマネスク病者にとっては、「常に現役」というのは、痛しかゆし、な部分もありますね。どうしても、改築や増築が伴うケースが多いので、ロマネスク部分の消失につながったりもするわけで。でも、放棄されてしまえば、荒れることもあるわけですから、なかなか、千年の歴史動向というのは、大変なことです。

何か残っているか、宝探しです。

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変なやつら、いました!
二股人魚の横並びですかね?

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ハート型の顔面した真ん中の子、何でしょう。かわいすぎ。
お向かいにも、同じような組み合わせの柱頭が並んでいます。

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こっちの横並びは、ちょっと違いますよ。

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それでもやはり、二股人魚バリエなのかな。先っぽにお花で、何だろう、より装飾性がすごくて、面白すぎ。

やっぱりハート顔したグリーンマン。すごく素朴です。

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かと思うと、お顔が今風の、現代作家の彫刻という様子もあるやつも。

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教会には、増築されたチャペルの説明などはきちんとあったのですが、ロマネスク時代についての説明はなかったのです。これら変なやつらだけが、その時代を生き延びてきたものなのかと思います。
ちなみに、説明を見ていたら、12世紀のビザンチンのキリスト像というのがありました。そのほか、ロマネスク時代の洗礼盤も。
チャペルに置かれていたようなので、完全に見逃してしまいました。
お昼休みもとらずに、朝からずっと動いていて、このあたり、肉体的にも精神的にも疲れがピークだったようで、集中力にかけた見学となってしまったようです。疲れたなら休めばいいのに、どうしても思いつめたように動いてしまうのは、病気の所以ですが、そういう時に、起死回生の一発!みたいな、一見して見所満載の教会に出会えると、一気に元気が回復するものなのですが、この辺りは、行っても行っても、せいぜいが宝探し状態で、しんどい修行でした。

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