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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ローマ中世、その18、バジリカ・サン・マルコ

え?また?とか思われそうですが、ローマ、実は全然終わってないんです。再開、思いっきり。スミマセン。
結構まだ有名どころを紹介していませんしね。
今回は、サン・マルコ教会。旅行者なら誰でもアクセスするベネチア広場にあるんですが、わたし、この教会の存在自体知りませんでした。おなじみの台詞ながら、この周辺、これまで何度通ったかわからないくらい歩いている道ですけどね(ベネチア宮殿のすぐ裏)。多分そう思われる方は多いのではないかと思います。

オリジナルは4世紀と古く、9世紀に再建されてます。その後は、多くのほかの教会同様の運命をたどり、バロック時代の大きな改築、改変などありまして、中のほとんどの部分は、その時代のものとなります。


ファサードは、目の前にある緑が邪魔して、全体見えませんが、もともと、コロッセオやらマルチェッロ劇場の、古代の石材が、相当流用されて作られたファサードらしいです。コロッセオ、どれだけ供給してるんだ、という感じですね。それでもいまだにあれだけ残っているんだから、驚くほど大量の石材で作られていたということですねぇ。
後ろの方にかすかに上部だけが見える鐘楼は、12世紀ロマネスク仕様です。これがばっちり見える場所って、どうやらなさそうなロケーションに建っていて、なんだかかわいそう。
そういえば、多くの教会で、本体はバロックになっちゃったけど、鐘楼だけはロマネスクというパターンが多いですが、その鐘楼全体を見ることが出来る教会は少ないですね~。とりあえず残しとくけど、残しとくだけ、って感じ?壊すよりも残す方が楽だから残したって感じもあるのかもしれませんね。

ここ、実は最初に訪問したとき、結婚式の最中で、入れない上に、中も見られないし、すごすごと他の場所に移ったんですが、ローマ滞在の最後の最後に、思い出して、駆けつけたんです。なぜそんなに中が見たかったかというと、ここも、後陣モザイクがあるからなんですよ。
これ。


入ったとき、真っ暗でどうしようかと思いましたが、幸いにも照明がありました。小銭を投入して、この黄金のモザイクが浮かび上がったときは、うれしかったですね~。暗い中に浮かび上がるというのは、また格別な感動があります。


アップ。きれいですよ。9世紀前半の作品です。



モザイクには、かなり満足しつつ、これだけオリジナルは古い教会なんだから、他にも中世の何かがあるはず!と目を皿のようにして歩きます。
入り口ポルティコにこれとか、


これ、人面ライオン?


これは初期キリスト教時代かな。カタコンベかな。なんか、とても稚拙でかわいらしいシンボリックな線画。壁に埋め込まれていました。


古いものには事欠かない、でも注意してないと、多分見過ごす場所にひっそりとあったりして。
ローマは、そういうディーテールにこだわるのも面白いですね。
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  1. 2010/02/21(日) 07:21:53|
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