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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

頭部満載(ベルガルド・デュ・ロワール45)

2019年8月夏休み、フランス中部の旅、その88(ロワール)

10月後半の二週間、約四年ぶりに一時帰国で東京におりました。久しぶりに家族、友人と対面で会うことが出来、とても充実の日々でした。お時間くださった皆様には厚く御礼申し上げます。
日本滞在記は、備忘録という形で、下記リンクしている別ブログにおいおいアップしていきます。
中断からの再開は、毎度時間がかかるものですが、中断前の良いリズムに、早めに戻したいと思っています。

では、続きから。

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ベルガルド・デュ・ロワールBellgarde du Loiretのノートル・ダム教会Eglise Notre-Dameです。

見所は、ファサードのみと言ってよい教会ですが、そして、到着したのは、お昼過ぎだったのですが、皮肉なことに扉は開いていました。もちろん、入れた方が、将来に禍根を残さずすむので、良いに違いないのですが、どうせなら、他の教会に開いててもらいたかった、という気持ちになるのは、同じように回っている方ならきっと分かってくださることと思います。

現地にあった案内板によれば、以下となります。

「12 世紀にセンスのアウグスティヌス修道士達によって建てられ、それ以来祈りの場所でしたが、何世紀にもわたって繁栄してきました。」

「ファサードとポーチ:1124 年 8 月に建てられ、ロワレ地方のロマネスク建築の最も美しい見本であるサン・ブノワ・シュル・ロワール修道院にちなんでいます。このファサードは、そのバランスと装飾において、ベリー低地やポワトゥーのロマネスク様式の教会に似ています。」

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確かに、このファサードのスタイルは、ポワトゥー地域、サントンジュ様式を彷彿とします。その地域は、フランス・ロマネスクを始めようと思って、最初に訪ねたものですから、印象が強くて、また地域性も明確にあることもあります。ベリー地域全般も同じようなスタイルが普及していたのでしょうが、ベースの様式の上の装飾性を考えると、ベリーというよりは、そっち側という印象かな。

あの時は、最初だったこともあり、かなり駆け足でまわったので、改めて再訪したいものですねぇ。あれは、サン・サヴァンの素晴らしい天井画に惹かれて、矢も楯もたまらず行った旅でしたが、ベリー地域での数多くのフレスコ画に接した後では、また違う見方ができるかもしれないなどと強く思うのです。
そして、スペインから始まった私のロマネスク病がとうとうフランスにたどり着いたものの、スペインやイタリアとは何か勝手が違うようなフランスのロマネスクに、ただ表面的に取り付くしかなかったなかった当時から思うと、多くの地域を訪ねて、一面だけだった視点が、多面、多層となってきたようにも思い、見えてくるものがありそうにも思えます。

うるさいですね、笑。
ちょっとディテールを。

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メインの扉周りの装飾、とても好きです。
こういう、シンプルなギザギザとか幾何学モチーフ的なアーキボルト、好みなんですよねぇ。

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外側には、顔が並んでいますが、それ以外は装飾的なモチーフがしっかりとした彫りで、堂々としたデザインとなっていますね。
そして、タンパンは、結構地味目の植物。

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「タンパンに未完成の碑文が見られ、おそらく、”ここに悪徳の秩序に身を滅ぼした者が義人となる”とあります。」と解説があったのですが、肝心の碑文を引用した部分が赤い文字で書かれており、ほとんど消えかかっていて読めないんで、翻訳も正しいかどうか不明です。だって、意味が通らないもんね。おそらく読めてないんです。
しかし、重要なことを赤字で書くの、やめてほしいです。赤字は最初に色あせるって、どこでもそうなのに、実際に書く人はなぜ分からないのかしらん。

タンパンもアーキボルトもデザイン的なしゅっとした様子なんだけど、側柱に乗っている柱頭に、ちょっと面白いのがあります。

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んん?蛇みたいのに耳をかまれてるやつ?と思うじゃないですか。

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いやこれ、身体~?!
いわゆる角っこ一つ頭のライオンとかよくあるけど、あれのヒト版?
珍しいですよね?それもオケツくっつけの、極小身体に、激デカ頭部って…。

頭は好きみたいで、上部の窓の装飾も、ずらりです。

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頭部が出てくると、ついケルト?と言いたくなりますが、この辺りは、実際にケルト入っていると思うので、そういう関係可能性はあるのかな。

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扉周りのアーキボルトに並んだ頭部は、割と新し目の写実感高いやつなんだけど、上部のやつらは、ロマネスク感が強いおやじ顔率高しで、かなり違う雰囲気です。

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上のは、ミチミチびっしり状態というのも、アーキボルトの整然とした雰囲気とはずいぶん違いますよね。
言うまでもなく、上のやつらが好みですけどね、笑。

面白いのは、本当にここだけで、一応周囲をぐるりとしましたが、特筆すべきものはなし。

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内部ももちろん見ましたが、宝探しするまでもなく…。

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本当に何もないし、置かれていた案内板も、中世後の修復や装飾に関する説明がほとんどでしたので、それを含めても、中世推しで訪ねる場合は、入れなくても、一ミリもがっかりすることはありません。

グーグルのストリートビューを見たのですが、最新映像となっていて、もしかしてちょっと洗ったのかしら?とも感じられる白さになっていました。当時は、ファサードの前にベンチがあり、そこで、ホテルの朝食をぱちって作ったサンドイッチのランチをいただいた記憶があるのですが、ベンチは見えなかったので、記憶違いかもしれません。

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ちなみに、この町、教会の近くになかなか立派なお城なんぞもあり、そんな町ですから例によって大変小ぎれいで、それなりに観光客が来るような場所かもしれないと思いました。この辺り、売りはやはりお城となるんでしょうかね。
勿論私は、遠くからお城らしき建物を認めただけで、さっさと退去いたしましたが。

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日々の生活をつづる別ブログで、四年ぶりの一時帰国の備忘録、掲載中です。
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テーマ:art・芸術・美術 - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2023/11/05(日) 16:10:52|
  2. サントル・ロマネスク 18-36-37-41-45
  3. | コメント:0
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