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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

スキピオとかさぁ、歴史の教科書じゃん。(旧アッピア街道その2)

2017年12月の週末旅行、ローマの古代から現代まで、その11

夏休み第二弾の旅直後で、ちょっと通常運転に戻り切れてない状態ですが、実は、お休みはまだ一週間あるのです。なので、この辺で頑張らないと、と思って、夏休みの旅の写真も、とりあえず、さっさとフォルダにまとめました。
夏休みで、連続三週間というのは久しぶりです。いつもなら冬休みに一時帰国で二週間消費するので、夏にそれほど集中してとることはできないのですが、今年はコロナのおかげで一時帰国ができず、同時に、仕事があまりに忙しくて、夏休み時期になるまで、一日たりとも消化できなかったんです。
その結果、7月に1週間と2日、今月3週間、秋にも毎月数日お休みして消化しなければならないことになってしまったというわけです。
お休みって本当に素敵。
お休みになると、対朝めちゃくちゃいいのも、うれしいことです。つまり、普段はストレスなどで、やはりどっか変になっているんですよね、繊細なんで、笑。

さて、時間が経ってしまいましたが、前回の続きです。
カタコンベが密集するアッピア旧街道を、ローマ市内まで歩きます。一度、そういうアクセスをしてみたかったんです。
で、たどり着いたのは、この立派な門です。

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サン・セバスティアーノ門Porta San Sebastianoです(壁博物館Museo delle Mura:月曜休み、9時-14時)。
門、というには、あまりにも立派な建造物ですよね。

ローマ時代の市壁がもとになっていて、長い年月をかけて、複雑な構造物になっていったらしいです。その名残がそこかしこに見られます。

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この大きくて不揃いの石積みは、最下層にあるので、ローマのものではないかと思われます。

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5世紀初頭に、創建以来最初の手が入って、こんな様子になっていたようですよ。この時点で、レンガが主に使われたようですね。で、かなり修復されている様子でしたけれど、横にずっと壁が残っています。

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外側はこういう様子で、中は、アーチが続く通路となっていました。

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ちなみにこの建造物、無料にアクセスできる博物館になっていて、清潔なトイレも使い放題という、非常にありがたい施設なのでしたよ。近くにいらしたら、立ち寄る価値大です。
上の方に上ると、ローマの市外、アッピア街道がずっとみえます。

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そして、市内の方では、古い門が見下ろせます。

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ドゥルーゾの門Arco di Druso。小さいけれど、様式的には凱旋門かな、と思いましたが、実は水道橋の一部だったらしいです。この道の先がカラカラ帝の浴場につながるのですが、そこまで水を引くのに使われていた水道橋だって。

なんか、ローマってさぁ、すごいよね。永遠の都だよね、やっぱり。もう犬も歩けば状態で、二千年とかそれ以上の歴史がゴロゴロしてるんだから、目が驚くってか、新鮮です。ミラノは、ぱっと見、せいぜい17/8世紀あたりの建物ばかりだから、そりゃ日本とはずいぶん違うかもしれないけれど、でも、でかい建物が視界を遮るという意味では、さして違和感のない眺めが広がるわけなんですよ。
でもローマに来ると、なんだろう、変に空が広いことが多いし、丘の町だから、見た目の風景がすごく複雑になるし、緑はあるし、石はゴロゴロ。
すごいよなぁ、やっぱり。

で、地上から見ると、なるほど、装飾性はないし、確かに水道橋らしいと納得。

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さらに市内に向かっていきます。
足元はローマの石畳。車の通る場所は、今風の石畳になっていますけれど、歩く道の多くの石はローマの石ではないでしょうか、この大きいやつ。妙に感動しませんか。

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二千年前の石、ある意味ミュージアムピース的な、笑。ローマではありふれ過ぎていて、何とも思わないんだけど、考えたらすごいことですよねぇ。
感心しきりに歩いていると、さらに驚くものが。

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残念ながらクローズで、鉄柵の中には入ることができなかったんですけれども、これね、墓所です。誰のかというと、スキピオ(Sepolcro degli Scipioni)…。
スキピオって、あれだよね?カルタゴと戦争した人。ローマ市の結構最初の方に出てくる人。そんな人のお墓が特定できて、そこにあるって、どひゃぁ、と思いませんか。紀元前の人ですよ。わたしは、ちょっとのけぞります。

ローマ史は、もう全然忘却の彼方ではありますが、色々見ていると面白ので、お散歩、もう一回続きます。

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  1. 2021/08/23(月) 12:19:25|
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