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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ミラノ、ステッリーネ財団

今週は、めちゃめちゃ仕事が忙しくて、毎日残業で、その上、夜中におきだしてオリンピックのフィギュア・スケート生中継を見るなんて事をしていたので、アートの日どころではなかったんですが、その分、金曜日の今日は、本来の就業時間より、ちょっとだけ遅いけれど、普段よりは早めの4時に会社を出ました。
実は、わたしの金曜の終業は、2時!へへへ、今までは、行使してなかったんだけど、今年から、行使させていただくことになりましたんで、明日できる仕事は全部先のべして、出られるときは出よう、と思っています。実際は、なかなか難しいんですけど。
というわけで、今日はアートの日。長年気になっていたステッリーネ財団、行ってきました。


この財団があるステッリーネ館は、レオナルド・ダ・ヴィンチの最後の晩餐で有名なサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の向かいにあるんですが、もともとはサンタ・マリア・デッラ・ステッラというベネディクト派の修道女のための修道院だったそうです。かつては、捨子の養育施設かつ教育施設として有名だったそうです。1986年、そこをミラノ市とロンバルディア州が買い取り、文化施設として、修道院の姿を残していこうというのが、この財団の始まり。
で、今は、現代アートの拠点のひとつとなっています。
かなりだだっ広く、かつての修道院の規模に驚きます。キオストロが三つくらいあるんですよ。今はそれぞれの部分が、会社だったり、ホテルだったり、そしてアート・スペースだったり、いろいろな利用がされています。アート・スペースも、三つくらいあるみたいです。
うち一つには、フランス文化センターとかいう組織がアート・スペースを持っていて、そこの展覧会は、なんと無料という太っ腹。フランス、すごいぞ。
そこでやっていたのは、若い作家の作品展。


こういうインスタレーション系なので、会場には写真だけでしたが、大きな画面でビデオ上映もしていて、そして誰も来ないので、一人貸しきり鑑賞。すごい贅沢です。その上、山ほどのパンフレットとか、こんな写真の出ている美しい展覧会カタログも無料で下さるのでした。フランス、なんでこんなに太っ腹なんだ?

もう一つの会場では、英国系のアーティストの作品展でしたが、そちらは有料(安いですが)。結構まっとうな油絵で、こういうのを今の時代でやっているっていうのはどういう感じなのかな~、とか思いました。
わたしのいる間、もう一人鑑賞者がいて、絵を見ていたら、「ねぇねぇ、ちょっと聞きたいんだけどもさ、これってさ、ボクはこう思うんだけどさ、どういうもんなのかねぇ」とか、唐突にしゃべり始めるおやじ。は?どうも、言いたい事を口に出さずにおれず、たまたま目の前にわたしがいたので、独り言を言う状態で、声を掛けたらしいのですが、内容はほとんど独り言。あああ、危ない?このヒト?
まぁ、彼の独り言のおかげで、なるほどね、そういう視点もあるのね、と面白かったのも事実です。
特筆すべきは、ここ、有料なのに、パンフレットの類、一切なし。その上、チケット売り場のお姉ちゃんは、珍しいくらいに愛想がなく感じが悪かったのでした。わたし的には、フランス文化センター、株あがりまくり。
ほら、こんなにたくさん、いろんな情報、いただいたんですから。


ステッリーネ財団、もう一つアート・スペースがあり、そこは6月まで現代アートの展覧会をやっているようなので、また行ってみることにします。
本当に長年、懸案だった場所で、行けて満足です。ミラノ、こんなに狭いのにね。
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  1. 2010/02/27(土) 05:55:31|
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