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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

パン屋さん尽くし(セニェ、その1―15カンタル)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その68

昼も近い時間、次に訪ねた村では、何かお祭りみたいで、村中に遊具やら屋台が並んでいました。

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夏の真っ最中、日本でいえばお盆の頃で、多くの町村でお祭りがあるようでした。田舎って、普段楽しむ場所ないし、こういうのが地域の人たちの大きな楽しみっていう感じなんですかねぇ。大人も子供も祝祭モードで、近隣からも人々が集まってくる、みたいな。

そういう時に教会を訪ねるって、かなり浮いているし、実際、うまくいかない時もありました。
幸い、この村では、時間的にもセーフで見学できて、ラッキーでしたけど。

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セニェSaignesのサンタ・クロワ教会Eglise Sainte-Croixです(オープン:月から金=9-12/13:30-17:30、土曜=9-12、住所は15 Rue de l'Hotel de Villeですが、まさに村の教会なので、迷いようなし。車は周辺の住宅地に置くのがベストです)。

教会に近付いた時、鍵を持ったおばさんが出てくるところだったし、正午が近いのもわかっていたので、もしかしてやばい?閉まったとこ?と一瞬にして焦って、もしかしたら血相変えて小走りになったのかもしれませんね。当のおばさんが、「開いていますよ」と至極穏やかに教えてくださいました。先走りのオレ、恥ずかしい…。

先に状況を書いておきますけれど、というほどのこともないのですけれど、無事入場して、一瞬にして、村で展開されている若干安っぽいお祭りの雰囲気から、ロマネスクの世界に没入して、しばしぼーっとしていると、男性に声を掛けられまして。いや、ナンパじゃないです、笑。

なんか、にわかガイドツアーが始まったんです。

おそらくフランス語だったと思うんですが、結構丁寧にいろいろ教えてくれて、連れまわってくれて、面白くもあったんですが、見所たくさんあったし、気持ち的には一人で堪能したい気持ちもあったんですけどね。それに、時間も押していたので、このガイドの後に自分の時間があるとは思えず…。

そうなんです。にわかガイドのわけは、この方、鍵守りだったんですよ。思うに、誰もいなければ、早めに閉めちゃえ、という考えで、実際に閉まる12時より早めに来ていたのではないかと。ところが、わけのわからない東洋人が、やけにはまってみている様子を見て、長居されたら困る!ということで、適当に追い出す作戦を取ったのではないかと。
実際、いいように誘導されて、12時ぴったりに追い出されました。

でも、鍵を閉めてから、外側の装飾についても、ちょっとガイドしてくれたり、もちろん大変良い方ではあったんです。

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帰宅される姿を撮影していました。
結構お若い方。わたしと同年代、どうかするともっと若い方かもしれません。事前に調べた際、鍵は市役所管理とあったので、市役所の方ですかね。そういう雰囲気は全くありませんでしたけど。
この教会のオープン時間が、まるで会社の業務時間みたいなのは、市役所の時間と連動しているのですね、きっと。

という事情があったので、本来ならとんでもない数の撮影をしていそうな教会なんですが、意外と写真の数が少ないのです。

というわけで、訪問開始です。前置き、長すぎ、笑。

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取るものもとりあえず入場して、出会った眺め。
いかにものカンタル、の黒っぽい切り石積みが、何とも言えない落ち着いた雰囲気を醸し出しています。こじんまり感もよいし、全体のプロポーションがすごくしっくりきました。
この切り石積みも、例の白っぽい化粧石的なやつだとしらけるんですが、カンタルの石色は好みです。

かなり修復の手が入っているのは残念ですが、直近19世紀の終わりに、大規模な修復が施されたようです。当時の写真を見ると、外側は今ある姿と大きくは変わらないのですが、内部は白く塗られていて、シャンデリアとか下げられていて、もう全く違うキラキラの様子だったのがわかります。
それを往時の姿に戻すというのは、フランスには珍しい大胆な修復で、ちょっとびっくりしますね。

この教会の記事、悩ましいのが、実は現地で小冊子を買ってしまって、手元情報てんこ盛り…。でも、フランス語なのでにわかに読めず、でも読みたい、紹介したいという状態で…。

全体、一見地味そうなんですが、実は面白い柱頭がたくさんあります。
順不同で紹介しますね。

久しぶりに写真を見ていて、面白いな、と思ったのがね、なんかパン的なフィギュアがたくさんあったんです。彫りがこんもりと、つやつやと、すでにパンやお菓子的な、って変なんですけれど、またどうでもいいこと言ってるよ、と言われそうですが、でもちょっと見てください。

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卵の黄身を塗って、てからした感じまでありませんか?

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これは、変なつなぎがいますけれど、もう思いっきりゼリー型で作ったゼリー!プルンってしそうな…。

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これも、ふっくら感、またはリーフパイ的なサクサク感もありですね。美味しそうです。

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これは、まんまマドレーヌの詰め合わせです!それも小ぶりで食べやすいタイプ。

楽しいですね!
あんまりくだらない切り口で紹介しちゃったんで、一旦切ります。次回はまじめに柱頭を紹介します、ペコリ。

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