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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

1.5キロの地下道、とな。(サンティレール・アン・リニェール18)

2019年8月夏休み、フランス中部の旅、その116(ベリー、シェール)

サントル地域最後のこの日、そろそろ体力の限界が近付いていました。オーヴェルニュの友人宅までは戻らないといけないので、時間的にもほぼ限界。
ということで、あとは南下しながら帰路に着く、というところで、イヌイユの鍵守りさんに、強力に勧められた教会に立ち寄ってみることにしました。

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サンティレール・アン・リニェールSaint-Hilaire-en-Lignieresのサンティレール教会Eglise Saint-Hilaireです。
ついで、みたいな感じで行ったのは確かだけど、それにしても、かなりいい加減な撮影しかしてないのは、ちょっとびっくり。

改めて、グーグルで確認したら、確かにね、撮りたいようなたたずまいではなかった。
でもさ、デジカメなんて、フィルムカメラと違って、何枚撮っても、別にお金がかかる話じゃないんだから、資料としてどんどん撮れよ、という話じゃないですか。ね、それがどうもできないのは、やはりフィルムカメラ世代ということも、少しはあるかもしれない。

実際、現場で、なんでけちけち撮影してるのって感じることは多いんです。なんかね、フィルム時代は、なるべく良い写真を少数精鋭で撮ろうという気持ちが強かったし、実際、フィルム時代の方が、ロマネスクにかかわらずいい写真を撮っていたなぁと思うんですよね。気合が違うっていうか、笑。そんな気持ちから、どうしても、数を絞る癖が抜けないっていうか。今どきのデジタルどっぷりのヒトには、絶対に分からないことだろうなぁ。

昨今は、美意識に加えて、というより、後の整理が大変だから、数を絞ってよいものを、という感覚もあるんだけど、でもね、ひたすら数を撮った方がよいんじゃないか、というのが本音です。結局資料が欲しいんだし、どこにあったとか、どこから撮ったとか、結局そういう観点がすごく役立ったりするわけで、そういうところまで把握するには、数を撮るしかないのよね。でも絞っちゃう、涙。ここはいらんか、とシャッター押さないことも多々。

フィルム時代、大変だったよね。でも、緊張感がよかった気もします。
脱線終わり!笑。

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外側は、軒持ち送りに彫り物装飾が僅か見られる程度で、ファサードなど含めても、スルーしてオウケイな様子です。
中も。

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すっきりと修復されていて、僅かな名残はあるものの、ふーん、って様子。いくつかの柱頭に、素朴な彫り物が見られます。

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でも実は、上物は割とどうでもよくて、目的はこれ。

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クリプトがあるんですね、この教会。
何度も言うようだけど、フランスは、イタリアに比べると圧倒的にクリプトが少ないから、クリプトと聞くと、それだけで興味のレベルが格段に上がる。

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ワクワクするような階段を下りていく。
そして、かなり整然とした様子のクリプタが現れます。

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現場にあった、とてもシンプルな解説。

「クリプトは、内陣の下にあり、12世紀建設とされている。20 世紀後半に、アクセスのためにあった木製の落とし戸は、欄干で保護された石の階段に置き換えられました。自動照明により訪問することができます。半円形の後陣に開けられた 3 つの窓には、結露を防ぐために空気を通すステンドグラスの窓が装飾されています。
元々は2つの階段から入場可能でしたが、右側は閉ざされてしまいました。トランセプトの後陣には、尖った形状の開口部が見られます。
往時の人は、地下室の内部の通路がプレ城Chateau Du Plaixに通じる地下通路への入り口であると信じ続けました(サンティレールからリニエールへの道)。
興味深いのは、教会の入り口の土地と後陣の後ろの土地の間に大きな段差があることに注目することです。」

プレ城って?
ということで、グーグルさんで調べると、約1.5キロほど北上したところにあるようです。

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調べてみると、今は公園みたいになっていて、イベント会場的なお城らしいし、そんな古そうな様子はないけれど、起源は中世なのかもね。それにしても、1.5キロも離れているのに地下通路があったとしたら、ちょっとすごい、ってかすごすぎだろってことで、おそらくそれは都市伝説みたいなものだったのでは。
または、この辺り、今は田園風景しかないような土地だけど、過去には色々あったのかな?

それにしても、かなり無名な教会で、私にとってもまったくノーチェックの教会。その上、外を見た限りでは、現地にいても、スルーしてしまいそうな様子なのに、ちゃんと修復されたクリプトがあって、その上、自動で明りがともるようになってたのは、たまげました。
それほど丁寧に修復もされて、ということを考えると、地元では大切にされてきた教会なんだね。

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そういうのって、なんかほっこりするっていうか、あんた、よかったよね、って、なんかまるで生きているものに対するような気持ちになったりします。

わざわざ、道をそれてまで行かなくてもよい教会かもしれないけど、この時に限っては、まさに一期一会的な出会いで、それはそれでよかったかな。

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コメント

地下通路

地下通路、ワクワクしますね。きっと昔はお城まで通じていたのではないかって気がしちゃいますけれど。
クリプトの上に教会、って順番でないものが多いのですね。
フランスでもクリプトはよくあった、と思っていましたが、少ないですか?
それにしてもあの地下にお一人でおりられたって、すごいです。私なら数段降りてのぞき込んで しばらく思案したと思います。怖さは感じなかったですか?
  1. 2024/02/03(土) 02:30:34 |
  2. URL |
  3. yk #C8Q1CD3g
  4. [ 編集 ]

Re: 地下通路

ykさん
ですよね、地下通路とかって、想像だけでもワクワクしますよね。クリプトだけでもワクワクしちゃう人は、さらに…。
クリプトは、おそらくイタリアの方が多いと思います。というか、イタリアは結構どこでも当たり前にあるくらいにあって、ただの地下室(墓地)っていうのも多いのではないかと思います。

明りが少ない場所だと、確かに一人でクリプト、怖いケースもあるかもね。でも、ここなど小さいし、逆に誰もいないと、あまり怖さは感じなかったりしますね。自前のライトを持つようになってからは、暗めでもアクセスが用意になり、ヘッドランプ大活躍です。
  1. 2024/02/03(土) 16:19:39 |
  2. URL |
  3. Notaromanica #-
  4. [ 編集 ]

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