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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ひっそりサムソン(アナーニ、その6)

2017年12月の週末旅行、ローマの古代から現代まで、その9

バス停からカテドラルまでと同じ道を戻ったと思うのですが、行きには気付かなかった教会に、戻り路で気付きました。

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道の先に、素敵な塔が見えますよね。

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サンタンドレア教会Chiesa di Sant’Andreaです。

11世紀初頭の記録に出てくることから、創建は非常に古い教会のようです。ありがちな歴史で、おそらく小さな礼拝堂レベルから始まり、ロマネスク全盛期に、現存する立派な塔を持つ大きめの教会が建てられたものの、13世紀後半にゴチック様式に変容、その後も、現役として生き延び多分、時代時代の変容激しく、今に至る、ということらしいです。
鐘楼が残されたのは、幸いですね。この鐘楼も、時計がつけられたり、開口部がふさがれたり、といろいろ変容していたようですが、20世紀初頭に、オリジナルの姿に戻す改築が行われて、ロマネスク様式の美しさと取り戻すことができたようです。

内部は、ロマネスク的に見るべきものはありませんでした。13世紀の絵画があったようですが、好みではなく、撮影もしておりません。潔し、笑。
鐘楼の根元に、ほぼ解読不明状態に傷んでいる人。

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ライオンらしき獣の口にかけている腕が見えますから、サムソンなんでしょうか。

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だとしたら、こじんまり系サムソンで、ちょっとかわいいわ。衣も独特だし、お顔を見てみたかったですね。

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こちらは、扉のアーキボルトでしょうかね。お金のある町だったわけですから、それなりに職人さんも集まってきていた分、装飾的なアイテムは結構あったのではないかと考えられ、残念ですね。

同じ並びだったと思いますが、目を引く建物がありました。

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塔スタイルで住居としても使われていた建物とありました。もちろん、中世後期、もしかするとルネッサンス期に入っての建物かもしれませんが、何とも重厚な階段とか、素敵すぎます。住居なのかどうかは不明ですが、放置されている様子はなかったため、荒れ果てた感じはないです。こんな家、住んでみたいなあ。

というわけで、最後は駆け足で、アナーニ終了です。
この後、バス停でかなりバスを待ちまして、接続の電車に乗り遅れるのではないかとドキドキしました。公共の交通機関を使うと、ハラハラドキドキ、結構ありますが、時として新鮮。

次回から、ローマ市内となります。

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  1. 2021/08/02(月) 11:15:38|
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