fc2ブログ

イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

縄目を見ると(ディエンヌ―15カンタル)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その56

次の村では、到着時、いきなり焦らされました。

midipirenee 748

村中、祝祭ムードで大盛り上がりです。これは焦ります。お昼過ぎの時間ですから、お式はこれからの可能性大。大慌てで、あたふたと教会を目指します。

midipirenee 749

ディエンヌDienneのサン・シルゲ教会Eglise Saint-Sirguesです。墓地の教会です。

まずは、何はともあれ、内部に突進!

midipirenee 750

お花の飾りつけは済んで、おばさんたちが、色々と準備作業をしているところでした。教会のミサは、見学には困ることも多いのですが、こういうタイミングなら、結婚式は良いですね。こちらのお花の飾り方って、すごくかわいらしいし、地味な教会も華やぎます。
でも、到着が1時間ずれてたら、やばかったでしょうねぇ。セーフでよかった。とはいえ、この時はタイミングわかりませんから、かなり焦って見学しました。

そんなわけで、あまりよく覚えてないんですが、今改めて写真を見ると、雰囲気はあります。

midipirenee 751

ただ、この手の、白い切り石積みタイプって、現地では、変に白々としていて、あまり好みではないので、この時も、ちっ、とか舌打ちをしたやつかもしれません、笑。写真で見ると、なかなか良いですけどね~。

midipirenee 752

ここ、地味ではありますけれど、彫りが好きなのあります。古いということと、おそらく割と地元系石工さん的な素朴さが、良いんです。

midipirenee 753

なわなわ系でぐるぐるして、角っこに顔があって、という得体のしれない動物。かわいい。なわなわの間にちょこんと置かれた顔も、間抜けさが愛らしいです。

midipirenee 754

思い切った!というようなレベルのシンプルな副柱頭。こういうのって、この、ロマネスク時代の彫り以外では、ただの「下手」なんですが、こと、こういう場所に置かれると悶絶するわたくし。病気の所以ですね、笑。

midipirenee 755

これまた斬新な。
全体は、割とフツーな植物なのに、角っこに、これはどう見ても、大口を開けた人が…。違います?何でしょうか。

ちょっとね~、焦って見学しているので、写真がいまいちなんです。そりゃ結婚式始まったら困るし、というのはあるけれど、いまだ参列者も来ないのに、なんで焦っちゃうのか、俺。

midipirenee 756

ここにもなわなわ。
これは、スペインはオヴィエド郊外のプレロマネスクの装飾を髣髴としてしまいました。なわなわで三角コーナー、すっごく通じるものが。この辺り、ゴートとかロンバルディアとかの時代、どうなっていたのかな。またはケルト?あ、カロリングかな。

田舎の教会の、結構支離滅裂なモチーフっていうか、流れがわかりにくかったりして、そそられるものがありますね。

midipirenee 757

この変なタイプ、ブルドンで見た柱頭に似ています。あれはカロリング時代のもの、とあったので、やはり古いもの、または古いモチーフを彫っているものかもね。
ここもなわなわですね~。
本当のことは、研究者じゃないし、そこまで研究もできませんからわかりませんが、色々と想像したり推測したりするのは、いつだって楽しいですね。現場ではそこまでじっくり見ることはできないので、これは後日のお楽しみで、ブログを書いていると、発見、といっても自分だけの気づきとか思い込みとか思い付きですけれど、色々あって面白いものです。
本当は、そういうことをリストアップして、系統的にちょっと深めたいとも思いますが、なかなか難しいわけで。ま、老後の楽しみということにしておきましょう。

そうそう、そういう意味では、会話では最低限しか役に立たないレベルしか到達できないまま、再び後退したフランス語ですが、少なくとも読むのには、会話よりもずいぶんと役立ったと思うので、勉強も無駄ではなかった、と最近思っています。

midipirenee 758

この植物モチーフも、すごく好きです。シンプルだけど、センスがあります。
それにしても、これはどう見ても、多肉系、サボテン系にしか見えないんですけど、どういうものをイメージして彫ったんでしょうかねぇ。

midipirenee 759

これも、なかなか。
角っこにあるのは、もしかしてイチジクかな。

素朴さ全開で、ここまで楽しいのはいいですよね。聖書のテーマをきっちりもいいですが、こういうのだけ、というのも、なかなか良いです。
写真が増えたので、一旦切りますね。

にほんブログ村 美術ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 美術ブログ 建築鑑賞・評論へ
にほんブログ村

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ
にほんブログ村

インスタグラムに、これまでのロマネスク写真を徐々にアップしています。
Instagram, Notaromanica
スポンサーサイト



  1. 2021/02/13(土) 02:20:14|
  2. オーベルニュ 03-63-15-43
  3. | コメント:0
<<知らなくてよかった(ピュイ・マリー―15カンタル) | ホーム | 小銭のことから(サン・サトゥルナン―15カンタル)>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する