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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

3年後のリベンジです(シャップ03 その1)

2019年8月夏休み、フランス中部の旅、その120(オーヴェルニュ、アリエ)

次にお連れいただいたのは、2016年にオーヴェルニュ全体を回った時に訪ねたものの、鍵が分からずに入場できなかった教会です。

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シャップChappesのサンタンヌ教会Eglise Sainte-Anneまたは、サント・マリー・エ・サンタンヌ教会Eglise Sainte-Marie et Saint-Anneです。

2016年の時は、役場を探したり、ちょっとうろうろした記憶がありますが、なんのことはない、教会至近のお家が、鍵を管理していらっしゃいました。
現場での鍵探し、いきなり人様の家の呼び鈴を押すのってためらわれますからねえ。その上、外国で言葉が不自由だと、どうしても躊躇が先に立つことも多くて、例えば、鍵のことを尋ねた方が、「あの家よ、大丈夫だから訪ねてみなさい」とか勧めてくださったりすればね、気楽ですけども、なかなか難しいですよね。
この時は、在フランスの友人が率先して、なんでもやってくださったから、そういう杞憂もなく、鍵をゲットできた次第。

前回は、中には入れなかったのですが、その分外側の撮影などはきちんとしていたので、そのあたりは、当時の記事をご参照ください。

2016年訪問の記事

今回は、内部の様子と、ちょっとだけ解説、という内容になります。

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前回、編み編み越しの撮影を試みた鉄扉。3年後に、内側から見ることが出来るなんて、感激です。

まずは、解説もあるので、構造から。

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なんでも、もともとは修道院教会だったということですが、時代を経るにしたがって、どんどん長く、つまり縦に拡張されたようです。
この時も、鍵守りさんが、ちょっとガイドをしてくださったようで、とてもわずかながら、メモ書きがありました。

上の図、分かりやすいのですが、黒塗り部分が、11世紀で、おそらく最初はこれだけの小さな教会だったのが、12世紀に、格子状及び斜線部分まで拡張されたようです。バットレスなどが、15世紀以降の付けたしということで、教会のほとんどは、ロマネスクの時代のものとなるようです。
拡張の際、良い柱頭を、手前、つまり入り口の方に移すなども行われた、とメモがあります。

構造に関する解説は、以下のように案内板に書かれていました。
「2 つの通路に隣接した 4 つの区画からなる中央身廊、後陣と 2 つの半円形の後尖塔によって延長された 3 つの直線的な区画が開いている、突き出ていない翼廊で構成されています。八角形の鐘楼が身廊の右側のベイの上にあります。 南玄関の上には「カクトワールCaquetoire」と呼ばれる大きなポーチがそびえ立っています。それは、17世紀に南壁に取り付けられたもの。
身廊と側廊全体を覆う緩やかに傾斜した屋根には瓦が使用され、階段塔は鐘楼と小さな平らな瓦で作られたCaquetoireの北東の隅に追加された。一方、尖塔は現場で手作業で形づくられた栗色の屋根板で覆われています。 1973年から1974年の冬に設置されました。南側ファサードのバットレスは、建物の補強目的で、19世紀に取り付けられました。」

カクトワールという構造物は、過去の教会でも出てきたことがあって、ちょっと意味が分からなかったんですが、ここでは英語版解説もあったおかげと、分かりやすい図版のために、やっと分かりました。ポーチのことだったんですね。

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後代のものですが、「そのカクトワールという構造物により、悪天候の日であっても、礼拝後に教区民がおしゃべりできるようになった。」とありました。歴史的または構造的な意味があるわけじゃなくて、要は井戸端会議のスペースだったのですね、笑。カクトワールを辞書で調べると、鶏の鳴き声とかおしゃべりとか出てくるので、なんのこっちゃだったんですが、まさに姦しいおしゃべりスペースだったんですねぇ。

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内部は、こじんまり感のある田舎の教会。こういうのが、やっぱりホッとするし、好ましいです、個人的には。しょせん田舎教会が好物なのよね。
そして、たたずまいにふさわしい、これまた好物系の柱頭があります。

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どすこいポーズの髭のおっさん、笑。
口がひん曲がっているのは、世良梵ぬでしたっけ、ジュベ構造の顔で、ひん曲がっているのが沢山あったことを覚えていますが、意味は何だったっけな。こうやって、肝心な知識は忘れちゃうんですよねぇ、涙。
それにしても、角っこに向かっておかれた渦巻きが、ちょっと羽根にも見えて、おじさんのくせに、妖精かよ、みたいなイメージもありますよね。

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ブランサにもありましたけど、下をビローンと突き出している変な怪物系。
これは嘘つきダメよ的なやつなのかな。それにしても、二連発はすごいな、笑。そして、ブランサの写実性に比べたら、ここはやはり11世紀なんですかね。

同じ柱頭の反対側も、すさまじいビロンチョぶりですよ。角っこのビロンチョは、なんかメインのフィギュアと絡んでも様子もあり。

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そして正面は、なんですかねぇ。衣が聖職者っぽい人と、頭巾をかぶった修道士でしょうか。

おっさんぽくて、シックスパックにも見える鍛えた系の二股人魚は、前回訪ねたとき、涙ぐましい努力で、編み編みから撮影していました。素朴感、半端なし。

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植物系も、古いやつは、刺さります。ただかわいい。

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彩色も、僅かに残っているようですね。

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単純な帯装飾も、なんだか好き。
リピートする系が好きって、縫物好きだったりすることと共通するのかなぁ。全然きちんとしてないんだけど、チマチマしたことを連続してやっていく作業が好きなんですが、そういうのって、DNAになんかあるって聞いたことがあります。面白いよね。

続きます。

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