久しぶりの寄り道です。
ミラノは、今週月曜日から、オレンジになりました。
なんのこっちゃ、ですよね。折に触れ、当地のコロナの状況は書いていると思うのですが、それだけの記事は、おそらく一年前に書いたっきりみたいですね。
そう、つまり、コロナ禍の生活も、もはや一周年ということ。

実は、今回オレンジになる直前、市外に出ることができる最後の黄色の週末に、あまりお天気が良かったので、日帰りドライブに出かけたのです。目的地は、毎度の教会ですから、デジカメの充電をしようとして、昨年秋以来、カメラに手を触れていないことに気付きました。
二度目の外出禁止となる直前の10月に、出かけたときの写真、パソコンに取り込むこともなくそのままだったのです。
それで、その時の写真を、季節外れだけどアップしようかな、と思った次第なんです。
でも、せっかくなので、イタリアの現状を、ちょっと説明しておきますね。
オレンジとか黄色とかは、州の色分け。イタリアは、州を色分けして、州ごとの規制をしているのです。ざっくり言うと、赤が、いわゆるロックダウン、オレンジが居住市内移動可、黄色が居住州内移動可という行動規制となっています。いずれも、仕事や健康上の理由などで、規制を超えた移動が必要な場合は、証明書の携行が必要であり、また夜間は、いずれにしても5時から22時だったかな、それ以外の夜間外出には証明書が必要ということになっています。
イタリアの州は、日本で言うと、地方という単位に似ていると思います。関東地方とか甲信越地方とか、そういうくくりのイメージに近いです。かなり大きなくくりなので、全国が20州くらいとなるのかな。
その州の中は、市に分割されていて、かなり細かい単位となります。日本でいうところの県というくくりもあるのですが、現在のコロナ関連規制での単位は、州と市になっています。
ミラノは市としては大きい方ですから、市内でほとんどの用事は済みます。でも、例えば大きなショッピングセンターなどは、車でアクセスする市外に位置しているので、オレンジになると、そういう場所には行けなくなります。私など、結構市内のはずれなので、お隣の市までは、歩いても30分くらいで行けてしまって、実際長距離ウォーキングの時は、二つの市にまたがるようにある公園に行くことも多いのです。でも、オレンジだと行けない。
第一波の時は最悪だったイタリアですが、第二波は、フランスやドイツなどの近隣諸国に比べれば、マシな数字で乗り切ったと思います。しかし、イギリス型が出てきて、一気に数字が悪化してきています。
それで、しばらくは全国的に黄色となっていたのが、今週入って、あちこち色味が強くなってきて、一部は赤に、そして、ミラノも、オレンジの濃いやつに…。
オレンジの濃いやつって、なんだよ?
と、私も突っ込みました、笑。
これはね、かなり政治も絡んできていて、つまり経済を回す、という観点です、と思います。ロンバルディアはイタリア一番の商業圏なので、赤になった際の経済的打撃を最も受けるわけです。それで、ほんのわずか緩みのある濃いオレンジ、なんていうわけのわからないカテゴリーができてきたのだと思います。
先日、アメリカ西海岸に住む友人から、マスクしてない人多数、ということを聞きましたが、ミラノでは、基本的にマスクはしています。最近は、ちょっと緩んでいるので、顎マスクの人もいますけれど、基本はしています。でも、以前ほど、ソーシャルディスタンスに神経質にはなっていません。スーパーの入場規制はなくなりましたが、それでも小売店には、規模に応じて、最高二人までとか、そういう規制は厳しく守られています。
とはいえ、やはり若者中心に、夜の繁華街の密は問題になっていて、結局それで規制をかけざるを得ない、という現実は、どこも似たようなものかと思います。
幸い、在宅勤務可能な会社は、在宅を継続しているので、地下鉄などの混雑もないようですし、私自身、在宅勤務も、そろそろ一周年となります。
大企業などは、この一年で、在宅のネット接続などの改善をしてきており、おそらく、もう全員出社という日は戻ってこないだろう、というのが大方の見方だと思います。事務所のダウンサイズやフリーアドレスの導入なども激しいようです。
生活が厳しい層というのは、もちろん増えているはずですが、これも政策ですかね。あまりニュースでも取り上げられないような気がします。もともと自助努力で生きてきている傾向は強い国だと思うので、ある程度は打たれ強い部分もあるのかとは思いますが、飲食店や旅行代理店などが、どうやって生き延びているのか、実際のところは見えないです。もちろん、ある程度の補償金などは出ていると思いますが、知る限りでは、ほとんどのケースで、通常の状態をキープできるほどの額ではないと思うんですけれどね。
長くなっちゃたんで、アップしようと思っていた件は、次にします。
ちなみに、冒頭の写真は、日曜日に出かけたガルダ湖です。実に何でもない風景でしたが、この水色のグラデーションに、目が釘付けになりました。私はそれほど情緒的でもないので、こんな何でもない風景に感動して見入る、ということはないんですが、なんというんでしょうか、心にしみるって、こういうことか、と思いました。身体が、目が、五感が、何でもないような自然の美しさに心底癒され、目が離せませんでした。風景がしみわたるほど、引きこもり生活には、何かが決定的に足りないということかもしれません。
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- 2021/03/06(土) 02:23:52|
- ミラノ徒然
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