2017年12月の週末旅行、ローマの古代から現代まで、その25
なんだかんだ寄り道しながら、やっとトラステヴェレまで来て、さぁ、もううろうろせずに、ランチに突撃!と思っていたんですが、ふと通りすぎた広場の教会が、昼休みの時間だというのに、どう見ても開いている…。
要はその教会、昼休みなく、一日中開いている教会だったんですけれども、常日頃訪ねることができるわけじゃない私としては、なんかお昼の時間に開いている、というだけで、立ち寄らないわけにはいかない気持ちになるわけです。

サンタ・マリア・イン・トラステヴェレ教会堂Basilica di Santa Maria in Trastevereです(毎日7時半-21時)。
上のギラギラな様子を見たら、なんで、こんなところにこだわると?と思われそうですが、こちらもまた、中世の遺構が素晴らしいんですよね。

中世美術に求める内容によるのかもしれませんが、私のようにモザイクが好きな方には、垂涎ものの後陣黄金モザイクです。なんせ。、サンタ・マリアですから、その素晴らしいモザイクで、マリアの人生が、素晴らしいモザイクで描かれているわけです。

チボリオや暗闇に邪魔されるとは思いますが、ここのモザイクもまた、実に素晴らしいんですよね。モザイク好きには、強力にお勧めしたい教会です。

モザイクは、いわずもがなビザンチン起源ではありますが、そして、イタリアに残されているモザイクは、もちろんビザンチンなんですけどね、ほんと、意外にもよく残っているんです。
何度か書いているとは思いますけれど、なんていうか、本来的なビザンチンの土地よりも、イタリアでの方が、モザイクは楽しめるかも的なところはあるのではないかと思っていて、その筆頭がラベンナですが、ローマについても、なかなかこれは充実しているんですよね。少なくとも、モザイクの数的には、ビザンチンで世界遺産になっているギリシャのテッサロニキよりも、こちらの方がありますよ、というレベルなんです。

この後、いや、すぐ後かはわかりませんが、テッサロニキの中世も紹介するんですが、モザイクに関しては、思ったよりも残っていなくて、腐っても何とかっていうのかな、帝国の名残は、やはりイタリアにあったというのか、お金のあるところに美術品は残りますからね~。

この教会は、そういう時代の素晴らしい装飾が見られるわけです。そして、初期キリスト教的な、威風堂々の様子もね、なかなか。

人の姿があると、柱一本の壮大さもわかるところありますよね。
柱もすごいな、細かい装飾もすごいな、初期キリスト教だな、とか思いながらも、また後陣モザイクを見て、ああ、すごいな、ビザンチンは、とか、もうね、永遠の都の毒気にあてられ、ふらふらよろよろしながら。

あ、そうだった、ランチ食べないと元気でないし、とアワアワ本堂を出れば出たで、またナルテックス部分にはめ込まれている古代や中世の彫り物に目を奪われて、さらなるラビリントへ迷い込むわたくし。

トラステヴェレの広場に面して建ち、中世なんて関係ないってな顔。ツンデレってやつですかね?そんな風情でたたずむ教会ではありますが、とんでもなく魅力的なお宝満載。というわけで、ここに来たら、とりあえずはいらずに通り過ぎる、ということはあり得ないわけで、さらにランチに後れを取っております。

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- 2021/09/27(月) 20:49:34|
- ローマの中世
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