ビザンチンと猫にどっぷり、テッサロニキ弾丸ツアー(2019年11月)、その22
次に訪ねた教会は、修道院教会なのですが、ちょうどお昼休みの時間に当たってしまって、敷地内には入れるし、かなり立派なお土産屋さんもオープンしていて、今、まとめるにあたって大変役に立っている書籍を購入することが出来たんですが、肝心な教会は閉まっていたんです。
前に書いたと思うのですが、この町の教会、昼休みが長いです。ここも、夕方は17時か18時に開きます、と言われたのですが、実際に戻ってこられるかどうかはその時点では分かりませんでした。

ヴラタドン修道院Monastery of Vlatadesです。ここも、様々な表記があって、正しいのはどれなのか、分かってません、笑。
たどり着くまでの道は、猫遭遇比率がめちゃくちゃ高い住宅地で、小路、坂道、いきなり崖があったりと、海に近い、碁盤の目状に整備された地域とは全く違って、まるでとんでもない田舎村を歩いているかのような錯覚に陥るような地域を縫っていくんですけども、この修道院の一角だけ、妙に整備荒れていて、なになに?と目が驚くような様子になっています。

こんな立派な門扉から入場します。昼休みならクローズでも不思議はないのですが、現役修道院だから常時人がいることもあるのかな、ちゃんと開いているんです。
内部は、かなり広くて、目的の教会がどれなのかもよくわからず、うろうろしました。
敷地内入ってすぐ、こういう感じで、正面に小さくドームが見えていますが、それが教会。でも、この時点では、どこで何を見るのか、ほぼ分かってないでうろうろしていました。

今更ですが、ビザンチン教会では、塔がないのですね。鐘は、大抵建物とは別の場所に、下の写真のように作られているか、または、建物の一部に、ちょっと鐘のスペースがあったりとか。でも塔はないですね。

ここは修道院なので、内部の連絡用の鐘ということになるのかな。サイズが色々あるのは、目的別なのかな。しかし、このくらいのサイズの鐘なら、打つのも楽そうですし、置かれている高さからいっても、ガランガランと鳴らしまくるようなシチュエーションはなさそうに印象ですが、どうなのでしょうか。
実は、イタリア各地で、声をかけられて、何度か鐘撞体験してるんですけど、もちろんコツはあるんでしょうけど、塔の鐘を突くのって、結構大変なんですよ。肉体酷使。
ここのは、これだけ小ぶりだけど、よく見ると、電気線が通されているので、自動で鳴らされるようになっているようです。

こんなかわいらしいチャペルがあって、まさかこれじゃないよね?なんて悩みながら先へ。
これは、結構新しく作られたものに見えました。祈りに没頭するには、よさげなサイズ感ですね。
その他、かなり大きな鳥小屋があったり、修道院だから、見えない場所に畑とかもあるのかもね。相当立派な修道院であることが分かります。
ちょっと歴史を。
「この教会は十二使徒教会の少し後、おそらく1320-1350くらいまでにたてられたものと考えられている。クレタ出身の二人の兄弟がテッサロニキで僧になり、彼らが創建したものとされる。兄弟の名前がVlatadesで、布地商人の家庭の一員であったことが分かっている。
オリジナルでは、全能のキリストに捧げられていたが、現在は変容のキリストに捧げられている。
ここは、テッサロニキでも唯一の、現在でも現役で稼働しているビザンチン修道院である。」
創建が、割と新し目のようです。他の本では、さらに遅く、1351/71頃ではないか、とありました。
向かう道で分かりますが、修道院のロケーションは、町の中ではかなり高い場所となります。それは生活面において優位で、というのも、町に向かって作られた水道橋が最初に利用できる場所なんだそうです。そのため、この修道院の地下には、今でも三つもの貯水槽があるらしいです。使われてはいないでしょうけどね。
昨年12月にローマに行ったとき、ローマ時代の貯水槽を訪ねたんですが、まぁあそこまで大きくないとしても、目的的には結構容量があるはずなので、遺跡として整備されたら立派なものではないかと思うんだけど、今はどうなっているのでしょうか。
おっと、余談多し、笑。
ここ、結局夕方戻ることが出来たんですけど、本当によかったです。中はいらないと、特段見るべきものもないわけで、でも入ってびっくり、のやつだったんです。
ということで、一旦切ります。

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テーマ:art・芸術・美術 - ジャンル:学問・文化・芸術
- 2023/03/25(土) 10:04:31|
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