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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ミラノ展覧会-Cristina Iglesias 'Il senso dello spazio'

恒例の、アートの日!今日は、ずーーっと行きたいと思っていたポロドーロ財団美術館に行ってきました。
ここは、現代アーチストのアルナルド・ポモドーロの作品を所蔵する財団が運営する美術館で、ミラノの南西部、かつての下町ナヴィリオも近い地域にあります。もともと工場や倉庫の並ぶ地域で、この美術館も、そのまま放置されていたかつての工場を再生したもの。

15年位前、ミラノに来たばかりで暇で、かつお金がなくて、週末にすることもないので、しょっちゅう町をうろうろしていたときに、たまたま通りかかった小さな美術館で無料の展覧会があって、それがこのアルナルド・ポモドーロだったんです。メタルとか、職人的な素材を大胆に使った巨大なオブジェで、それまでそういう作品を目の当たりにしたことがなかったので、かなりインパクトが強くて、このもの覚えの悪いわたしが、一発で名前を覚えてしまいました(ま、本名かどうか知らないんですが、ポモドーロ=トマトなんて苗字じゃ、簡単に忘れられないですよね、そもそも)。
で、この最近、ポモドーロ財団が、古い地域再生で、美術館を作ったのは知っていたし、そこでポモドーロ回顧展を大々的にやっていたのも知っていたのに、なんか自宅から遠いし、ほとんど行かない知らない地域だし、で行かず嫌い状態が続いていたわけです。
それが、この、「毎週木曜日アートの日」企画で、やっと訪問がかなったのです。っていうか、もっと前に行けよ、ですよ。ポモドーロ回顧展に行かなかったことを、すごくすごく悔やんでいます。それって、たった一年前のことなんですから。バカバカ。

なんて言ってても仕方ありませんね。せめてこれからはそういう後悔をしないように、アートの日、大切にしたいと思います。

そういう工場を美術館にしているくらいですし、ポモドーロ作品は巨大なものが多いし、やはり展覧会は現代アート、巨大インスタレーションがメインだと思いますが、今回のクリスティーナ・イグレシアスさんの作品も、まさにそのラインです。
スペインの女性アーチスト。なかなかよかったですよぉ。


これがメインの作品で、遠めにはメタルに見えるのですが、近くで見たら植物繊維または人工的な繊維のリボンですだれみたいなものが作られていました。それがぶら下げられていて、一応中が通路になっています。きれいでした。一瞬重たそうなのに、障子みたいな感じで、中を歩いていると軽快で重さが感じられないのが、いい感じでした。そのほかにもいくつか重々しい感じの作品があり、ああ、別にベネチア・ビエンナーレまで行かなくても、ミラノでもこういうものは見られるんだなぁ、と感慨深いのでした。
ビデオで、実際に町に置かれた作品の映像などが流されていたのですが、それも面白くて、しばらく見てしまいました。出身地のスペインなのか、それとも、わりと評判がよいらしいニューヨークなのか、街角にある人工池風の作品が面白くて。展覧会にも、そのプロトタイプみたいのがあったのですが、現実に街角にあるものとは規模も違えばインパクトも違って、そうなると面白さも半減してしまいます。

ちなみにポモドーロさんのは、こんな作品。


これ、メタルのかなり巨大作品の一部です。
これから、額を飾ろうという我が家ですが、今のところ貧乏で、本物のアートはしばらく買えないので、中身はポスター。で、その一つは、15年前に買ったポモドーロさんのポスターですよ。作品用の水彩の下絵で、とっても美しいのですよ。今日も美術館のショップで、そういうものがあればな、とひそかに期待していたんですが、この手持ちのものほどすばらしいものはありませんでした。なんでも買っとくもんです。っていうか、あの当時、あんなに貧乏だったのに、知ったばかりのアーチストのポスターをわざわざ買ったということは、多分かなり気に入ったんでしょうねぇ。

さて、来週は、どこにしましょうかね!
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  1. 2009/11/20(金) 06:24:11|
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