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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

シャンポリオンに会えたはずなのに(フィジャック その1-ロット46)

2017.08.ミディピレネー及びオーベルニュはカンタルの旅、その98

さて、次に訪ねたのは、ロマネスクよりなにより、世界レベルで有名な人を生んだ町で、その方の業績にちなんだ博物館が、おそらく観光的には最も有名な場所だと思います。でも、ロマネスク以外、視界に入らない私には無用の長物なので、勿論、完無視したんですが、今が今、再び行くことはなかろうと思うと、ちょっと後悔を感じています。四年もたって、まさに後悔先に立たず、というやつですな、笑。
修行旅は、ほぼロマネスクのみを目指して駆けずり回るので、正直ほとんどの観光的施設は無視せざるを得ないという事情はあるとはいえ、これは見といて損はなかったろうよ、とね。

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フィジャックFigeacです。
ピンとくる方は、世界史好きかな。ロゼッタストーンの解読をしたシャンポリオンという方がこの町の出身で、その博物館が、私が無視したものです。
エジプトは、いつか行きたいと思っていた場所の一つですが、ロマネスクにうつつを抜かすうちにそういう世俗の気持ちって、あまり感じなくなっていて、昔だったら、必ず行ったであろう場所も、こうして平気で無視できてしまうようになりました。ロゼッタストーン本体があれば、間違いなく行きますけど、あれは大英博物館ですしね。覚えちゃいないけど、あそこは何度もいっているので、きっと見たことがあるはずです、笑。

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この町、それなりの規模なので、事前に駐車場のあたりはつけていたのですが、町に入ってすぐに駐車場の表示があり、素直に従っていくと、大きな無料駐車場に到着できました。上の地図の、上の、Le Foirailというところになります。
土地勘がないので、本当にここでいいのかわからないため、そこらにいた女性に尋ねたところ、無料の上に旧市街まですぐだから、ここがベストと保証してくださいました。実際、良い場所だと思いますので、お勧めします。

地図だと分かりにくいのですが、この駐車場のある場所は、結構な高台になっていて、坂道を下りながら、教会を目指す感じになります。
事前に調べていたのは、地図上で、一番下の方に見えているSaint-Sauveurだけだったのですが、そこに向かう途中に、もう一つ教会があったため、立ち寄ってみることにしました。

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ノートルダム・デュ・ピュイ教会Eglise Notre-Dame-du-Puyです。高台にあります。

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スタイルはロマネスクですが、規模は大きいし、後代の手が入っているのは明らかだし、あまりそそられませんが、やはり念のため、見ていかないと。
外観は、スタイル以外は、往時のものがほとんど目に付きませんが、ちょっとだけ。

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ヤギさん三人連れ。
仲良く何か食べているような様子ですが、ちょっと珍しいですね。三匹って、なかなか見ないように思います。お隣にある、すでになんだか得体のしれないものになっちゃっている棒状のものも、三本あります。まさか三位一体とかいうんじゃないよね?

中はどうかというと、想像通り。

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いいんですけど、それにしても、この黄色とオレンジの中間的な色、内装に使うの好きですよね、フランス。あちこちの地域で、この色べた塗りって、結構見る気がするんですけど。なんか意図があるんでしょうか。

まぁ、こんな様子になっちゃってはいるんですけれど、名残はちゃんとあるんです。

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いくつかの柱頭が、傷みはあるものの、ちゃんとオリジナルの姿で残されていました。でもね、そもそも論として、教会の創建は、13世紀も後半のようなので、彫りの様子も、そういう感じみたいです。

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すっきりとまとまって、わやわやな様子が薄いっていうか。
こういうシンプルなモチーフでも、あ、これは古いよね、というようなロマネスク的なプリミティブ感が薄いですよね。

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だから何、というわけではなく、私の好物はそういったものの方はもんだというだけのことです。

人のフィギュアもありました。

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寓意的な様子ですが、さて、どういったものなんでしょうか。
右奥にいる人の持っているカバンみたいのが、よく守銭奴のアイテムに使われるものに似ているので、そういう何かがあるのかも。
でも、中央にいる人は聖職者に見えるし。

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分かる方、どうぞ教えてくださいね(調べる気なし)。

では、坂道及び階段を下って、本来の目的の教会にむかいます。

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  1. 2021/05/29(土) 16:50:23|
  2. ミディ・ピレネー・ロマネスク 31-81-82-46-12-48
  3. | コメント:0
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