2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その70
セニェSaignesのサンタ・クロワ教会Eglise Sainte-Croix、続きです。

急ぎ足ではありましたが、内部を見ることができたので、ほっとして、外側を見ることにしましょう。
19世紀終わりごろに、大規模な修復があったようだということを、前回書いたと思いますが、その時点では、ファサードは、すでにほぼこういう形になっていたようです。バラ窓のところにははめ込まれていた時計は取り除かれたようですが、下の方の、半端な様子のアーチは、もとに戻しようもなく、ということだったのでしょうね。
いや、分かりませんが(本を全部ちゃんと読めば、書いてあるのでは、と思うのですが、無理です、すみません)、どう考えても、アーチが三つ並んでいたと思います。両脇の突き出した構造は、支え壁みたいなものですよね、おそらく。
残された扉部分のアーチの根元には柱頭がありますから、両脇にもそれはあったでしょうし、柱頭には、中のものとも通じるタイプの彫りがあったことでしょう。

いずれにしても、かなり傷みが激しくて、残念ながら、植物モチーフである以上のことは読み取れない状態になっていますね。
扉周辺は、大変地味。
目に留まったのが、アーチ部分にあったこれら。

見えるかな。石の表面に、TとかRとかがうっすらと。Rがたくさんあって、その他、T、V、Iが見られるようです。
これは、フランスではよくある石工のサインでしょうが、そしてそれは、仕事の証明であり、報酬計算のため、というのが本来の目的と聞いたことがあります。
しかしここでは、記され方の偏りが、どうもそうではないのではないか、という話が、本に出ています。というのも、中央アーチは、全部の石に印があり、左側は四つだけ、右側に至っては一つもないと。
なので、ここでは、石の積み方の順番を記したものではないか、と考えられているそうですよ。
ただし、アーチ以外の部分には一つもないので、それはそれで完璧な説明にはなっていないのではないかともあります。確かにね。
で、この人の説なのか、一般的な説か知りませんが、これは、マエストロが何らかの理由で不在になる可能性を考慮して、現場にいる職人だけでも仕事を進めるために、この部分だけに印をつけたのでは、と言うんですよ。
えええ~。学者って、まじでそんな説を考えてるんだ~。結構吹き出しちゃいましたけど、私は。
そりゃ、棟梁が不在な日もあるだろうさ。教会建築は、結構時間かかる仕事だと思うしねぇ。でもさぁ、ファサードの扉周りのアーチって、教会建築的には、かなり重要度の高い部分じゃないですか。それを、棟梁不在でやるって、発想としてありえないような気がするし、そもそも、そんな要的な部分の石に、印入れまくりで、それも残しまくりって、それ、どうよ?と思いませんか。
ここの人たち、美意識、変ですよね。
ってか、そもそも、報酬のための印を残しまくる中世フランスの職人気質って、変だと思います。
ああ、長くなってしもた。なまってますが、読むもんじゃないね。っていっても、グーグル翻訳のおかげですが…。
機械翻訳はずいぶんと進歩を遂げましたが、こういう特殊単語が多い文章は、さすがに日本語訳は無理ですね。イタリア語でも微妙です。

鐘楼に行きます。
これ、上の方は、修復で付け足されたもので、オリジナルとは石色が全然違っています。さすがに、修復当時、非難ごうごうだったらしいです。
わたしったら、ちゃんと位置関係のわかる写真を撮ってないんですけれど、この塔の上の方に、変な彫り物がはめ込まれているんですよ。多分、ファサード側から見ると、左、北側の面にあったんではと思います。

より東寄りに、ゴシックスタイルの四葉模様。
そいから、こいつら。

磔刑図です。
キリストの脇に聖母マリアと聖ジャンがいます。サン・ジャン?ジョバンニ、つまり洗礼者ヨハネのことですね。フランス語に関しては、人名すら簡単に翻訳できない…。
そんな古いものではなさそうです。
そもそも現場で見ているときは、細部は全く見えず状態ですね。
このまま、軒送りに行きたいのですが、脳みそ使い過ぎなんで、いや、脳みそは使ってないか、単に翻訳のために打ち込むのが、目が疲れるってだけ…。
この程度の文を、ちょっと辞書を引くくらいで理解できればなぁ、と強く思います。実際、イタリア語との共通点も多いので、ざっと見ると分かった気にはなるんですが、きちんと言葉にしようとすると、分かってないことがわかるレベルです。
というわけで、やっぱりしんどいので、一旦切ります。
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- 2021/03/22(月) 01:06:42|
- オーベルニュ 03-63-15-43
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