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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

お花の中で夢を見る(サンタマン・モンロン18)

2019年8月夏休み、フランス中部の旅、その4(ベリー)

リヨンの後は、一路友人宅へ。久しぶりの再会を祝って乾杯し、翌日から、今回の主目的であるサントル地方へと出発です。

改めて、地理的なことに言及しますと、今回の主目的は、ここらとなります。

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現在の区分けで言うと、白と薄いピンクの地域がCentre-Val de Loire州となりますが、かつては、白のベリー地域は独立した行政区だったものと思います。そしてこのベリー地域は、ほぼ右と左、という感じで、Indre県とCher県に分かれています。

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この時の主な目的は、この二つの県だったのですが、最終的には、最北の県(28)を除いて、それ以外の県の主だった教会を駆けずり回るといったようなことになりました。最北では、Loiret県(45)のオルレアンとなるでしょうか。

まずしばらくは、ベリー地域の二県を回ることとなります。この辺り、ロマネスク密集地となり、地域のロマネスク推しもなかなかしっかりしていて、事前情報がそれなりに集めやすい場所となっています。

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ベリーで検索するとwww.berryprovince.comというサイトがあり、ざっくりとロマネスク教会を紹介した冊子のPDF版をダウンロードすることが出来ます。冊子は、現地の教会でもいただくことが出来ました。もちろん、万全の情報が掲載されているわけではないですが、とりあえず行先を選定する大いなる助けになりますし、位置情報もわかるし、これは使える冊子です。

というわけで、オーヴェルニュの北部アリエ地方から出発し、2時間強で最初の目的地に到着。その後下図のようなルートの一日の始まりです。ルートと言っても、訪ねた先々で、時間や距離を測って、次の行先を決める、といった、大雑把な私の大雑把なルートです、笑。

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というわけで、最初の目的地です。

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サンタマン・モンロンSaint-Amand-Montrondのサンタマン教会Eglise Saint-Amandです(割と町なので、駐車場所は事前に調べておくのがお勧め。私はRue Corniereという通りに駐車しました)。

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外観は、ほぼゴシック及びそれ以降な様子で、ぱっと見、特にファサード側にはないんですが、フランスには典型的な感じで、装飾的ディテールに面白さのある教会です。

ちなみに、教会の前にある白壁の手前の小さなスペースは、ローマのお風呂跡、とあり、ちょっと遺跡めいた石などが置かれたプチ公園になっていたのを、写真と当時の日記で思い出しました。見学後、ここで一服しながら、次の行先を考えたようです。

簡単な歴史は以下となっています。
「この建物は11世紀終わりまたは12世紀初めごろに、中世初期に建てられた修道院があった場所に、建設されたもの。翼廊の交差部にあるヴォルトは、12世紀の終わりに作られたもの。中央身廊の最初の柱間、西側の扉は、13世紀。
14世紀になって、祭具室が作られ、鐘楼の基部が作られた。
脇にある礼拝堂は、15世紀半ばから16世紀にかけて、順次作られたもの。
身廊の床面は、1687年になされ、屋根は、1747年、大工の棟梁による。1840年、祭具室は作り直され、トップが鐘楼に着けられた。19世紀半ばに、屋根や支え部分に関して、重要な修復作業が行われた。」

この教会に関して、いや、他についても、おそらくこのシリーズでは、解説はミニマムにして行こうと思っています。じゃないと、終わりが見えないので…。ただ、この教会に関しては、実際、検索しても、上記程度の情報しか出てこなかったんですよねぇ。なんせこの地域、星の数状態なんで、重要度の高い教会以外は、そういう感じになりそうなんです。

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だからと言って、訪ねる意味がないわけではなくて、中に入れれば、楽しい教会ですよ。入った時の雰囲気も、よさげですよね。

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植物系。
そして、そのすっごい古い時代風。

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こんなやつは、もしかすると古い時代の建物から生き残っているやつかもしれないし、単純に地元の見習いさんの作品かもしれないし、でもどう考えてもハイテクニックな彫り物との差があり過ぎるものがあると、妄想膨らんで面白いですよね。面白くない?

勿論、例によって得体のしれない方々も頑張っていらっしゃいます。

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いかにもやる気のないタイプのグリーンマンのお隣で、妙ににんまりしている人は…。スタイルはアトラスだけど、全裸っぽくて、ちょっとやばい人みたいですよね。
で、その向かいです。

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これはまた何とも、エニグマティック。お花の中にお顔ですかね。皆さん目をつぶっているんです。
ついこの前、とげとげのアーカンサスはとてもよい香りがすることになっているので、天国的なポジティブ図像になるとかいう話を聞いたばかりなので、にわかにそういう系の表現かしらと思ったり。
だって、左の人の美しく穏やかな表情は、もう天国じゃないですか。

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基本、植物と人、植物と動物って感じで、植物大好きな誰かがいたんでしょうか。
それにしても、それぞれ同じ手とは思いにくいくらい、モチーフや表現が異なりますね。

彫り物は、外側にも結構ありまして、最悪入れなくても楽しめるくらい、あるかもね。トップの写真で、モディリオンに気付いた人もいるかな。

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建物とのプロポーションでは、ちょっと小さめだけど、沢山の軒持ち送りがあって、なかなかチャーミングな彫り物がありますよ。中央後陣は、グラインドアーチの様子も、素敵ですよね。

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フィギュアは、典型的な様子のものが多いかもしれないけれど、数で勝負、ってとこもあるっていうか、沢山あると、それだけ楽しいっていうのはありますからね。

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半魚人、二連発。
こういうの見ると、職人さん、楽しく仕事してたんだろうなぁ、と思ってしまいます。まったく、一体どこからこういう個性的な姿を思いついたもんだかねぇ。

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これは知ってる!
トイストーリーのバズをゆがめたやつ、笑。どう考えても、被り物系になってますよね。
この人もやばい感じ~。

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やっぱ、ディテールが楽しいのって、いいね。
ネットでもあまり情報出てこないけど、こういうのが好きな系なら食いつくよね。こういうのは、あまり図像学的に云々とか分からなくても楽しくてよし。
ただ、お花の中で瞑想している人たちのことは、どうしても気になるなぁ。
分かる人いたら、教えてください。

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テーマ:フランス - ジャンル:海外情報

  1. 2023/04/18(火) 17:59:43|
  2. サントル・ロマネスク 18-36-37-41-45
  3. | コメント:0
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