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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

レビ記とか、調べたりはしたんですが(ラノブル、その2―15カンタル)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その73

なんと、すでに廃止になったと思い込んでいた夏時間、今年はまだありまして、本日より夏時間。それとは関係なく、昨夜は、友人と深夜まで長電話してしまい、本日の起床は12時ということで、身体のバイオリズムが不明ですが、例年のごとく、しばらくは時差ボケで、朝の辛い日が続くことと思います。
とはいっても、幸い在宅のため、通常よりはずいぶん楽だろうと思いますけれどね。
しかし!次の週末はもうイースターで、変異種のおかげで、当地イタリアでは、また感染者死亡者とも増えてきていて、ほぼ一年前のデジャヴ状態。ワクチンの効果は全く見えないし、本当にどうなっていくのでしょうか。

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ラノブルLanobreのサン・ジャック・ル・マジュール教会Eglise Saint-Jacques-le-Majeur、続きです。

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今回は内部を見学です。カンタルっぽい石積みで、雰囲気ありますね。後陣に近付いてみます。

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遠目には、さらりとすっきりとした印象ですが、ここへ来ると、彫り物がかなりあることがわかります。実際、かなりあります。でも暗いので、なかなか写真の質は今一つなのが残念です。
今回は、書籍もないし、ネットでちょっと徘徊したものの、良いサイトも見当たらないので、自分の撮影した写真とを淡々と紹介していきますね。一度解説を読んだりすると、結構面白いので、調べたくもなってくるもんですね、面倒なんですが、笑。

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構造は、三身廊ですが、例によって、側廊は、この狭さ。といっても、これだけあれば、普通の人は通れるから、規模がさほど大きくない教会としては、十分な幅ということになりますかね。
このあたりの柱頭はのっぺらぼう。おそらく、もともとは何かしらの彫りがあったのではないかと想像します。

装飾的なアイテムがたくさんある教会では、フランスは比較的親切に説明版が置かれていることも多いのですが、ここは、珍しく何も置かれていませんでした。まぁ、勝手に楽しめばいいんですけどね。

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かわいいですよ。ライオンなのかどうか、かわいすぎて、ライオン的な意味が持たせられませんね。
それにしても、暗さがわかりますでしょ。いつもは撮影にフラッシュは使いませんが、ここでは何度か使用せざるを得ませんでした。でもフラッシュで撮影した写真は、変に白っぽくなってしまって、イメージが変わってしまうんですよね。
本来は、こういう明度で見られていたものですから、ご容赦ということで。

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これ、すごく楽しそうでいいですね。牛に見えるんですが、何の動物だろう。右前足で、何か踏んづけて、全身で踊っている感じするんですけど。右上の方にある組紐的な文様も相まって、ロマネスク初期的な感じします。

この教会、サン・ジャック、つまりヤコブに捧げられているということは、巡礼路に当たるということなんでしょうか。だとすると、通過する巡礼や、聖職者も多かったでしょうから、それで、比較的普及しているモチーフが多く使われているということもあるのかもしれないですね。いや、そうはいっても、私判断できないわけではありますが。

浮かれて踊ってる子の向こう側の角には、シリアスな様子の人がいます。

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くちばしで胸をつついて、自己犠牲的な表現かしらん。
この鳥の背景の装飾的な彫りも、素敵です。

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これはお猿さんですね。誘惑とかそういう意味があるんでしたかね。
様子からお猿さんですが、ポカンと口を開けた様子は、全然ずる賢さとかいやらしさが漂ってこない、ヒト的なやつですね。なわを持っている人たちの方が、やばい人風です。

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それにしても、この壁との近さときたら。せっかくここまできっちり彫っているんだから、もう少し壁から離して置くことができなかったのか、と思ってしまいます。

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こちらは、なんか場面ですね、物語的なやつ。旧約聖書のなんかの場面とかじゃないかと思ったりするんですが、王様っぽいフィギュアいるし、でもわかりません。

これまた…。

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動物背負ってるから、良き羊飼いかと思いきや、背負ってるの、ロバとか牛とかそういうやつっぽいし、お隣にはやっぱりサルっぽいやついるし、なんだろう?
食材、いや、贖罪の羊?レビ記にあるらしいけど、私旧約聖書は持ってないんですよね。ネットで調べてみようっと。
それにしても、このすっきりとしたお顔の彫り方、なんかすごいな。

右側の方は、こんな感じになっています。

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なんかこん棒みたいのを持ってる角っこの人の鼻、もげちゃったのをつけなおしたんですかね。やけにでかくて違和感ありあり。こっちから見ると、ほとんどバッターボックスの人になっているのが、クスリと来ます。

本当にひどい写真で、すみませんが、これはわかりやすい。

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こけしみたいになっているのが特徴的な受胎告知。聖母、ほぼこけしスタイルですよね。

暗いし、意味わかりにくいし、と思っていると、いきなりこんなすごいのが。

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これは、あれですかね。ハリーポッターにも出てきたマンドラゴラでしたっけ、なんか大根みたいに地下にできる毒性のやつ。あれにしか見えないですけど…。
詳細は不明でも、なんだかヴァラエティーに富んでて、面白い柱頭ですよね。

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これは、まんま悪魔なんでしょうけど、なんかほっぺたすごいし。恵比寿さんみたいだし、表情くらい上に、すっごく情けない様子で、体系も最低で、悪魔も重労働なんだろうなって思わず同情してしまう子です~。

そして、これまた独特な。

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グリーンマンじゃなくて、全身グリーンにからめとられてしまった人。これは、見たことない図像です。

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こう見ると、結構光が入っていた場所もあるのですが、場所によっては真っ暗で、残念です。そして、書籍がないのが残念です。
今、改めて見ても、ここの柱頭、楽しいですから、意味を探りたくなります。

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