2019年8月夏休み、フランス中部の旅、その12(ベリー)
ブレBletのサン・ジェルマン教会Eglise Saint-Germain、続きです。
今回は、極彩色に塗りたくられた内陣です。

の前に、前回の記事で、最後の晩餐に触れたのですが、私の勘違いで、多分これがそうなのではないかと。

頭がぴょこんと飛び出ているのがキリストで、ヨハネがもたれているようです。
それにしても、前回載せた彫り物と比べると、ちょっと違いますよね。
粘土人形を並べたような様子で、とても地味だし稚拙といってもよいような雰囲気なので、うっかり見逃しちゃったんです。
下の、植物につながる部分も、粘土細工ぽいし、一体どうなっちゃってるんだろう。
というわけで、今回の本題、色とりどりの内陣です。

彩色もあるため、装飾的な柱頭が多い中、これだけ異質な様子。なんとなく、聖書とかキリストの一生とか書かれていた解説に引きずられてしまうと、キリスト降架の後かしら?とか思ってしまうんですが、どうなんでしょうか。

というのも、こっち側に、役人風に推しとどめられている人が彫られているからなんですけども。それにしても、ちょっと変なんだけどさ、置かれ方。

後はもう、装飾的な様子となります。
やはり彩色があるとないでは、見た様子が、まったく異なりますよね。単純な葉っぱモチーフですら、なんだか全然違うものになっちゃって。好き嫌いでいえば、私は無彩色の石色が好きですが、分かりやすいのは彩色ありだし、昔は分かりやすさ優先のはずだから、やはり彩色がベストだったろうということは理解できます。

彫りの部分への彩色に加えて、平面部分にも絵が描かれること多いですが、この部分も実際にそうだったんだろうか。
暗闇でも、浮かび上がりますよね、彩色あると。

彩色があろうとなかろうと、やはり石工さん、ただものではない。変な形、多すぎでしょう。
これなどは、若干時代が下るとかあるのかな。

明らかに色があるとないじゃ、相当違うものになってると思うよね。
これは、ちょっとデ・キリコとかのテイスト感じちゃう。

これも似たようなテイストだけど、四隅にいるサルらしいフィギュアに相当写実が入っている様子だし、時代が下るのではないか、に一票。

激しいガジガジ系。色もあって、なんだかおどろおどろしい。こういうのがゴシックにつながるのではないか、という印象です。
色付き内陣は、こういう様子となります。
外に出ます。

薄暗がりから陽光輝く広場へ。ホッとするような、クルマうるせーよ、みたいな。

前回トップに載せた後陣部分、よく見ると、かなり装飾的です。ブラインドアーチも凝っていますよね。柱頭も、窓の外枠の帯も、細かい彫り物満載。時代が混じっているかもしれませんが、いずれにしても、技術のある石工さんを使っていることは間違いなさそうです。
脇を通る道は、おそらく中世にすでに道だったと思われるし、その幹線道脇にあるという立地からしても、それなりに栄えた教会だったということが想像できますね。

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テーマ:art・芸術・美術 - ジャンル:学問・文化・芸術
- 2023/05/16(火) 18:18:56|
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