アブルッツォ週末ロマネスク修行(2018年11月)、その12
考えたら、このアブルッツォ旅行は、3年前のちょうど今頃だったんですね。
この秋は雨が多く、イタリア各地で洪水被害が出ているのですけれど、3年前も大雨続きで、結構似たような状況だったかも。
最近は、自然災害があるとすぐに、温暖化大変だのガソリン使うなだの大騒ぎになりがち。現在の生活スタイルとの因果関係はあるのだとは思いますが、3年前はそういう方向の話はここまで出ていなかったように思われ、うっすらとではありますが、世の動きというものを考えたりします。
わたしはもはや、早く年金生活に入りたいものだなぁ、それまで仕事をクビにならないといいなぁ(といっても、年金生活まではまだ相当長い道のりですが…)、程度の終わりつつある人間なので、若い人々が色々声を上げたりすることに何の反対もないのですが、唯一どうなのかと思っているのが、結構近い将来になくなることになっているガソリン車のことです。
これについても、逃げ切ることができると思っているので、直接関係はないいし、だからどうぞお好きなように、という立場なんですが、電気オンリー時代になったら、少なくとも当初は、車という楽しくて便利なツールが、今と同じようには使えなくなるんだろうなぁ、と思います。
特に最近、コロナのこともあり、車で長距離移動することが多かったのですが、車って、日々の生活における便利さもありますけれど、自力で長距離移動できてしまうというのがだいご味かもって思うんですよね。わたしの車は、満タンで600キロほど走るので、この夏も、途中給油することなく、フランスの友人宅まで一気に走りました。これ、今の電気車にはおそらく無理。車の性能はともかくとしても、充電のインフラを整えるのは、そう簡単なことではなさそうな気がします。
それにさあ、化石燃料は地球を破壊するといっても、発電だって全くクリーンとは言えない中で、突っ走っていくのも、なんか違和感…。
あ、でも、そもそも論として、日本では、高速料金が高いので、特に一人の場合は、自宅から目的地まで車で行く発想は薄いかもね。だったら、あまり関係ないのかもなぁ。欧州、特にイタリア人は、長距離運転を何とも思っていない人が多いので、1000キロくらいは車移動当たり前、という感覚があるので、私もずれているかもね、笑。
おっとっと、いきなり脱線しました。
前回の記事に続き、雨の中、次に移動です。本来行きたかった教会は、標高が高いのでとても無理なので、プランB続行です。

コルフィニオCorfinioのサン・ペリーノ教会Basilica di San Pelinoです。
ラクイラからの道が、カーブの多い対向二車線で、その上坂道で、後続車が来ても、脇によけることもできない状態。大体、そんな道を走るのは、毎日のように走っている地元の人しかいないわけで、そりゃ、いつもの道をいつもの調子で走りたいのに、恐る恐るこわごわノロノロ走っている車にイラつくのは、よーくわかりますが、いや、怖かったなぁ。
それでも無事につきまして、街中のバールで教会の所在を確かめ、町はずれの教会に、無事到着。
本来、開いているはずの時間だったのですが、扉は固く閉ざされていました。教会のお隣に、住居らしい建物があったのですけれど、呼び鈴にはなんの表示もなく、人の気配もゼロで、なぜかこの時は非常にためらってしまい、とうとう呼び鈴を押すこともしなかったのです。
アポなし突撃って、自然にやっちゃうときと、なんとなくためらうときがあります。ためらったり、まぁいいや、と思うときの理由の多くは、事前にある程度調べていて、中は何もなさそうだと分かっているときなんですけど、この時も、多分それが大きかったのかな。
でも、あとからネットで写真を見ると、中もそれなりに雰囲気があって、せっかくなら無理しても入るべきだったのだと分かりました。大失敗ですね。
トップの写真で分かるように、外観的には、相当地味です。が、ここもね、他の教会であったように、なんか、色々見つかるんです。

ファサードには、扉は一つで、周囲の彫り物は、それなりに繊細で手が込んでいますが、これだけ感が漂います。角っこに、ちょっと好きな子たちがいるとしても。
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これだけかぁ、と思って、上を仰ぐと。

のっぺりと扁平な壁に、なんかいるよね?

ロンゴバルド感満載の、細かい彫りが施された孔雀っぽいやつとか。

目つきに色気が漂う鷲っぽいやつとか。
なんだろ、これ。落書き?
ファサードできてから彫ったもんではなかろうし、後付で、そこらに転がっていたものをはっつけたとか?

正面向かって左側、つまり後陣が東だとすると、北側の壁になりますが、こっちもかなりすっきり系ですが、なんかいるんだよ。

垂れ下がりのブラインドアーチとかは、再建かと思うけれど、ピサ様式みたいなひし形開口部みたいのも再建ですかね。
後さ、びっくりなのが、これ。

明らかに彫りかけなんですが、これ、いつの?
割と新しっポイ様子もあるんだけど、なんか現場で彫ってるとすると、落書きだったのよ、と言いたいのか?ちょっと謎。
この落書き系の彫り物貼り付けについては、今のところ、ちょっと不明です。
脱線長すぎ。のため、続きます。
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- 2021/11/13(土) 17:37:54|
- アブルッツォ・ロマネスク
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